第九章 狂気の真贋
相沢真帆が消えた。
江口桜次郎は、最初、その事実を理解できなかった。
照明が落ちた。わずか数秒だった。食堂のざわめきが、一瞬だけ闇に沈んだ。すぐに明かりは戻った。白い照明が、テーブルの皿やグラス、床の木目、人々の青ざめた顔を再び照らした。
その時には、相沢真帆はいなかった。
さっきまで、江口のすぐ隣に立っていた。
彼女は、手にスマートフォンを持っていた。十四年前の記事の保存画像を見つけたと言った。内田春斗の名前が表示されていた。低い声の放送に呼ばれ、「旧図書準備室へ来なさい」と名指しされた。相沢は震えながらも、はっきりと言った。
行かない。
絶対に行かない。
その言葉は、まだ江口の耳に残っている。
なのに、彼女はいない。
床には、スマートフォンだけが落ちていた。
画面は点いたままだった。白い光の中に、記事の見出しが浮かんでいる。
関東地方の私立高校で男子生徒死亡。
その下に、相沢のメモがあった。
内田春斗。十六歳。慶早大付属高二年。旧校舎にて死亡。
江口は、しばらくその画面を見つめていた。
周囲で誰かが息を呑んだ。
「相沢さん?」
園田美月の声だった。
「相沢さん、どこ?」
水嶋沙耶が椅子を倒しそうな勢いで立ち上がった。
「真帆?」
誰も答えない。
食堂は、一瞬で混乱に変わった。
「今、いたよな」
「どこ行ったの」
「トイレじゃないのか」
「一瞬で?」
「誰か、見た?」
「照明が消えた時に出ていった?」
声が重なっていく。
江口は動けなかった。
自分の足元だけ、床が水になったようだった。立っている感覚が曖昧になる。頭の奥で、またチョークの音がした。
きい。
黒板を擦る音。
いや、違う。
それは今、現実に聞こえた音なのか。
それとも、頭の中だけなのか。
分からない。
江口はスマートフォンに手を伸ばしかけた。
「触らないで」
鋭い声がした。
園田だった。
幹事としての責任感が、恐怖より先に出たのだろう。顔は真っ白だったが、声だけは強かった。
「それ、相沢さんのスマホでしょう。証拠になるかもしれない」
江口は手を止めた。
「証拠」
自分の口から出た声が、ひどく遠い。
園田は頷いた。
「二階堂くんが戻るまで、そのままにして」
二階堂。
そうだ。
二階堂壮也はいない。
江口の隣にはいない。
さっき、旧放送室の確認へ向かった。鷺沼館長代理、スタッフ二名、青山怜司、朝倉航平、水嶋沙耶と一緒に行く流れだった。だが、水嶋は食堂に残っている。途中で、放送の恐怖に耐えきれず戻ったのか。いや、違う。江口の記憶が混ざっている。
江口は周囲を見た。
食堂にいるのは、江口、園田、水嶋、黒須、牧瀬、他の同窓生たち。二階堂、青山、朝倉、鷺沼たちは旧放送室の確認へ向かったまま戻っていない。
二階堂がいない。
それだけで、食堂の床が半分抜け落ちたように感じた。
「今、相沢さんの隣にいたの、江口くんだよね」
誰かが言った。
江口は声の方を見た。
六十六回生の女性だった。名前は覚えていない。懇親会の時、別のテーブルで誰かと笑っていた顔だ。いまはその笑顔が消え、目だけがこちらを向いている。
その一言で、食堂の空気が変わった。
江口に視線が集まる。
疑い。
恐怖。
期待。
説明を求める目。
誰かが続けた。
「何か見なかったの?」
「相沢さん、どっちに行った?」
「江口くん、近くにいたんでしょう」
「止めなかったの?」
江口は口を開いた。
言葉が出ない。
見ていない。
そう言えばいい。
照明が消えて、戻ったらいなかった。自分は何も見ていない。相沢がどこへ行ったのか分からない。
それだけのことだ。
だが、その単純な説明が、喉を通らなかった。
本当に見ていないのか。
白いシャツの少年を見た。
食堂の入口に立っていた。顔のない少年。照明が落ちる直前か、戻った瞬間か。相沢を見ていた。そんな気がする。
あれは現実だったのか。
幻覚だったのか。
江口は、自分の目を信用できない。
「見てない」
ようやく声が出た。
だが、その声には力がなかった。
「本当に?」
牧瀬が言った。
演劇部の舞台装置に詳しいという男だ。懇親会では旧体育館の緞帳や照明の話をしていた。人のよさそうな顔をしていたが、今は明らかに江口を警戒している。
「江口くん、さっきから変だよな」
別の男が言った。
「幻が見えるとか言ってなかったか」
「それに、最初の事件も江口くんの小説と同じなんだろ」
「アリバイもはっきりしてないって」
