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四十七話昇格の話

(歩いて二日程度の場所なら、身体強化のスキルを使えば一日ぐらいで着きそうだな。一週間ぐらいしたら行ってみるか。鉱石が手に入れば、楽しみが増えるからな)


自分が作ろうと考えていた武器や防具の事で、頭の中がいっぱいだった。


「あっ、そう言えばソウスケ君に伝え忘れていました」


鉱山についての説明を終えたメイが、ソウスケへの要件を思い出し、ソウスケに顔を近づけながら説明を始めた。

メイがソウスケに顔を近づけた事で、ソウスケはまたまた顔を赤くしていた。


(だ、だから何でこの人はこんな無防備と言うか、距離が近いんだ?? か、カウンターに乗った胸が変形して強調されてる!? そ、それに何か良い香りまで・・・・・・)


メイの変形したせいで余計に協調された胸と、メイから香って来る女性特有の良い匂い・・・・・・フェロモンの効果で、頭がクラクラして来たソウスケはこのままだと倒れると思い、メイから離れるように数歩後ろに下がった。


「そ、そそそそうですか。な、内容はどんな事ですか?」


まだ顔の赤さは引いていないが、ソウスケはメイが自分に伝えようとした内容を尋ねた。


「なんとですね、ソウスケさんはランクFへ昇格のチャンスを得たんですよ!!」


「・・・・・・え?」


メイの言葉に、ソウスケは何でそうなったのかが全く分からなかった。


(俺がまだ冒険者登録をしてからそんなに日数は経っていない。というか一週間すら経ってない。筈なんだけどなんでそんなに早く昇格の話が出てくるんだ? てか、FランクってGランクを飛ばしてないか?)


昇格の理由が全く分からないソウスケは、取りあえずメイに自分の昇格できるチャンスを得たのかを聞いた。


「えっと、まずなんで自分が昇格できるチャンスを得た理由を聞いても良いですか?」


「すみません、先にそこを説明してからの方が良かったですね。まずHランクからGランクに上がるには、HからGランクのクエストを五回以上達成するのが昇格の条件です。そしてGランクからFランクに上がるには、試験を受けてもらう必要があります」


「試験・・・・・・ですか」


試験をという言葉を聞いて中学生、高校生の時に受けた試験と言う名の地獄を思い出し、ソウスケの顔は少し不機嫌な表情になった。

そんなソウスケの表情を見て、メイはソウスケが筆記試験があるのか考えているのかと思い、試験の内容を直ぐに話した。


「試験の内容は至って単純ですよ。筆記試験何て面倒なのはありません! 内容はDランク以上の冒険者と摸擬戦をするだけです。そこで相手をした冒険者と、試験を監視しているギルド職員とで話し合って、後日結果を言い渡します。ほら、もの凄く単純ですよ!!」


身振り手振りで説明しているメイを見たソウスケは、自分が不機嫌な表情になっているのに気づいき、励ましてくれているんだなと分かり、その優しさが胸にしみた。


(いや~~~~~~、本当にメイさんは優しい人だな。うっかり惚れてしまいそうだ。確かに単純だな。でも・・・・・・俺はともかく他の冒険者は基本的に格上の冒険者と戦うって事なんだよな。それって単純かもしれないけど、難易度高くないか? いや、倒さないといけないとは言っていないから、そうでもないのか。でも基本は格上と戦うってなると、緊張していつも通りの力を出せない筈だしな。・・・・・・俺はスキルがあったから話は別だけど)


ソウスケは、Eのもう一つ上のDランクの冒険者になると、Fランクとの間には絶対的な壁があると予想した。


(実力は高くなるんだろうけど・・・・・・下手したら、俺その摸擬戦で勝ってしまうかもしれないよな。そうすると必然的に目立ってしまうよな。・・・・・・それはダメだ。絶対にダメだ)


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