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百七十一話それくらいの料理なら

全てのコボルトと上位種の解体を終えたソウスケとミレアナは少しの間だけ地面に座って休憩していた。


「ふぅ~~~~。結構時間が掛かりましたね」


「そうだな。数が数だったから本当に時間が掛かった。まぁ・・・・・・その分見返りは十分にあったと思うけどな」


ソウスケは自身のアイテムボックスに仕舞った物を思い出す。


「コボルトキングが持っていたスキルを得るのに、こいつに喰わせるのは半分だけで十分だったからな。コボルトキングの毛皮や牙に爪、それに肉は少し硬いけど美味いんだろ」


「仕込みに時間をかければ美味しくなると聞いただけですよ。コボルトやウルフ系のモンスターの肉は上位種の肉でないとそこまで美味しくないですし、筋も多く固いのであまりお勧めはしませんよ」


ミレアナは実際に食べた事があるため、渋い顔をしながらソウスケに余り食べない方が良いと伝える。

ソウスケとしても固くて食べにくいのは普通に嫌なので、仕込みに時間が掛かる方法以外の調理方法はないか考える。


(・・・・・・正直そこまで料理したことないからな。腹が減った時にネットでレシピを見て適当に作った事は何回もあるけど、レシピを覚えてるかといわれればそんな事は無いからな。なんか簡単な調理方法は・・・・・・あった。一つだけあったな)


そこまで難しい工程は無く、それでいて殆どの人が美味しいと答える料理をソウスケは思い出した。


「豆腐や玉ねぎは抜きの、ガッツリ肉だけのを食べるのも良いな」


「何か良い調理方法を思いついたんですか?」


「ああ、思いついたというか・・・・・・俺が生きていた世界、というよりは国で結構メジャーな料理なんだ。確かに肉は固いかもしれないけど、包丁に魔力を纏えば切れるだろ。それが出来れば調理になんの問題もないよ。護衛依頼の当日までに一回は作ってみるか」


ワイバーンの肉がかなり美味かったので、ランクがBのコボルトキングの肉は更に美味しいのではと勝手に思い、おもわず涎が垂れそうになる。


「っと。まぁ、作るのはうどん同様に自室でだな。そろそろ街に戻ろうと思うんだけど体力の方は大丈夫そうか?」


「はい!! 十分に休ませて貰ったので大丈夫です」


「そうか、それなら日が暮れないうちに早く戻らないとな」


二人は高速で森の中を駆け抜け、ソウスケとミレアナの存在に気が付いて襲い掛かろうとするモンスターを置き去りにしながら街へ戻った。



そして後日、窓を開けて換気しながらコボルトキングの肉を使って肉の固さが余り気にならない料理・・・・・・ハンバーグをソウスケは作っていた。


調理が終わるに近づくにつれてミレアナの口から何度も涎が零れ落ちそうになる。


そして約二十分後、完成した二つのハンバーグを二人は早速実食する・・・・・・一口目を食べ、飲み込んだ二人は思わず唸ってしまった。


「「美味い!!!」」


一口食べるとその後はノンストップで食べ続け、結果的にソウスケは計三回ハンバーグを作る事になった。

流石に少し疲れたと感じたが、細切れにしても少し残っている弾力と噛み切る度に溢れる肉汁と旨味・・・・・・ワイバーンの肉とまた違った美味しさを味わえた事でソウスケは大満足だった。


そしてハンバーグを食べ終えた二人はそのまま満腹感によって襲い掛かる睡魔に流れそうになったが、ご飯を食べた後に直ぐ寝るのは良くないと思い、なんとか堪えて散歩に出かける事にした。

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