声は小さかった。
だが、食堂のあちこちから漏れる。
小さい声ほど始末が悪い。誰が言ったのか分かりにくいからだ。言葉だけが空気の中に残り、責任を持つ人間がいない。
江口は椅子の背に手を置いた。
指先が震えている。
水嶋が江口の前に出た。
「待って。江口くんが何かしたとは限らないでしょう」
「限らないだけだろ」
牧瀬が言った。
「相沢さんは江口くんの隣にいた。照明が戻ったら消えていた。なら、一番近くにいた江口くんに聞くのは当然じゃないか」
「聞くのと疑うのは違う」
「でも、本人が覚えてないんじゃどうしようもない」
その言葉が、江口の胸に刺さった。
覚えていない。
金曜日の午後もそうだった。理科準備室へ行った記憶がない。五十嵐に紙コップのことを聞いた記憶がない。黒い水の中に名前があったと話した記憶がない。
今も、数秒の暗転の中で、自分が何をしたのか完全には分からない。
相沢に触れたか。
呼び止めたか。
声をかけたか。
あるいは、何もしていないのか。
普通なら迷う必要のない問いが、今の江口には確信できなかった。
「江口くん」
園田が震える声で言った。
「本当に、相沢さんがどこに行ったか知らない?」
「知らない」
「触ったりは」
「してない」
「本当に?」
その問いに、江口は一瞬だけ遅れた。
それだけで十分だった。
園田の顔に、恐怖が広がる。
江口は言い直した。
「してない。少なくとも、覚えている限りでは」
「覚えている限り?」
牧瀬が言った。
「それ、怖すぎるだろ」
食堂にざわめきが広がった。
水嶋が苛立ったように言う。
「やめなよ。江口くんだって混乱してる」
「混乱してる人間が、一番近くにいたんだぞ」
「だからって」
「じゃあ、相沢さんはどこへ消えたんだよ」
誰も答えられなかった。
江口は食堂の入口を見た。
ロビーの奥には、旧校舎へ続くガラス扉がある。その向こうは黄色い照明に沈んでいる。旧職員室、旧保健室、記念廊下、図書準備室。そこへ相沢が行ったのか。
放送は言った。
旧図書準備室へ来なさい。
相沢は行かないと言った。
でも、消えた。
では誰が連れていった。
どうやって。
食堂の照明が消えていたのは数秒。出入口までは数メートルある。相沢が走ったなら誰かが気づく。誰かに連れ去られたなら抵抗の音がする。叫び声もない。
まるで、彼女だけが暗闇に吸い込まれたようだった。
そんなことはあり得ない。
あり得ないことが起こった時は、あり得ることの組み合わせを探せ。
江口は自分に言い聞かせた。
だが頭が回らない。
耳の奥で、声がする。
欠席者を確認します。
相沢真帆。
旧図書準備室へ来なさい。
江口桜次郎。
作者を呼べ。
まだ流れていないはずの声まで、混ざって聞こえる。
江口は額を押さえた。
「江口くん、座った方がいい」
水嶋が言った。
「顔色が」
「大丈夫」
口癖のように言ってしまい、すぐに苦くなった。
水嶋は何も言わず、椅子を引いた。
江口は座らなかった。
座ったら、そのまま動けなくなる気がした。
「とにかく二階堂くんを呼ばないと」
園田が言った。
「旧放送室に行ったんだよね」
「誰かが呼びに行くしかない」
牧瀬が言う。
しかし、誰も動こうとはしなかった。
旧校舎へ行く。
その行為自体が、いまや恐怖の対象になっていた。
食堂からロビーを抜け、ガラス扉を開け、B棟の冷たい廊下へ入る。中原修一の遺体がある旧職員室の近くを通り、階段を上がり、旧放送室へ向かう。
その道筋を想像するだけで、空気が重くなる。
江口が行くべきだと思った。
二階堂を呼ぶ。相沢が消えたことを伝える。旧図書準備室を確認する。そうしなければならない。
しかし、江口が動けばまた疑われる。
それに、二階堂から言われている。
旧校舎へ行くな。
犯人はお前を動かそうとしている。
その言葉が、江口の足を止めた。
その時、ロビーの方から足音がした。
複数の足音。
江口は顔を上げた。
二階堂たちが戻ってきた。
先頭は二階堂だった。顔が険しい。その後ろに鷺沼とスタッフ二人、青山、朝倉が続く。水嶋は食堂に残っていたのでそこにはいない。青山の表情は落ち着いているが、朝倉は苛立った顔をしていた。
二階堂は食堂に入るなり、空気の異変に気づいた。
「何があった」
江口が答える前に、園田が言った。
「相沢さんが消えた」
二階堂の目が鋭くなる。
「消えた?」
「照明が一瞬落ちて、戻ったらいなかった。スマホだけ床に」
二階堂は江口を見た。
問い詰める目ではなかった。
