村の生活変えてみる?
よろしくお願い致します!
マリオンさん達を送って一カ月が過ぎた。
龍人族の生活は地球で原始の生活だと知らされた…。
トイレは川! ただ、トイレに行くには毎度ロッククライミングだ…。
食事は肉や野菜を火であぶって塩で味付け…。 囲炉裏があるからすぐ出来るけど、肉が多いからバランスも悪い!
あと、調味料が塩しかない! おじいさん、せっかく多種族回ったんだから、味噌意外も持って来てよ!
そして、僕は竜の村の小さな改革を提案して、それは実行された…。
①家(穴?)の入り口に結び目の付いたロープを垂らす(ロープは無いからツタだけどね!)
これで登り降り楽です、漏れそうな時助かった時絶賛されました! 万が一、魔物達が来たらロープを上げるだけ! 防衛面でも納得してもらってます。
②家の中にカマドを作りました。
家庭用の石鍋(通常の三倍、赤く塗るとより美味しくなると広めました、料理への復讐です!)と鍋料理を指導、アク取りは丹念に説明しました、ひと手間で格段に美味しくなりますからね!
これで、食生活のバランスも良くなるでしょう。
③味噌の生産です(もちろん醤油も、醤油はナビさんにつくり方を教わった!)。
味噌はマリオンさんも絶賛!
量産を希望されました。
産地の隠蔽方法も考えなくちゃね! うまくいけば資金になるかもしれない。
まずは三つ、
色々直ぐには出来ないでしょ!
この功績で、村長に絹の布をもらいました。
あと、靴も作りましたね。
木の板に魔物の皮をなめしたものをひいて、紐を通した簡単なもの(いわゆるサンダル?)ですが、皆さんに好評です。
なぜかティーナさんだけは石で出来ています。
何かの修業ですか?お洒落にファーまで付いています!
竜の村に来て、三ヶ月近くがたちました。
夏も終わりかけです(地球と違い、四季の流れが緩やかです)。
まもなく秋、ティーナの成人の儀が来ます。
僕は村長の家に一人で来ています。
「成人の儀が済んだら、僕は旅に出ようと思います」
そう言うと村長は、
「行かれますか、そうですか…。 ティーナが悲しみますな!それでどちらへ?」
僕は答えた。
「竜人族の故郷へ行こうと思います。
ティーナのおじいさん?の手記に、彼の地に遺跡があると記されていました。
それを訪ねてみようかと思います。
麹菌の材料もついでにあれば回収しようかと思います」
ハイ、ウソデス!
お米モドキが目的デス!
だって肉とかラピ○タパンとか、もう飽きちゃったんだもん!
それに味噌もあるのに、味噌汁&ご飯のコラボが僕を呼んでいるんだよ!
そう言えばおじいさんの名前、未だに知らなかったや、手記にも書いてなかったし…。
「ではティーナを共にいかがですかな?
アレも貴方様に懐いているようですし、アレでも竜人族。良い娘だし、役に立つと思いますよ」
うん、良い娘だ!
しかし、お米モドキの為に危険な道のりに連れて行くのは気が引ける。
おじいさんが亡くなったのも、龍人族の故郷へ向かう旅が過酷だったって話だし…。
「危険な旅ですし、連れて行くのは気が引けます。とはいえ、一人は厳しい旅ですね! ティーナには世話になりましたが、無理を強いるつもりはありません!」
すいません、腹黒です。
一緒にいたいけど、ついティーナの判断に任せちゃいました…、素直になれません!
これでティーナ来てくれなかったらきっと、毎晩涙で枕を濡らします! 一人はやだなぁ…。
「では、失礼します」
そう言うと、僕は村長の前を失礼した。
黒いシッポの生えた小さな僕が耳元で囁く、
「今なら村長に土下座して、「ティーナと一緒に行きたいです!」って言えば村長も快く受け入れてくれるぞ!
そもそもティーナはついて来てくれるのか?
それに村長はティーナにちゃんと話してくれるのか?
今しかないぞ! 足を止めるんだ!」
そう言う黒いシッポの僕を振り払い、前に進む。
ティーナの為じゃない、チキンな自分の為だ!
眠れない夜を過ごした…。
眠れないから寝過ごした…。
目を覚ましたが起きたく無い!
今日はサボろう。サボリ記念日だ!
そんな事を考えているとティーナが部屋に飛び込んで来た。
「リューイ様、村長に聞きました!私もついて行きます!よろしいですか?」
寝ぐせの付いたままで起き上がり、ティーナの目を見た。
村長がどう伝えたのか知らないが、ティーナの目は輝いていた。
「あぁ、ティーナが良ければ僕も嬉しいよ!」
素直について来てって言えない僕は、やっぱりチキンだった……。
とりあえず、それからは旅の準備だ。
険しい山や渓谷を抜けなければならないから、準備は大切です!
名は知らないが(ティーナも知らなかった。いつもおじいちゃんと呼んでたらしい)、帰って来たおじいさんは、とにかく傷だらけで満身創痍だったらしい。
そんな道のりだから、準備は手を抜けない。
ティーナと二人で迷いの森に入り食料を調達(異次元ポーチに仕舞う、ある意味初登場だね!)。
夜は旅に出る為の衣装を夜なべして作る。
ティーナが寝た後は、成人の儀用にティーナの衣装作りだ、これはサプライズしたい!
そんなこんなで、なんとか成人の儀の前日には全ての準備が出来た。
僕はティーナと家の中にいる。
「明日は成人の儀だね、これが終わったら旅立ちだ」
囲炉裏を挟んでティーナに言った。
「厳しい旅になるだろう。
もしかするともう戻れないかもしれない。
だからティーナには明日の成人の儀は楽しんで欲しい。
僕もいっぱい料理を作るよ!
それから、これはティーナにプレゼントだ」
そう言うと僕はティーナに袋を渡した。
リボンなんて無いから見た目はショボい。
ティーナは袋を覗き込み、中身を取り出した。
安物の絹の布で作った白いワンピースだ。
「綺麗です…」
ティーナはワンピースを抱きしめた。
目には光るものが見えた…。
「ありがとうございます。明日は、精一杯踊りますね!」
そう言うと、ティーナは嬉しそうに微笑んだ。
ただ、僕は首を捻った。
成人の儀とは、厳かなものでは無いのか? 精一杯踊る?
神聖な舞だろう、しかし龍人族だし、焚火を囲んで踊るとか? いや、まさか…、考えるのはよそう。今日は疲れた、もう寝よう!
ありがとうございます!




