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死なずの君に送る歌  作者: 琴乃葉楓
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第一特務連隊 Ⅳ

「さて、早速だが君達の返答を聞こうか?」

三日経って、場所は安原荘の一室。

以前来た時に、連隊長室として仮に使っていた場所だ。


そして、その場に集っているのも以前の五人。

早乙女、北野、錠前、西条の双子だ。

以前と同じように、緊張した面持ちのまま直立不動で私の前に立っている。

「はい…大佐殿。第一特務連隊所属の七十ニ名のうち四十名が隊に残留し、残りの三十ニ名が大佐殿のお慈悲を賜りたい所存にございます」

中央に立つ、早乙女が五人を代表して言う。

四十名か、意外と残ったな。

「了解した。その三十ニ名に関しては私が責任を持って保護する。…して、君たちの中には辞めるものはいないのか?」

正直、四十名も残るとは思っていなかったし、ほとんどこの五人以外関わりがないからな。

指揮体制構築と、隊員達との顔つなぎのためにも、この五人は全員残って欲しいところではある。

だが、私個人の理想で戦場に立たせる子供を増やすわけにはいかないしな。


すると、早乙女が再び口を開く。

「ここにいる五人に関しましては、全名残留いたします」

…正直に言えば、意外な答えだった。

特に、西条の双子に関しては泣かしてしまったこともあるし、辞めてしまうのではないこと危惧していたのだが、どうやらその心配は杞憂というやつだったらしい。

改めて二人の表情を見ると、確かに以前と同じように緊張した面持ちだが、瞳には覚悟の色が移り、以前のような子供のらしいあどけなさというのが薄れている。

この三日間で、よく考えて決断したのだろうということがよく分かる瞳だ。


そして、勿論覚悟の色を宿しているのは二人だけではない。

この場に集う五人全員が、確かに軍人になる覚悟、俗に言う一死奉告の意思が感じられる。

これは、今までいくつかの部隊を見て、指揮していた自分の感覚だが、この子達は確実に強くなる。

そう思わせるに足る、確かな瞳だった。


なんだ、子供だと侮っていた自分が馬鹿らしい。

「そうか。なら、早速だが明日から訓練を始める。そして、訓練開始に当たり君達…いや()()等を正式に分隊長に任命し、北野、錠前、彩花、茅都君たちには少尉の階級を与える」

「「「「はっ!」」」」

貴官等、と呼び方を改めた瞬間に、五人全員が確かに背筋を伸ばし決意を固めた。

そして、職務と階級を与えた瞬間に、与えられた人間四人は勢いのある返事を返してきた。

その上で、四人の返事にも負けない実に不安げな目線が一つ向けられる。

そう、早乙女からの目線だ。

「あの、大佐殿。わた、私だけ名前を呼ばれていないのですが…。…!まs,まさか以前の非礼にやはりお怒りで…!」

勿論違う。


「いや、貴官には先程の四人とは違う役職と階級を与える。()()()()()の任と、()()の階級だ」

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