まず確認する目だった。
「お前は」
「隣にいた」
「見たか」
「見てない」
「本当に?」
江口は喉を鳴らした。
「白いシャツの少年は見た」
食堂が静まった。
二階堂の顔に、わずかな苛立ちと不安が浮かぶ。
「どこで」
「食堂の入口。照明が落ちる直前か、戻った瞬間か、分からない。顔は見えなかった」
「他に見た人は」
誰も答えない。
水嶋が首を振る。
「私は見てない。でも真帆は確かにいた。明かりが戻ったらいなかった」
二階堂は短く息を吐いた。
「相沢さんのスマホは」
園田が示した。
「床に。まだ触ってない」
二階堂は頷き、ハンカチを出してスマートフォンを拾った。画面を確認する。
「十四年前の記事か」
「相沢が見せようとしていた」
江口が言った。
二階堂は画面を一瞥し、それから周囲を見た。
「食堂から出たのを見た人は」
返事はない。
「走る音や扉の音は」
返事はない。
「相沢さんに触れた人は」
誰も動かない。
牧瀬が言った。
「江口くんの隣にいたんだろ」
二階堂の視線が牧瀬へ向く。
「それは確認中です」
「いや、みんな見てた。相沢さんは江口くんの隣にいた。照明が戻ったら消えてた。江口くんは自分でも覚えてないって」
「覚えてないとは言ってない」
江口が言うと、牧瀬は少し怯えたように引いた。
「でも、さっきそういう感じだったじゃないか」
朝倉が口を挟んだ。
「この状況で江口を外して考えるのは無理がある。最初の事件は江口の小説と酷似している。本人にもアリバイの穴がある。相沢さんはその小説と十四年前の事件について話そうとしていた。そして江口の隣から消えた」
「朝倉」
二階堂の声が低くなる。
「事実を整理しているだけだ」
「整理と誘導は違う」
「違わないこともある」
二階堂と朝倉の間に、冷たいものが流れた。
青山が静かに言った。
「まずは相沢さんを探しましょう。疑いを口にするより、安否確認が先です」
その言葉で、食堂の空気が少しだけ戻る。
二階堂は頷いた。
「旧放送室の確認結果は後で共有する。相沢さんが呼ばれたのは旧図書準備室だったな」
水嶋が震えながら頷く。
「放送で、そう言ってた。真帆は行かないって言った」
「旧図書準備室を確認する」
二階堂は言った。
「ただし、少人数で行く。鷺沼さん、スタッフ二人、青山先生、朝倉。俺も行く」
「私も行く」
水嶋が言った。
「真帆のことだから」
「駄目です」
二階堂は即答した。
「ここにいてください。あなたまで動くと混乱する」
「でも」
「お願いします。相沢さんのスマホにある情報を、後で確認してもらう必要があります」
水嶋は唇を噛んだが、頷いた。
江口も一歩前へ出た。
「俺も行く」
「駄目だ」
これも即答だった。
「相沢は僕に資料を見せようとしていた」
「だからだ」
「またそれか」
「またそれだ。犯人はお前を動かそうとしている。中原さんの現場でも、お前の小説を使った。相沢さんの消失でも、お前の名前と小説を使っている。ここでお前が旧校舎へ行けば、犯人の筋書きに乗ることになる」
江口は言い返せなかった。
二階堂は続ける。
「それに、お前は今、容疑を向けられている。自分で分かってるな」
「分かってる」
「なら、ここにいろ。水嶋さんと園田さんの近くに。黒須さん、牧瀬さん、あなたたちもここから動かないでください」
黒須は頷いた。
牧瀬は不満そうだったが、何も言わなかった。
二階堂たちは食堂を出た。
今度は、江口は追わなかった。
追えなかった。
ロビーの明かりが彼らの背中を照らす。ガラス扉が開く。B棟の冷たい空気が、一瞬だけ食堂の方へ流れてきた。旧校舎の黄色い灯りが、彼らを順番に飲み込んでいく。
扉が閉まる。
食堂は再び、待つ場所になった。
待つことほど、人を疑わせるものはない。
水嶋は入口近くに立ち、両腕を抱えていた。園田は名簿を開いたまま、何度も相沢の名前を見ている。黒須はカメラの画面を確認しているように見えたが、実際には何も操作していない。牧瀬は落ち着きなく食堂内を歩き、他の参加者は小さな集団を作って江口を見ないように見ていた。
江口は椅子に座った。
足元が遠い。
指先が冷たい。
内ポケットの薬ケースが、異様に重い。
飲みたい。
そう思った。
音が近い。光が刺さる。自分で自分を制御できないような感覚がある。鴻上は、そういう時は頓服を使ってよいと言った。
だが、水がない。
二階堂と約束した。出所不明の水は飲むまない、と。
