『きみの時間が、ぼくを忘れていく』
時間とは、未来から過去へと進む現象だ。
記憶とは、感情が残した微細な傷跡だ。
その仮説を、彼は実証しようとした。
蒼颯真、天才的な記憶研究者。
彼が作り上げた装置は、記憶の流れを反転させ、意識を“逆再生”の世界へ落とし込む。
目覚めた世界は、彼女がまだ彼を知らない時間軸。
彼は過去へ沈み、彼女は未来から遠ざかっていく。
ふたりの恋は、決して交わることのないパラドックス。
それでも彼は、恋をし続けた。
「君の記憶から、僕が消えていっても」
果たして、記憶は感情に勝てるのか。
そして彼女の心に残ったのは、“誰かを愛していた感覚”だけ。
記憶をめぐる、優しくて冷たい実験的純愛小説。
プロローグ『再生の音』
2025/05/27 07:29
第1章「見知らぬ誰かの面影」
2025/05/27 18:47
第2章「心の中の空白」
2025/05/27 18:52
第3章「あなたを知らない私」
2025/05/28 02:11
第4章「記憶のパズル」
2025/05/28 02:12
第5章「わたしが、忘れていたこと」
2025/05/28 02:14
第6章「きみが、いた時間」
2025/05/28 02:20
第7章「ふたりが出会わない世界で」
2025/05/28 02:27
エピローグ ― きみの時間が、ぼくを忘れていく ―
2025/05/28 02:29