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  作者: 高野真志
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事の始まり

  僕は青春真っ盛りの高校生だ。部活が終わり、友達10人とうるさいくらいに響くエンジン音がする、ゆらゆらと揺れるバスの中に僕達はいた。


  部活も終わり、ふらふらになりながらバスに乗った。携帯を弄くりながら僕達の意識はゆっくり落ちていった。

意識が落ちる寸前僕はこちらを見ているフードを被った人に気がついた。奇妙に思ったが部活でへろへろになっていたので睡魔に勝てなく意識は落ちていった。


あれ?ここはどこだ?ふと目覚めた僕はバスの時計に目をやった。22時!?もうとっくにバス停に着いていてもいい時間だ。慌てて車窓から外を見てみる。真っ暗だ。そりゃそうだ22時だもの。

でも奇妙だ。街灯一つもないなんておかしいと思った僕は友達に声をかけようと振り向いたが友達はいなかった。一つ一つの席を見て回ったがいなかった。

「ここはどこですか?」

運転手に尋ねてみた。でも運転手は振り向きもせず運転しているだけだ。何度も聞いてみたが、やっぱり返事はない。

諦めて席に戻り携帯のGPS機能を使ってここがどこか確認しようと思ったが、ポケットの中にあったはずの携帯がなくなっていた。周りを探してもどこにもない。

ということは連絡手段は無くなった。

僕は潔くバスが着くのを待った。なぜかいつもより冷静だった。


  30分くらい過ぎた頃にバス停にいきなりバスが待った。一人の女の人が乗ってきた。

「すみません。ここはどこですか?」

とりあえずここがどこか知りたかったので声をかけてみた。振り向いた女の人の容姿を見て僕は意識が落ちる寸前に見た人だとすぐに気がついた。

すると女の人はこっちに近づいてきた。


  体がいきなり動かなくなった。声も出せず、目線は女の人に向けられたままだ。ゆっくり女の人が近づいてくる。僕の目の前、1mくらいのところで止まった。

長い沈黙が流れた。

1時間くらい経った頃だろうか、女の人がフードを取った。顔立ちは整っており、透き通るような白い肌が見えた。

「頑張ってね」

耳元で聞こえた気がした。その意味を考えようとした。

その瞬間後頭部に鈍い音と痛みが伝わり、動かなくなった体は動くようになり僕は倒れた。


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