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二百五十話あまり竜種には・・・・・・

「・・・・・・てな訳だ。ダンジョンから戻って来たばかりだけど、もう一回潜るぞ」


「分りました。特に疲労も無いので問題はありません」


ザハークは言葉通り体に疲れは残っておらず、丸一日起きている事も余裕だった。


ダンジョンの入口へたどり着いたソウスケ達は決して軽くは無い怪我を負っている冒険者をちらほらと見た。


「おそらく全てランドリザードにやられた傷でしょう」


「だろうな。でもなんで傷を負ってるって言い方は変だな。前衛であろう冒険者の殆どが怪我をしてるが、ランドリザードを目の前にして即座に逃げようという考えは出ないのか?」


自身の戦力をある程度把握していれば、無謀にも竜種に挑もうという考えは普通浮かばない。


「竜種の素材は下級のリザードとはいえ素材や魔石は高値で売れる筈です。それに冒険者をしている男性にとって一度は竜種の討伐に憧れるものではないのですか? 私の故郷にも冒険者では無くとも竜種を討つ事に憧れている同年代はそこそこいましたし」


ミレアナの考えにソウスケは解らなくもないと思い、何度も頷いて返事をする。


「なるほどなぁ・・・・・・だったらこの惨状は納得がいく光景って訳だ」


「ソウスケさん、まずは十階層の方へ跳びますか?」


「そうだな。取りあえず十階層に転移して順々に上がっていこう」


十階層へ転移したソウスケ達は上の階層に向かう途中に遭遇したモンスターは全て倒しているが、それでもある程度の速さで階層を駆けあがっていく。


そして七階層へ到着したソウスケ達はようやくお目当てのモンスターに出会う。


「・・・・・・なるほど、確かに竜種って感じだな」


ランドリザードを見つけたソウスケはまじまじと全体を観察する。

見た感じ竜種に見えなくもない。しかしソウスケはランドリザードを見て地球に存在していたコモドドラゴンを連想した。


(やっぱり羽がなく四足だからワイバーンより格段にドラゴンって感じがしないし、コモドドラゴンに凄く似てるよな。まてよ・・・・・・だったらあんな見た目でも結構足が速かったりするのか?)


バラエティ番組で見たコモドドラゴンの足の速さは予想外の速さだった為、それが十倍近くの体積になっていると速さも段違いなのでは考えたソウスケは何時でも攻撃を避けられるように構える。


ソウスケ達の存在に気が付いたランドリザードは新しい獲物が現れたと思い、口端から涎を垂らしながら一直線に走りだす。


「わあ、マジで結構足速いんだな」


ランドリザードとソウスケ達の距離は約二十メートル程空いており、流石にその距離を一瞬で詰める程ランドリザードの脚力と瞬発力は特化していない。


それでも鈍そうな見た目に反して油断ならない速度で迫って来る。


「冒険者になってあまり年数経っていない者だと確かに油断して殺されてしまう可能性は大いにありますね」


「どう対処しますかソウスケさん」


「・・・・・・とりあえず躱す」


三人との距離があと五メートル程となったところでランドリザードは大きく跳んで咢を大きく開いた。


「余裕で人の体を噛み千切れそうだな」


大きく開かれた咢を見て感心しながらもソウスケとザハークは左へ、ミレアナは右へサラッと躱す。

ランドリザードの攻撃は空振りに終わったのだが、そのまま口を思いっきり閉じて大きな音を鳴らした。


「はっはっは、あの音だけで十分に威嚇になるな」


「喜んでいる場合ではないと思いますが」


「・・・・・・そうかもしれないな」


攻撃が空振りに終わったと分かったランドリザードはザハークとソウスケの方を向くと左足を地面に力強く踏みつけた。

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