表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『スカートの中、秘密を隠して』  作者: 優貴(Yukky)


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

54/155

第54話『翔太、女装で登校!クラスでバカにされる』


秋も深まり、校門前の木々は赤や黄色に色づいていた。

翔太は今日、初めて女装で登校する日を迎えていた。

制服はブレザーで、スカートもパッドも準備済み。

玲奈や美咲と同じ制服で、スタジオでの練習も重ねてきた。

「翔太くん、大丈夫?」

玲奈が玄関で声をかける。

「う、うん…緊張するけど…やってみます」

翔太は深呼吸をして、スカートの裾を整える。

美咲も笑顔で励ます。

「最初はみんな驚くかもだけど、自然に笑えば大丈夫!」

校門をくぐると、クラスメイトたちの視線が一斉に翔太に向けられた。

「え…翔太?!」

「な、なんで女の子の格好してるの?」

教室に入ると、男子たちはくすくす笑い、女子たちは驚きと興味が混じった視線を送る。

翔太は胸の膨らみやスカートを意識しながら、机の間を歩く。

(落ち着け…自然に…!)

心の中で何度も自分に言い聞かせる。

しかし、空気は緊張したままでは終わらなかった。

男子の一部がからかう声を上げる。

「おい、翔太、スカートめくれそうだな」

「パッド入れてるの見え見えじゃん」

翔太の顔が赤くなる。

「ち、違う…そんなことない…」

しかし、声は震えてしまう。

そのとき、玲奈が前に出る。

「翔太、気にしないで!みんなはただ驚いてるだけだから」

美咲も隣で力強く言う。

「そうだよ。みんな、翔太は翔太だよ!」

クラスの女子たちが次々と声を上げる。

「翔太くん、可愛いよ!」

「うん、ブレザー制服似合ってる!」

少しずつ周囲の雰囲気が変わり、からかいの声が減っていく。

しかし、男子の一部はまだ面白がってざわつく。

翔太は胸の膨らみを手で軽く隠しながら、少し俯く。

(やっぱり…恥ずかしい…でも、頑張る…!)

玲奈がそっと手を握る。

「大丈夫、翔太くん。私たちも一緒だよ」

その瞬間、翔太は少し自信を取り戻す。

授業が始まり、教師も驚きながらも温かく見守る中、翔太は少しずつ自然な動きと笑顔を見せる。

周囲の視線に慣れるにつれ、心も落ち着き、クラスメイトたちとの距離も少しずつ縮まっていった。

昼休み、クラスの女子たちが声をかけてくれる。

「翔太くん、放課後の文化祭練習も一緒にやろうよ」

「うん、頑張ろう!」

翔太は笑顔で答える。

(怖かったけど…やっぱり、挑戦してよかった…)

午後の授業が終わる頃には、少しずつだが、翔太の女装はクラスに受け入れられ始めていた。

玲奈と美咲と並んで教室を出ると、夕日の光に照らされながら、翔太は誇らしげに胸を張る。

「今日の挑戦、成功…かな」

心の中で小さくつぶやく翔太。

初めての女装登校は、まだ周囲の目が厳しい中での挑戦だったが、彼の自信と勇気を少しずつ育てる一歩になったのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