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24:漆黒の闇へ





     『風はふわりと流れ往き』




         『今宵の月を赤く染め』




  『夜闇の中に 浮かばれし』




                 『白く美しき狐なり』




   白い衣服をまとった小さな女の子

   君はいつも、狐の面を被っていた

   闇に映る君の姿は、はっきりと見えていた




           『風はふわりと流れ往き』




     『隠れし村を訪れば』




                  『しゃらんと鳴りて 過ぎ行くなり』




        『白く美しき狐なり』




   山の奥に隠れた村は小さかった

   けれど、すごく平和なんだと思った

   君はその村に訪れた

   しゃらんと鈴の音が鳴って、道にその音を残していく




                   『風はふわりと流れ往き』




            『再び村を訪れば』




                  『疾風のごとく 裂いてゆく』




        『白く美しき狐なり』




   再び訪れた君は、その村を裂いてゆく

   まるで、疾風のように

   君は白色から赤色に変わっていく




               『風はふわりと流れ往き』




         『夜闇の中にまぎれては』




              『しゃらんと鳴らす 鈴の音は』




      『紅く美しき狐なり』




   闇の中にまぎれて、消えていく君は

   白色から赤色へと変わっていく

   鈴の音を鳴らして、闇の中へ溶け込んでいく

   闇に堕ちた君は、静かに時を過ごす

   それでも、潰れていく村は口伝えで危険を感じる

   漆黒の闇が、君の居場所みたいだった







村ひとつを消すくらいの力。

闇の世界は広がっていく。




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