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21:会いたいよ

(あたし。――ヒカル君がいるのに)

 どうして、タイキ君のことが忘れられないんだろう?

 欲張り。

 そんなつもりは、無いんだけど……。

 昇降口を出て、駅までとぼとぼ歩く。

 ――そうだった。この駅前のドトールで、タイキ君と初めて会ったんだった。

 ちょっと前のことなのに、何だか懐かしく思える。

 ここまでタイキ君のことを、何で考えちゃうんだろう?

 好きなのは。

 彼氏さんはヒカル君なのに。

 定期券を、ピッとする。

 ちょうど、急行がホームに入って来た。

 時間が時間だからか、混雑して無かったけど。

 何となく座る気になれず、ドア脇に寄りかかる。

 タイキ君とおみっちゃんが、お付き合いするなら。

 それはとっても、喜ばしいことなのに。

(ダメ。ぐるぐるしてる)

 どうかしてるよ、あたし。ホントに。

(ヒカル君と会えば。きっとこの気持ちも、整理が付くだろうな)

 ヒカル君。

 会いたい。

 会いたいよ……。


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