異変
株式投資というのをご存じだろうか。
投資家たちが株価の上げ下げに歓喜や絶望を抱き大金を
手に入れた人もいれば借金を負い自殺をした人もいる。
相場の流れを完璧に当てることなど不可能ともいわれている。
そんな株式投資の世界でネット上で天才といわれている人物
がいる。コードネームGFIと名乗ってる人物だ。
GFIはネットの生放送で実際に株を取引をして
総額100億もの大金を稼いでいる。しかしその正体が
いまだ誰も突き止めていない。
「マー君早く起きなさい!遅刻するわよ」
「あと五分寝かせて。おやすみなさい」
「いい加減にしなさい、あんたも22歳の大人なんだから
自分でそろそろ起きられるようになりなさい!」
「はーい」
はぁ~今日の講義ももう遅刻だよ。また教授に怒られる
だいたい講義の内容なんて10歳の時に自分で本を
読んで理解できた内容をいまさらレポートにまとめて
提出なんて、めんどくさいに決まってるじゃん。
ネットでGFIと呼ばれている人物の名前は
正田明人という。6歳の時、親の影響で株式投資を
始め、ありとあらゆるものに興味をもち、毎日のように
図書館に通い科学や宇宙、農業などあらゆる知識を
どんどん吸収していった。県内にある図書館の知識を
すべて頭に入れてしまった時には年齢は18歳になっていた。
明人は高校を卒業したら世界を回り貧困で苦しむ人たちの
手助けをしたいと考え、株式投資の資金とと図書館で得た
知識で人の役に立つために世界を回る予定だったが、
母親は最低でも大学は卒業しなさい、そしたら何をしても
いいからと言ってきたので仕方なく大学に通っている。
そんなある日いつも通りに大学の図書館であまり人に読まれな
いために、地下に保管されている書庫でホコリを被った歴史書
を読んでいて、ふと本棚の裏の壁に異変を感じた。
もちろん普通の人では確実に気が付かないでものであるが
明人の知識と大学の図書館の構造からよくわからない空間
があることに気が付いた。興味をもったら分かるまで
徹底的に調べる明人は深夜の大学に忍び込みハンマーで
壁を破壊した。するとやはり思っていた通り空間があったが
明人は驚いた。そこにはとても長い通路があったからだ。
明人のテンションはMAXになっていた。自分が知らないこと
がありそうな気がしたからだ。
ライトで照らしながら明人は進んでいった。