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二百八十一話掃除屋

「すまん、余計な事を言った」


「い、いえ。元々溜まっていた物が出てしまっただけなので」


三人は溜まっていた物を全てぶちまけた後も少し顔色が悪かった。

一応三人が落ち着いたのを確認したソウスケはまだ残っている後ろの死体に目を向ける。


「にしても・・・・・・よく二人も殺せたな」


「二人が援護してくれたからです。それにソウスケさんが教えてくれた風の魔力と脚の使い方を覚えていなかったら多分あっという間に殺られていましたよ」


「自分もソウスケさんがくれた命中のスキル書が無かったらフォルスを上手く援護できませんでした」


「俺も、ソウスケさんから貰った盾術のスキル書を読んでいなかったら二人を守れてなかった思います」


三人の言葉を聞いてソウスケは三人のスキル書を渡して良かったと心底思った。


「というか、こういう新人狩り? みたいなのはよくあるのか?」


「良くあるのかは分りませんが、噂としては偶に聞きます。実際自分達と同ランクだった人がダンジョン内で死んだと聞いた時も少しランクが上の先輩たちはモンスターに殺られたとは結論付けていなかったので」


ダンジョン内で殺せば死体は残らない、イコール証拠が見つからない。

そのことからダンジョンを保有する街は他の街と比べて新人が死ぬ確率が高い。


(自分の実力がこれ以上上がらず限界を感じたベテランが未来ある新人を見てそういう行動を起こすのか。それとも弱者をいたぶる事に快感を見出したシリアルキラーみたいな奴らなのか・・・・・・どっちにしろ自分の勝手な考えや嫉妬に他人を巻き込んでんじゃねぇよって話だな)


モンスターに挑み、モンスターに殺される。

それは仕方ない事だなとソウスケは思っている。冒険者もそれを承知でモンスターに挑んでいる。

だが、相手が自身に対してモンスター擦り付けてきたなど、大まかに正当な理由を限り同業者を殺すという行為にソウスケは怒りしか湧かなかった。


「・・・・・・ギルドはそういう事を教えてくれるのか?」


「本当に冒険者になった頃はあまりダンジョンに潜るな。後はダンジョン内の敵はモンスターだけじゃないとは教えてくれます」


「ハッキリと言えばギルドがそのような者を捕まえられてないと無能さを露呈している事になるのでそのような言い方になるのでしょうね」


ミレアナの冷静かつ無情な言葉にソウスケやフォルスは苦笑いになる。

的を得てはいるので否定する事は出来なかった。


(なんかそういう屑達を裏で潰す奴らみたなのなかったけ・・・・・・掃除や、スイーパーだっけ? そういう掃除屋集団はこの世界の冒険者ギルドに存在しないのか? それとも各ギルドの規模によっていたりするのか?)


そんな集団がいれば全くもってはた迷惑なゴミ共が消えるのになとソウスケは思い、もしそういう集団がないなら多少ランクが上がってからギルドへ提案しようかと本気で考えた。


「とりあえず今日はもう地上に戻っとけよ」


「「「分りました」」」


こうして三人と別れた後、ソウスケ達は地上へ戻らず探索を続けていた。


「・・・・・・やっぱりランドリザードみたいな階層の実力に見合わないイレギュラーはそうそう現れないか」


「イレギュラーなモンスターとソウスケさんは戦いたいのですか?」


「いや、あわよくばそういった存在に会えたらいいなって思ってるだけどだ」


イレギュラーなモンスター。

そんな存在をザハークは過去の記憶から一つ思い出した。


「自分がまだゴブリンの時にそういった存在と実際に出会った訳では無いですが、そういったモンスターがいるかもしれないという場所はありました」


「ほほぅ~~~。それは気になるな」

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