象徴詩『転向臓器を造る』
解離性カプセルに手足の潜った人群
雨晒しの白濁とアルミ箔
歪曲改善剤に粒子状に収容されている
幻影集合住宅
脱転と分解阻止は社会適用
届け出はヒダヒダ資本
計器の数字はデタラメ
関係が死んだ日付け
痛覚の舞踏は三拍子
擬頭体の壊死
縫合糸で繋いだ舌より落下する自己が
塹壕の兵隊に撃ち落とされるメランコリー湖畔
鉛玉を包む脂肪の凝り
折って抜いた骨
接いで造るシュペルヴィエル塔には
六つの理想臓器
それぞれ五色と五識に対応し
六つ目は半透明と意識臓器の抽出
水に潜る短い手足が千尋腹を潰し拡張して
作為当為の枯れた風車を悠然と回している
病んだ下作の麦を碾き
黒い粉に古い毒を入れ
膨らます
角笛のメリカリ 屡鳴き
赤い電燈 堕ち哭き
イドに烏羽玉の雛を呑む
露見不全
疎隔と眠りが訪れて
夜 離脱する霊魂が
星肉を喰らい合う集合が
共生化を施されているのが
乾燥した蝸牛に這う
無限に増え続ける
外付けの臓物