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百九十三話多用せず

ベットにダイブして約三時間仮眠を取っていたソウスケは目をこすりながら頭を起こす。


(・・・・・・なんか、随分と後頭部が柔らかかった気がする)


ソウスケの視界が徐々に鮮明になると、目の前にはミレアナの寝顔があった。


「・・・・・・えっと、俺の目の前にミレアナの顔があって、後頭部が柔らかいって事は・・・・・・」


自分がどの様な状況で仮眠を取っていたのかを理解したソウスケの頬はゆっくりと赤くなっていく。


「嬉しい事には嬉しいんだが・・・・・・状況を理解してしまうとかなり恥ずかしいな」


ミレアナに膝枕をして貰った事に対し癒されたと思ったが、ソウスケとしてはミレアナにもしっかりと休んで欲しいという思いもある。


「もう少し自分に優しくしても良いんだけどな・・・・・・・・・・・・やっぱり、奴隷っていう立場から解放するのが一番かもしれないな。ただ、そうした時にミレアナが俺に付いて来てくれるか・・・・・・正直心配だ」


ミレアナの今までの態度から奴隷という立場から解放しても、自分の元から離れずこれからも一緒にいてくれるとソウスケは思っている部分もある。

しかしそうでない可能性が完全にゼロとは思えない為、ソウスケは奴隷契約を解除するのに躊躇していた。


「はぁーーーー・・・・・・・・・・・・今は置いておこう。時間は、そろそろ約束の時間か。丁度良いタイミングで起きたな。ミレアナを起こして下に向かうか」





ブライド達と食べて飲んで騒いだソウスケとミレアナは部屋に戻ると二人共ベットに腰を下ろす。


「ヤバい・・・・・・中々に腹がパンパンだ」


「そうですね。私も少し食べ過ぎました」


久しぶりに干し肉とうどん以外の料理を食べる事が出来た二人は必要以上に料理を食べ、腹が少し膨れていた。


「さて、取りあえず今日ゆっくり寝て明日朝食を食べ終えてからダンジョンに向かおうと考えてるんだけど」


「えっと・・・・・・ギルドでダンジョンの情報を集めなくても良いんですか?」


「あぁそうかーーー、でもダンジョンの情報を貰うのって一応金掛かるだろ。それに俺Fランクだからこう・・・・・・な、言わなくても分かるだろ」


「・・・・・・・・・・・・なんとなくですが察しがつきました。Fランクの冒険者がダンジョンに入ってはいけないという規則は無いと思いますが、新米の受付嬢の方なら止められるかもしれませんね」


ミレアナが話す様な事態になれば必ず面倒事がやってくる。ソウスケはそう確信しているためギルドには行きたくなかった。


「それに目的であるトレントの木の入手は期限がある訳でもないし、ゆっくりと攻略しても構わない筈だ。ただ、探索中はなるべく他の冒険者に会わない様にしよう」


「分かりました、面倒事を避ける為ですね。でも、もし他の冒険者の方々が危険な目に合っていたらソウスケさんは助けようとするのでは?」


以前ソウスケから森の中で悲鳴が聞こえて来た方向に向かい、ゴブリンに襲われていたルーキーの冒険者を助けた事があるという話を聞いたので、今回も似たような事が起これば同じような行動を取るのではミレアナは思った。


「それは・・・・・・時と場合によるな。話を変えるけど、基本的にダンジョンの中では火と雷の魔法は使わない方がいいんだよな」


「はい、おそらくダンジョンは森型だと思うのでもし他の冒険者に火や雷魔法を使うところを見られたら、注意されるというか・・・・・・取りあえず面倒な事になると思うので必要な場面以外では使わない方が良い筈です。それに火魔法で倒してしまうと、ソウスケさんのお目当ての素材はボロボロになってしまいますよ」


「ふふ、確かにそれはそうだな。分かった、なら魔法を使う場合は風がメインだ」


二人は三十分程話し続けた後、ソウスケのアイテムボックスから取り出した特製の風呂で疲れを取ってから再びベットにダイブした。



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