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六十六話少し申し訳ない気がする

「えっと、これ幾らですか?」


「金貨百六十枚だ。だが、今の私は気分が良い。まけて百四十枚にしておこう」


ソウスケは、エルフの男性が何故気分が良いのか分からないが、安くなるなら良しと思いハイリアを金貨百四十枚で買った。


金貨を取り出す時、エルフの男性には既に自分がアイテムボックスのスキル持ちという事がばれているので、特に気にすることなくソウスケはアイテムボックスから金貨百四十枚を取り出した。


「・・・・・・うむ。確かに金貨百四十枚あるな。・・・・・・そうだ、少し待っていろ」


エルフは何を思い出したのか、カウンターの向こう何かを探しにいった。

ソウスケは何を貰えるのかワクワクしながら待っていた。


(にしても・・・・・・あのエルフの人、何者なんだ? 勝手に鑑定するのは悪いと思ってしていないけど、絶対に強い。というか、これだけのマジックアイテムを集められるって事は、多分元冒険者だよな。それにエルフって事は見た目が若くても、かなり歳がいっている可能性だって十分にあるよな)


ソウスケはエルフの男性が何故、今こうして店を開いているのかかなり気になっていた。

カウンターの奥に消えてから約五分後、ようやくエルフの男性が戻って来た。手にはポーチがあった。


「これは私が冒険者をしていた時に使っていたスペアの魔法袋のポーチ型の物だ。今私はこうして店の店長をやっているため、二個目のポーチを使う程の大冒険には向かわない。なのでこれを君に渡そうと思う値段は・・・・・・金貨百十枚でどうだ?」


金貨百十枚・・・・・・円に直すと一億一千万とかなりの大金だが、自分のスキルの中ではトップクラスの有能性を持つが、その反面もし権力者にバレた場合、かなりめんどくさい事になるリスクを持っているスキルをカモフラージュ出来るため、大金を払うのにソウスケは抵抗が無かった。


「是非ください!!!」


ソウスケはもう一度アイテムボックスの中から金貨を取り出した。

そして貰ったポーチ型の魔法袋を早速腰に付けた。


(よし、これでアイテムボックスをあまり使わずに済むな。・・・・・・一応鑑定を使って見ておくか」


魔法袋ポーチ型 レア度六


袋の中に物を仕舞うことが出来る袋。生命反応がある物は仕舞う事が出来ない。

袋の中の広さは百二十五立方メートル。中に入れた物の時間が少しだけ遅く経つように出来ている。


鑑定して内容を確認したソウスケはハイリアの時と同様、その性能に驚きを隠せなかった。


(百二十五立方メートルって・・・・・・かなり広いよな。それだけの広さがあれば野営に必要な大抵な物は入るだろうし、魔物の魔石や素材だって大型のモンスターの物じゃなきゃ、大体は入る筈だ。これは・・・・・・本当に金貨百十枚払うだけでいいのか?)


ソウスケはもう少しお金を払おうと思いアイテムボックスの中に手を入れるが、今日手に入れた物の方が良いのではと思った。


「あの・・・・・・なんか金貨百十枚だけでは申し訳ないと思ったので、これを」


そう言いながら、ソウスケはアイテムボックスの中からワイバーンの肉を取り出した。


「これは・・・・・・ワイバーンの肉で合っているか?」


「はい、そうです。今日解体してもらったワイバーンを受け取ったので、肉自体は新鮮です」


エルフの男性は驚きながらもワイバーンの肉を受け取った。

逆にソウスケは肉を見ただけで、その肉が何のモンスターの肉かを言い当てたエルフに驚いた。


(普通肉を見ただけで何のモンスターの肉か分かるものか? もしくは鑑定系のスキルを使ったのか? それとも経験によるものからか? 後者だとしたら本当に凄いな。会話から察するにまだ冒険者はやめていないみたいだな。ランクはA、もしくはSなんて事もあるのかな)


まだ合って間もない中で、ソウスケは目の前のエルフがどんな人物なのか物凄く気になっていた。


「そうか。ワイバーンの肉は久しく食べていなかったな。有難く頂こう。っと、まだ名を名乗っていなかったな。私の名前はゼアスト。君と同じ冒険者で、一応ランクはAだ。何か困ったことがあったらまた来るといい。有望な新人冒険者君」


エルフの男性の自己紹介を聞いたソウスケは、やっぱりそうだったのかと思った。


(同じ冒険者でAランク・・・・・・超大先輩だな。ただ、なんでまだ冒険者なのに店を開いているのかが疑問だな)


理由が全く想像できない疑問を感じながらソウスケも自己紹介をした。


「自分の名前はソウスケです。冒険者のランクはGです、まだまだ分からない事だらけなので、困った事があったら是非頼らせてもらいます」


自己紹介が終わった二人は互いに手を差し出し握手を交わした。

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