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百九十九話尖ってるな

「・・・・・・ホーンラビットじゃないみたいだな。ホーンじゃなくてソードだし」


ソウスケ達に突撃して来たモンスターは額に角では無く、剣の刃の部分が生えているウサギタイプのモンスターだった。


「ソウスケさんの言う通りあれはホーンラビットの上位種にあたるソードラビットです」


「まぁ、見たまんまではあるな。それにしても上位種って言うだけあってホーンラビットより速かったな」


ソウスケの考え通りソードラビットの性能はホーンラビットより全て上であり、脚力と持久力に関しては同ランクの魔物の中でも群を抜いている。


「あの額から生えている刃、そこそこの切れ味を持っているみたいだな」


ソードラビットの刃が触れた雑草を見たソウスケは両手両足に魔力を纏った。


(ただ触れただけで草が斬れるって・・・・・・油断していたら痛手を喰らうパターンだな。魔力を纏っていなくてあれだぞ。もしかしたら何かそれらしいスキルでも持ってんのか?)


鑑定のスキルを使いソードラビットを調べた結果、切れ味上昇のスキルを持っている事が分かった。

そして切れ味上昇のスキルと共にもう一つ、獣系のモンスターからはあまり想像できないスキルを発見する。


(・・・・・・なんでこいつ剣術スキルを持っているんだよ。いや、額から生えているあれが角では無く剣に分類されるのか・・・・・・待てよ、それならもしかして)


嫌な予感がしたソウスケは直ぐにソードラビットの動きに注目する。


ソードラビットが空中に跳び、勢い良く一回転するとソウスケに向かって額から生えている刃から斬撃が繰り出された。


「やっぱりそうくるか!!」


向かって来る斬撃にソウスケはギリギリで躱す様な事はせずに直ぐに横へ跳ぶ。

スピードがソウスケが思っていたよりも速くなかった為、難なく躱す事が出来たが斬撃が通った後を見て引き攣った笑みを浮かべた。


「・・・・・・やっべーーーな。ミレアナ、ソードラビットのランクって何?」


「確かDランクだったと思います。見て分かると思いますが、あの斬撃だけには気を付けてください」


ミレアナは何時もと変わらず冷静だが、ソードラビットと初めて対峙するソウスケは慌ててはいなくても、平常心を保てていない。


(Dランクって言うとオークとかと同じって事だろ・・・・・・どう考えてもソードラビットの方が強いだろ)


オークの強みはその巨体と力。個体によっては魔法を使うオークもいるが基本的にその二つがメインの武器となる。

それに対しソードラビットの強みは速さと持久力、そして額から伸びる刃。

誕生してから直ぐに斬撃を飛ばせるようになる訳では無いが、ある程度の場数を踏めばある程度扱えるようになる。


(いくら体が大きくて力があっても当たらなければ意味がない。それにあの小ささだ、当てるのも難しいだろ。後あの斬撃を貰えばいくらオークであっても貰い所が悪ければ一撃であの世行きの可能性だってある)


強さのカテゴリー的にDランクでは無くCランクなのでは考えながら、ソウスケは周囲に多数の風の球体を浮かべ始めた。


「まぁ・・・・・・いくらその刃の切れ味が凄くても、一体だけだったらそこまで脅威ではないか」


「・・・・・・そうおっしゃる割には少し過剰準備じゃないですか?」


「保険だよ保険。脅威では無くても、あまり油断して良いモンスターじゃなさそうだから、な!!!」


ミレアナの言葉に冷静に返しながらソウスケは風の球体を時間差でソードラビットに向かって放つ。


自身に向かって来る風の球体にソードラビットは持ち前の足で難なく躱す。

しかし数が多く、ソードラビットがソウスケに突進しようとする、もしくは斬撃を放とうとしたタイミングで風の球体が迫ってくるため中々相手に攻撃を加えられずにいた。


そして一分程の間風の球体を躱し続けてる、ついに真正面から飛んで来た球体を躱す事が出来ないタイミングで向かって来たので、ソードラビットは体を一回転させて風の球体を斬り裂く。


態勢を立て直す事が出来、自分の正面に風の球体が少ない事を確認したソードラビットは後ろ脚に力を込めて全速力で駆けだそうとする。


「隙が見えたらそりゃ食いつくよな」


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