11月30日 あさ
11がつ30にち あさ
あさだなあ。
でも おねえちゃんはもうここにいません。
ボクがしなせたのです。
できればずっとベットにねかしてあげたいけど
ボクはまるごとゴミブクロのなかにいれました。
ボクがそうしていると、
どんどんおなかが、すいてきました。
あさごはんたべなくちゃね。
おねえちゃんのごはん、おいしかったなぁ。
おねえちゃん…
ボクがしなせたのはじゅうぶんわかっています。
ボクがころしたのです。
でもボクはさびしかったのです。
ボクがないていると、
なんだかおいしそうな、においがしました。
ボクはそこへかけつけました。
するとだいどころに、
せのたかい、おとこのひとがりょうりをしていました。
そのひとは、はくいをきてシルクハットをかぶって
いました。
「ようやくおきました?」
こえはおもったよりか、ひくくなかったです。
「じゃ、ちょっとまっててください。
あと4~5ふんしたらできますので」
そういわれたのでボクはイスでまちました
しばらくすると、あったかそうなぞーすいが
でてきました。
「はいどうぞ」
おとこはボクのむかいがわにすわりました。
おとこのひとは
うすいちゃいろでハネてるぶぶんがあるかみのけ。
ボクのメとはちがうキレイなおめめ。
くちはすこし、きぶんがわるそーでした。
ボクはまず、 あなたはだーれ?とききました。
「ぼくのなまえですか? 」
「K-16です。 ぼくのことはジューロクとよんでください」
ジューロクがなまえなのか。
ボクはよろしくね。ジューロクはかせといった。
「ジューロクでいいですよ。 L-38。
へんなものつけないでください。」
それがボクのなまえなの?と
ぎもんにおもいました。
「ものわかりがわるいひとですね。
これはあんたのせいひんばんごーです。 ですがなのるときはテキトーいっといてください」
なんだかいやなひとだな。
そしてふたりでぞーすいをたべました。
ジューロクさんはボクのめをみてたべません。
きっとはずかしがりやなんだな。
かわいい。
そうおもっていると、ボクはあっというまに
ぞーすいをたべおわりました。
「たべおわりました?」
ボクはうなづきました。
「それではもうしばらくおまちください。
ぼくもたべおわったらちょっとあなたにようがあるので」
ボクはジューロクさんがパクパクたべるすがたを
ながめてまっていました。
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ジューロクさんはあさごはんをたべおわると、
かみとえんぴつをもってきました。
「これからあんたにしつもんします。
『はい』か『いいえ』でこたえてください」
ボクはくびをたてにふりました。
「あなたにすきなものはありましたか?」
『はい』
「あなたがいまきらいなものはありますか?」
『ピーマンはきらい』
「『はい』か『いいえ』でこたえてください」
『ごめん』
「あなたがこわしたくてたまらないとおもった。 またはおもっているかのどちらかですか?
『いいえ』
「これでさいごのしつもんです。」
「あなたはヒトをころしたことがありますか?」
ビクッとした。
ぜんぶほんとうのことだから、はやく『はい』
っていえばいいのに。
なんでだろうとおもいつつ、ボクはなきました。
これは、かなしみのなみだではありません。
ボクはこわかったのです。
きっとボクがいま『はい』っていったら、
ジューロクさんはボクのことを
きらいになるだろうな。
それがわかっていてこわかったのです。
でもジューロクさんはこういいました。
「このしつもんにはむりにこたえなくても
いいですよ。アスカ・シーサイドのしぼうは
かくにんできているので」
アスカ・シーサイドというのはおねぇちゃんのなまえです。
ボクはそういわれてだまったままでした。
ジューロクさんはすこしかみに
なにかをかきこんで、えんぴつをおきました。
「ごきょーりょくありがとうございます。
それではあんたのきもちのせいりがついたら
せつめーしますね。」
そういうと、ジューロクさんはボクのかおをみて
とりあえずあんたが、なきおえるまでまちますよ
といってくれた。
ボクはすこしうれしかったです。
ヒトをころしたぼくでも、
このひとはやさしくしてくれたからです。