第9話 原子核と電子の基準値
第9話 原子核と電子の基準値
シルバとアサリは原子核の構造により、電子殻のルールや電子の軌道の性質が決定されると考えている。特にシルバは自分が主張する多重仮説と電子殻の類似性に着目している。
原子核内の核子はどのような構造であれ核力により、不規則な振る舞いを起こさないと考えているが、例えば、陽子-中性間の電子交換が不規則性あるいは複雑性を持つならば、それが電子に影響を与える可能性があるのかもしれない。
そこで、単純な原子モデルを考え、原子の基準値を暫定的に決定しておくことにしたい。
①質量
・ 陽子…16726.219×10の-31乗kg
・中性子…16749.275×10の-31乗kg
・電子(陽電子)…9.109×10の-31乗kg
②大きさ
・陽子と中性子の半径…10の-15乗r=0.00001Å
・電子の半径…0とする
・原子の半径…10の-10乗r=1űar(arは不確定)
③距離
・原子核の中心と電子の距離…原子の半径±α(電子の各軌道により異なる)
・電子殻の軌道間の距離…as(但し、asは各軌道間で異なるため複数の値となる)として不確定であり、arと密接な関係を持つ。
ここで、質量の値の補足をしたいと思う。
素核子をd、電子をe-、陽電子をe+とする。尚、下記の各項の単位は質量の値であり、単位を10の-31乗kgとする。
陽子=d+e+ → d=陽子-e+ …(a)
中性子=d+e++e- → d=中性子-e+-e- …(b)
(a)式と(b)式に①の値を代入すると、(a)式からd=16717.110、(b)式からd=16731.057となる。この差分の13.947の値は電子交換に必要とする質量である。また、電子交換は周期性を持っているため陽子と中性子の値は周期の角度によって変化する可能性がある(周期が連続しているか不明)。
つまり、①の値に2つの基準値が加わることになる。素核子は16717.110×10の-31乗kg、変換質量は13.947×10の-31乗kgとなる。
さて、原子核内で働く力は、
・クーロン力(電磁相互作用)…影響範囲は無限大
・質量による引力(重力相互作用)…影響範囲は無限大
・ 核力(強い相互作用)…影響範囲は0.00001~0.00002Å。
・ 電子交換を行う力(弱い相互作用)…影響範囲は不明(0.00000001Å~0.00002Åと予想する)
である。
(a)陽子(電荷+1.6C)と電子(電荷-1.6C)間に働くクーロン力は、引力(-)である。距離を1Åとすると、その力はクーロンの法則によりF=9×10の9乗(定数)×|1.6×-1.6|÷(1×1)=2.3×10の-2乗[N](尚、計算式で単位を合わせていない)となる。
(b)陽子と陽子間に働くクーロン力は、斥力(+)である。
距離を0.00001~0.00002Åとすると、その力はF=5.76×10の7乗~2.30×10の8乗[N]となる。
(c) 質量による引力(万有引力)は、(a)と同じ条件のとき、F=1.02×10の-47乗[N]となり、(b)と同じ条件のとき、F=4.66×10の-35乗~1.87×10の-34乗となる。
(d) 核力は(b)の値より大きいことを条件に不明である。
(e) 電子交換を行う質量は、13.947×10の-31乗kgであるからエネルギーに換算すると1.00×10の-13乗[J]となる。1ジュール(J)は1ニュートンの力で物体を1m動かすエネルギーであるから0.00001Åの距離を動かす力は1.00×10の2乗[N]となる。
(c)の質量による引力は桁外れに小さいため、暫くは考慮外としたい。