竜の里へ?
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い致します。
竜人達が竜の里に入る。
はるか昔、彼らの先祖たちは何を思いこの門をくぐり里を去っていっただろう。
いま、ここに住むべき者達が帰って来たのだ。
感慨深いだろう、皆が涙ながらに門をくぐっていく。
「リューイ様、ありがとうございます。あなたに会えて私は、そして竜人族は…、感謝します」
ティーナの顔も笑顔と涙でくしゃくしゃだ。
僕はハンカチでティーナの顔を拭いてやった。
「まだこれからだ、昔の里を取り戻さないとね!ティーナも手伝ってくれるだろ?」
ティーナは笑顔で頷き、僕の手を握った。
竜の里は全て石造りだ。
と、言うより石造りの建物以外は長い年月をかけ朽ち果て、風にさらわれ、消えていた。
ところどころ石造りの建物も崩れていたり、ヒビが入っていたりするが、基礎は大丈夫だろう。
竜人達は四つに分かれて、それぞれの長達に住む家を割り当てられている。
それでも1200人程度、300強の世帯だ。里の規模10分の一も使用されていない。
里の中央に城らしきものがあり、それを中心に住み分けていく。
この里は城を中心に大きな道があり、四つに分かれている。
ちょうど東西南北に分かれているので、僕も村を四つに分けた。
東をアッサム村
南をダージリン村(リプトンの村の人達はここ)
西をニルギリ村
北をルフナ村
と名付けた。僕達もダージリン村に居を構えた。
割り振りが終わったら、城を中心に大通りに皆が並ぶ。
鎮魂の儀を行う為だ。
初めて竜の里に訪れたとき、ティーナが受けた先祖たちの辛い想いをリプトンさん達に話した。
「そうでしたか、未だ祖先達はあの地で苦しんでいるのですね。我らが手で安らいでもらわねば」
リプトンさん達は竜の里に着いたら鎮魂の儀を行うと話してくれた。
竜人族の人々は死ぬ前に姿を消す。
鎮魂の儀とは、それは亡くなった者を想い、一人去っていった者を安らかに眠れるように、生きているもの達がともらうための儀式だと言う。
城を子供達が囲むように並ぶ。
大通りを人々が城に向かって膝まづいて祈る。子供達が踊り出す。
どこか悲しげな音楽が流れていく。
これはこれからを生きていく者が死者に対して、今まで育ててくれた恩と安心して眠って欲しいと思う感謝を伝える儀だと聞いた。
儀式が始まると、家の中から、道の中から、城の中から、光が生まれ空に昇っていく。
儀式も終盤になり、ひときわ大きな光が、まるで今まで昇っていった光を見守っていたかのように空に浮かんでいく。
「感謝します、我が子達よ」
そう言ってひときわ大きな光は空に昇っていった。
無事に鎮魂の儀は終わった、苦しんでた祖先の霊を解き放つと共に…。
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