まずは対戦準備、そして落としどころ?
話が短くてすいません、長くなることもあります。お付き合いいただきありがとうございます。
それと、どなたか分かりませんが、初のブックマークまでして頂きありがとうございます。
気づいていたのですが御礼が遅くなりました。
ありがとうございます。
竜人族が真実を知り、夜通し騒いだ後、竜神様も還って行かれた。
翌日の朝。竜の村の長達を集め、これから来る魔人の軍隊への対策会議だ。
「では、心して聞いて欲しい。僕の提案は竜の里への移住だ!」
僕はいきなり結論を話した。村の長達はどよめいている。それもそうだろう、今は魔人の軍隊への対策会議だったはずだ。
僕はそこに至る道筋を説明した。
「いいかい、魔人の軍隊への対策は後から説明するとして、今置かれている状況を整理しよう。まず、竜人族が迷いの森の奥地に隠れ住んでいることが魔人族に知れてしまったという事だ。たとえ今向かってくる軍隊を追い払ったとしても、第二、第三の軍が派遣されるだろう」
そう言うと村の長達はうろたえた。
「この地はすでに安心して住めない事は分かってくれたと思う。だから竜の里への移住を考えて欲しい。方法は後から説明するとして、何か意見があったら聞こう」
僕がそう言うと、リプトンさんが手を挙げた。
「竜の里は我らの故郷です。移住すること自体は喜ばしい事です。しかし、彼の地で我々は生きていけるのでしょうか?」
まぁ、そう思うだろう。僕は、
「彼の地は今、地の恵みや森の恵みに溢れている。たかが千人程度の竜人族なら問題なく受け入れてくれるだろう」
そう言うと皆納得して、それ以降質問はなかった。
「では、竜の里への道程を説明する。道程は二週間を目処に準備をして欲しい。僕らはライオネ山脈の地下を続く道を進んだ。このルートを基本とする。しかし、魔人族に気取られる訳にはいかない」
僕は概要を説明した、山脈の抜け道への入り口は山の中腹にある。
しかし、そこにただ向かえば、足跡で気付かれるだろう。
なので2ルートで進む。
一つは川沿いの道を進んで、渓谷に着いたら尾根を伝って抜け道の真上まで行く。そこから下り、抜け道に入るルート。
これは時間はかかるが比較安全なので、女子供に進んでもらう。
もう一つのルートは森を抜け、一直線に抜け道に入るルートだ、これは魔物の危険を伴う。
しかし、二ルートを辿れば一周する形になる、後は抜け道への入り口を消せば足取りは掴めなくなるだろう。
「どちらのルートも三日はかかる。抜け道に入りさえすれば、休みつつ進めるだろう。それなので、頑張って進んで欲しい」
川沿いの道は女子供と護衛役合わせて500人強、森を進むルートは100人程で進んでもらう。
これはカモフラージュを作る為に必要な人数だ、森を切り開きながら進むので人手がいる。
本当はもう少し手を加えたいが時間が無い。
「次に魔人の軍隊への対応だが、残りの500人で3日間持ち堪える。方法は…」
一通りの説明をして質問を受け付ける。村の長達から質問はなかった。
「時間が惜しい、直ぐに村人の元に戻って準備を進めて欲しい」
僕がそういうと、皆足速やに去って行った。リプトンさんだけが残る。
「リューイ殿。いや、リューイ様と呼ばねばなりませんな。村の長達を代表して感謝致します。我らはリューイ様の言葉に従うと誓いましょう、我々はそれだけの恩を受けたのです」
それだけ言うと、リプトンさんは去って行った。
明日には魔人の軍隊がやって来る。
各村で女子供、森を進む者、残って戦う者の三つに分かれ、皆が集まっている。その前でリプトンさんが話し始めた。
「よく聞いて欲しい。これは、我らが故郷へ帰る為の戦いだ!皆が険しい道を進む。しかし、その先に理想郷が、いや故郷が待っている。地と山の富に溢れ、誰に怯える事のない我らが故郷だ!その地へ導くリューイ様がお言葉を下さる。皆、心して聞いて欲しい」
割れんばかりの歓声の中、僕は前に立つ。
「皆さん、この先には理想郷が待っている…。道のりは簡単ではない。しかし、誰一人欠ける事無く彼の地へたどり着こう。皆が心一つにすれば必ず叶うと僕は信じている。しかし、これは魔族との戦いだけではなく、時間との戦いだ。無理を強いるが耐えて欲しい! 彼の地で笑顔で再会しよう」
そう言うと、皆が湧き上がった。
先行する女子供達と森へ進む者達が出発した。残っているのは魔人族と戦う者達だけだ…。
「皆には三日間ここで戦って、耐えてもらう。損な役回りだが、先行した者達が無事抜け道にたどり着く時間を稼いで、その後に我々も森を抜け、抜け道に向かおう! 手段は考えてある。誰一人死ぬな!」
僕がそういうか、割れんばかりの歓声が上がった…。
その後、ナビさんの手を借り、様々な準備を進めた。
まず武器だ。竜人族は素手での戦いに慣れている。て言うか、武器文化ほぼ無いっス!あるのは調理兼解体用のナイフくらい。さすがに勝負になりません!
まずは、ポチやヴァルちゃんに渡したような石の武器を作ろうと思います。石ならいくらでも転がっていますからね!
石の斧、石の大剣、石バット、特に石の槍は大量に作ります。竜人族は土の魔法が得意なので、加工はお手の物です。
次に、壁の外にも土魔法で仕掛けを作ります。これは後でのお楽しみ!
最後に班編成、壁は扇状に広がっています。正面と左右に扉があり、扉は石造りですが外面は木製にしてカモフラージュしてあります。
狙うなら、ここ狙ってくださいという意思表示です。
扇状の壁を三班に分かれて竜人を配置。一班を百人で攻撃、支援、休憩のローテーションを組みます。残りの200人は遊撃隊です。遊撃隊は直接戦闘もこなします。
「リューイ様、僕らも遊撃隊に志願します!」
眼を輝かした二人の少年が言い寄ってきた。
「この者達は壊滅した村の生き残りです」
そうリプトンさんが言った…。
普通ならダメだ、まだ少年である。本来なら女子供達と先行する中に入っているはずだ。しかし、きっと村長達も同じ考えで説得したはずだ。
だとしたら、この二人の気持ちを汲んでやろうと思う…。
「わかった、腕前を見よう。僕が相手をする、それで認めたられるなら遊撃隊に配属しよう」
僕がそういうと、
「リューイ様の手を煩わす必要はありません!このポチが相手になりましょう」
そう言って、ポチは二人の少年の前に立ちはだかった。
結果だけ先に言おう、ポチの完敗です…。
少年二人は連携を取り、ポチを翻弄します。
一人が打ち合い、一人がこすズルく、ネチネチとイタぶります。
結果、ポチの体力切れです。
相手にしたら僕もヤバかったかも!ともあれ、非常に良い人材です。
「名前を聞こうか」
そう言うと少年たちは名乗った。
「僕はサム、弟はカイと申します」
二人の少年の眼は強く輝いている。
「わかった、二人は僕のそばで働いてもらう」
実力は十分にある。思う所もあるのだろう。僕のそばなら無茶はしまい。
「ありがとうございます!リューイ様に忠誠を誓います!」
そう言うと少年達は準備をしに去って行った。そして、僕らも去る…。
後に残ったのは、横たわった元レッドドラゴンさんだけだった…。
読んでいただきありがとうございます。




