プロローグ
私は暗闇に包まれた森の中を走り抜ける…。
背後からはまだ連中が追いかけてくるようだ。
行動を共にした友人は私を庇うめに犠牲となった。
だから、ここで私が捕まるわけにはいかない。
犠牲になった友人の十字架を背負い生きなければ…。
片手に握られたレーダーには目標地点の座標が示されている。
そこにあるのは恐らくニンゲンに与えられた最後の希望。
だが、手遅れだった。
このルートをニンゲンが通ると予測していたのだろう。
運河を渡るための唯一の手段である橋が壊されていた。
目標値点へ行くには運河を越えなければならないが、廻り道をしようにも背後からは連中がすぐ近くまで迫っている。
こうなれば運河に飛び込んで泳いで渡るしかない。
私が意を決して運河へ飛び込もうとした時、その光景は目に映った。
それを見て私は、最後の希望が絶たれたことを察する。
ここまでのようだ。もう誰も生き残れない。
その直後、眩い光は私達と風景を包み込んだ。
小説を読んでいただき、ありがとうございます。
執筆者の博麗八雲と申します。
こちらの作品は東方projectの二次創作となりますが、原作を知らない方でもお読み頂けるよう配慮をしておりますので、東方をご存知でない方もどうぞお楽しみください。