江口は内ポケットに触れないように、両手を膝の上で握った。
時間の感覚が曖昧になった。
五分だったのか、十分だったのか。
それ以上だったのか。
食堂のスピーカーは沈黙していた。
雨音だけが続いている。
その沈黙を破ったのは、スピーカーではなかった。
ロビー側からの叫び声だった。
男の声。
朝倉か、鷺沼か。
江口は反射的に立ち上がった。
水嶋も園田も顔を上げる。
「今の」
水嶋が震える。
江口はもう動いていた。
「江口くん、駄目!」
園田の声が背中に刺さる。
だが止まれなかった。
相沢がいる。
図書準備室。
自分の小説。
十四年前の事件。
内田春斗。
それらが一本の線になり、江口の足を旧校舎へ引っ張った。
ロビーを抜ける。
ガラス扉を開ける。
冷たい空気が顔に当たる。
B棟の廊下は黄色い照明に沈んでいた。旧職員室の前は封鎖されている。中原修一の遺体がある場所を、江口は見ないように走った。だが、視界の端に黒板の白い文字がちらつく。
一時間目、出席を取ります。
江口は階段を上がった。
床板が軋む。
呼吸が乱れる。
胸が苦しい。
二階へ上がると、記念廊下のガラス展示ケースが光っていた。
そこに自分の姿が映る。
青ざめた顔。
乱れた髪。
胸元の名札。
江口桜次郎。
反射の中で、同じ名前がいくつも増える。
江口は走った。
図書準備室の前に、人が集まっていた。
二階堂がこちらを振り返る。
怒鳴ると思った。
だが、怒鳴らなかった。
その顔を見て、江口は分かった。
怒るより先に、何かを見てしまった顔だった。
「桜次郎」
二階堂の声は低かった。
来るな、とは言わなかった。
もう遅いと分かっていたのかもしれない。
図書準備室の扉が開いていた。
中は暗い。
懐中電灯の光が、床の上を不規則に照らしている。
江口は扉の前に立った。
古い木製棚。
積まれた段ボール。
壊れた地球儀。
壁の奥の、四角く塞がれた痕。
そして部屋の中央に、相沢真帆が倒れていた。
黒いバッグがそばに落ちている。
周囲には紙が散らばっていた。
江口は、その紙を見た瞬間、息が止まった。
『黒板係は、四度名前を書く』
自分の処女作のコピーだった。
表紙。
本文。
黒板に名前を書く場面。
出席簿から名前が消える場面。
架空の学校で起きる、架空の殺人。
その頁の上に、相沢は横たわっていた。
喉元には、細い赤い線があった。
目は開いている。
口元には、何かを言いかけた形が残っている。
江口は動けなかった。
相沢は、もう江口に何も話せない。
十四年前の事件についても、青山や鴻上についても、自分の小説との類似についても。
机の上に、赤黒い文字があった。
血で書かれていた。
四時間目、作者を呼べ。
黒板係は、江口桜次郎を待っている。
江口は自分の名前を見た。
食堂のスピーカーで流れた言葉と同じだった。
自分の名が、血の色で書かれている。
視界が揺れた。
二階堂が腕を掴む。
「触るな」
江口は頷くこともできなかった。
喉の奥が詰まる。
胃が反転しそうだった。
自分の小説が、相沢の死体の周囲にばらまかれている。
これは偶然ではない。
誰かが江口を呼んでいる。
誰かが江口を事件の中心に置こうとしている。
いや、もう置かれている。
朝倉が低く言った。
「これで、江口を外して考える方が難しくなったな」
二階堂が朝倉を睨む。
「黙れ」
「事実だ」
「黙れと言った」
青山が静かに口を開いた。
「今は、相沢さんのためにも現場を守りましょう」
その声は落ち着いていた。
落ち着きすぎていた。
江口は青山を見た。
青山は相沢の遺体を見ていた。哀悼の色がある。少なくとも、そう見える。だが、その感情は水面のように滑らかで、底が見えない。
その時だった。
図書準備室の奥の壁から、音がした。
ごとん。
江口は息を止めた。
壁の中。
見学の時にも聞いた音。
自分だけが聞いたと思った音。
今回は違った。
二階堂も顔を上げた。
青山も、朝倉も、鷺沼も、スタッフも、全員が壁を見た。
ごとん。
もう一度、壁の奥で何かが動いた。
古い箱を滑らせたような、低く鈍い音。
江口は震える指で壁を指した。
「聞こえただろ」
二階堂は黙っていた。
江口の声は、自分でも驚くほど掠れていた。
「俺だけじゃない」
喉の奥で、何かがほどける。
恐怖ではない。
安堵でもない。
もっと惨めなものだった。
「俺は、全部狂ってたわけじゃない」
図書準備室の冷たい空気の中で、その言葉だけがひどく小さく響いた。




