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二十四話初依頼

解体所から受付所に戻ったソウスケは、早速依頼の紙が貼ってあるボードに向かった。


「さてと、解体はガンディスさん達に任せておけば大丈夫そうだから、とりあえず何かしら依頼を受けるか」


たくさんの依頼書が貼ってある依頼ボードの中から、自分が受けてもあまり目立たなさそうな依頼を探した。


「う~~~~ん。普通の依頼書より、ギルドが出してある常時依頼の方を受けた方が良さそうだな」


常に張り出されている依頼、常時依頼の中の低ランクの依頼を受ければ、いらない注目を浴びることはないだろうと考えたソウスケは、常時依頼の紙が貼ってある方に目を向けた。


「そうだな・・・・・・とりあえずは採集系の依頼をやるか」


ソウスケは、自分は錬金術のスキルも持っているから一石二鳥だと思い、体力回復、傷治癒系統のポーションを作るために必要なヒルエ草。魔力の回復のポーションに必要なメスーナ草。解毒薬に必要なポレル草。

この三つの採集の依頼をソウスケは受けることにした。数は全部十個ずつ。

これなら特に何も問題がないだろうと思い、ソウスケは受付嬢の所まで行き、依頼の受注を行った。


その時、ギルドカードに載っているランクを見た受付嬢にランクが一番下な故、街で受けられる依頼にした方が良いのではと言われた。

冒険者と言えばモンスターの討伐や、商人の護衛、素材の採集などのイメージが強いが、低ランクの冒険者が資金稼ぎに受ける街中で出来る依頼がある。

採集の依頼も、そこまで難しい依頼でないが、街の外に出ると言う事は、勿論モンスターとも遭遇する可能性がある。

なので、受付嬢はソウスケに採集の受ける依頼より、街の中で受けられる依頼を進めた。


だが、ソウスケはそこら辺のモンスターに、後れを取るとは全く思っていないので、ミスリルの短剣を見せて自分はそこそこ戦えますよと受付嬢に伝えてから、ギルドの外に出た。


「う~~~~ん、仕事だからなんだろうけど、受付嬢の人優しかったな。やっぱり基本的に赤の他人でも死んだって分かると、悲しい気持ちになるのかな?」


そんなことを考えながらソウスケは、ギルドを出てから本屋で買った薬草の絵、内容が載っている本を見ていた。


「へ~~~~~、結構詳しく書いてあるんだな。金貨を払った価値はしっかりとありそうだな」


薬草を採集するにも、どれが薬草なのか分からないので、一応本屋に行って、絵が載ってある本を買った。

ちなみにソウスケが今いる世界では、印刷技術が全くもって皆無、手書きしかないのでかなりの高額となっている。


「うし、とりあえず外に出て採集に向かうとするか」



街の外に出たソウスケが、歩き出してから二十分。ようやくソウスケは薬草が生えている森の中に入った。


「いいな、こういう感じ。本当に冒険をしてるっていう気分だな。地球にいたときは中学ぐらいになってからは、こんな森に囲まれた場所にはほとんど来なかったからな。おっ、これはヒルエ草かな?」


薬草の本に載ってあった絵と、同じ薬草を見つけたソウスケは鑑定のスキルを使い、確認した。


「おし、他の薬草と間違えてないみたいだ。というか結構な数あるな。群生地? みたいなところだったのか? パッと見でも依頼に必要な数以上はありそうだな。確か全部引っこ抜かずに根を残して採取すれば良いんだったかな?」


ソウスケは慣れない手つきで採集を続けた。

初めての採集に苦戦しながらも、十五分程で近くにあったヒルエ草を採取し終えた。


「おし、これだけあれば俺が使う分の量もありそうだな」


周りに誰もいないのを確認してから、ソウスケはアイテムボックスの中にヒルエ草をしまった。


「もう少し奥に進んでみるか」


今のところ特に危険を感じていないソウスケは、周りを警戒することなく奥へと進んだ。

三キロ程奥に進むと、今度は魔力回復のために必要なメスーナ草を見つけた。


「おっ、これは・・・・・・確かメスーナ草だったな。数は・・・・・・七つか。依頼数には足りないけど、とりあえず採取するか」


腰を下ろし、メスーナ草の採集を始めるソウスケを、茂みの奥から覗く者がいた。

周りの警戒を全くしていなかったソウスケは、途中から自分を覗く存在に気づきどうすればいいか迷っていた。


(同じ冒険者・・・・・・てわけじゃ無さそうだな。数は六・・・・・・なんとなく予想は着いたが、襲ってきてくれた方が早く済むんだけどな)


ソウスケの事を覗いていた存在は、ソウスケが自分達には気づいていないと思い、茂みから飛び出し襲い掛かって来た。

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