第35話『玲音、初めての高校生活』
高校体験初日。
玲音はまだ少し緊張した表情で校門をくぐった。
「大丈夫かな…」
玲奈が隣で手を握る。
「玲音、安心して。私がついてるから」
玲音は少し安心したように頷いた。
「うん…お姉ちゃん」
教室に入ると、周りの生徒たちの視線が一斉に向いた。
「え、あれ小学生…?」
「でも可愛い…!」
「小さいのにオーラある…」
玲音は少し恥ずかしそうに頭を下げる。
しかし、玲奈の助言通り、背筋を伸ばし、歩き方や立ち方を意識する。
「さすが…モデルの血筋…」
美咲が小声で感心している。
授業中も、玲音はとても落ち着いていて、驚くほど大人びた態度だった。
先生からも褒められ、周りの生徒たちは次第に玲音に興味津々。
休み時間。
玲奈が声をかける。
「玲音、疲れてない?」
「ちょっとだけ…でも楽しい!」
玲音の目はキラキラしていた。
初めての高校生活でも、緊張よりワクワクが勝っている。
すると、教室の窓の外から――
「おお、玲音!」
文化祭で出会った翔太が笑顔で手を振っている。
「え、翔太先輩…?」
玲音は驚きながらも手を振る。
翔太はニヤッと笑った。
「可愛いな、妹モデル」
玲音は顔を赤くする。
「ち、ちがうよ…!」
美咲が横から突っ込み。
「完全にモデル慣れしてるわね!」
玲奈は少し笑って言った。
「玲音…大丈夫、楽しめてるみたいだね」
「うん…お姉ちゃんがいてくれるから」
こうして、玲音の高校体験は順調にスタートした。
小さな体で大きな存在感――
彼の高校生活と女装モデルとしての物語は、今まさに動き出した。
文化祭の余韻に続き、新たな家族の物語が幕を開ける――。




