表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/6

【第二章:水辺の呼吸】

狙撃銃。安くて、使い慣れた銃。スコープとサプレッサーをつけたそれは、見た目以上に静かで、遠くまで真っすぐ飛ぶ。


 レンジファインダーで距離を測る。 400メートル少々。ゼロインは300。少し上を狙えば、届く。


 風は?

 波打ち際を見て、判断する。問題なし。


 ──いた。


 木の陰、味方と談笑しているのか、完全に油断した動きのプレイヤーが一人いた。


 見たところ、サブマシンガンの突撃兵が隊列を乱していた。


 少し離れた位置に長物を背負ってハンドガンを構えた狙撃兵、アサルトライフルに倍率スコープが乗った1人が側を警戒している。観測手を兼ねた護衛だろう。


 引き金を引いた。


 音は草と波に吸われ、敵の頭だけが弾ける。


 すぐには気づかれない。


 残りの二人、観測者と狙撃手。

 ソワソワと辺りを警戒し始めるも、まだ緊張感は薄い。


 狙撃手は、味方がどこかで遊んで死んだだけとでも思っているのか。


 私は観測者に狙いを定める。


 一発。


 観測者が崩れ落ちる。


 さすがに狙撃手は遮蔽物に隠れた。


 だが、逃げる方向は限られている。


 私は、その視線の先、逃走ルートにスコープを移動させる。


 待つのは慣れている。


 私は、見られるのは苦手だが、見ることには慣れているのだ。


 ゆっくり観察しながら、私はデイリーミッションを終えたらすぐに引き返した。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