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六十二話・・・・・・金銭感覚が狂いそうだ

ソウスケがギルドの中に入ると、昼過ぎと言う事もあり冒険者は殆どいなかった。


「やっぱり昼過ぎになるとあんまり他の冒険者はいないな。まぁ、好都合だから全然いいんだけどな」


受付所を見渡し、セーレの姿を見つけるとモンスターの素材や魔石の換金についての話がどうなったか聞こうと思い、セーレの元へ向かった。


ソウスケが自分の所へ向かって来るのが視界に入ったセーレは、ソウスケが自分に何を聞こうとしているのかを理解した。


「来たわねソウスケ君。要件はモンスターの素材と魔石の件かしら」


「はい、そうです。お昼頃でセーレさんも時間が空いてる時間帯かなと思ったんで」


「あら、気を使ってくれたのは嬉しいですね」


ソウスケは半分は本当にセーレに気を使っていたが、もう半分は時間を気にせずに寝ていると、起きれる時間が昼頃と言うのが本音だった。


だが、セーレはそんなソウスケのなまけ癖を知らず、自分達受付嬢に対して気を使ってくれるソウスケに感心していた。


(本当にソウスケ君は変わっていますね。私達受付嬢の事に気を遣う冒険者なんて殆どいないのに。特に冒険者に成り立ての人は特に私達受付嬢の仕事が簡単なものだと思い、こちらの都合を考えない人が多いのですが・・・・・・ソウスケ君は全く違いますね)


ソウスケの気遣いに対して微笑ましい笑みを浮かべたセーレを見たソウスケは、仕事が出来る美人特有のギャップにやられ、ムスコが立ちそうになっていた。


それをソウスケは自制心で何とか抑えていた。


(いや~~~~~、今の笑みは反則じゃないですか!? 俺そんな笑みを浮かべられるような事を言ったか? いや、それより俺のムスコがやばい!! もし完全に立ったらバレてしまうかもしれないな。・・・・・・今度ローブでも買うか。そしたらもし完全にムスコが立ったとしてもバレない筈だからな)


中々自制の利かない思春期真っ只中の十代のソウスケには、セーレの様なスタイル抜群なメガネ美人は良い意味で目に毒だった。


「それじゃぁ、ついて来てください」


前回と同じ部屋へソウスケは案内された。

ちなみに部屋まで案内されている最中、ソウスケは常に前屈みになっていた。


「こちらが解体された素材と魔石になります」


解体された素材や魔石は前回と同じく、モンスターの種類ごとに纏められていた。

そしてその中でワイバーンの素材は一際目立っていた。


「前回と同様モンスターの素材や魔石は半分は売るという形でよろしいですか?」


「そうですね・・・・・・ワイバーンの素材や肉、魔石以外は前回と同じでお願いします」


「そうですか。ワイバーンの素材は売らないという事で処理いたしますね」


そこから、セーレは素材や魔石は丁度半分に分けていき、それをソウスケはアイテムボックスの中へ回収していった。


「それでは残りの分は全て買い取りという事で、金額は金貨二百十枚分になります。それでよろしいでしょうか」


「は、はい。それでお願いします」


「分かりました。それでは少々お待ちください」


セーレが買い取り分の金を取りに一旦部屋から出ていき、部屋の中はソウスケ一人となった。


(・・・・・・金貨が二百十枚。と言う事は・・・・・・二億一千万円。いや~~~~~、やっぱりマジで凄いな。ダンジョンの中にいた日数って、一か月経っていなかったよな。てことは月収六億五千万・・・・・・やべーな。やば過ぎるな。物価が元居た世界と違うとは言え、一気に金持ちになったな俺。てか、セーレさんワイバーンの肉をこう・・・・・・なんて言えばいいんだ? 物欲しそうに見ていた気がするな。そんなに美味しいのか? いや、オークの肉やリザードマンの肉は確かに美味しかったし。ランクだけで考えればワイバーンの肉の方が美味しいと言う事は十分にあり得るのか)


この世界に来てまだそこまで月日が経っていないソウスケは、まだまだこの世界の常識が身に付いていなかった。


「お待たせしました。こちらが金貨二百十枚となります」


「あ、ありがとうございます。・・・・・・あの、セーレさん」


「はい、何でしょうか?」


金貨をアイテムボックスの中へしまったソウスケはセーレを呼び止めた。

そして気になっていた事を質問した。


「えっと・・・・・・ワイバーンのお肉いりますか?その、何か物欲しそうに見ていたんで一体まるまるあるから、少しくらいは大丈夫なんで、ワイバーンのお肉」


ソウスケの予想していなかった言葉を聞いたセーレは少しの間考え込み、今度はソウスケが全く予想していなかった言葉をセーレが言った。

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