第15話 原子核の仕組み
第15話 原子核の仕組み
核融合炉の実験のために空海や張飛、シヴァなどが呼び寄せられた。超人類の持つ能力は小規模ながら核反応を起こすことができた。核融合による反応は空海のみが行え、張飛やシヴァなど数人は核分裂反応しか起こすことができなかった。とはいえ、彼らは動く核実験施設と等しく研究者にとっては便利な存在だった。
イ・ムー島にアインという名の研究者がいた。偶然にもE=mc^2という式を導き出したアインシュタイン博士と同じ名前であるが、彼は人類の中での名声はそれほど高いわけではない。但し、超人類の教育者から物理学についての研究・開発力の潜在能力は高いと評価されていた。アインは現在、核融合炉の開発チームの一員で、第14話の記述の内容に誤りのあることを知っていた。
それは、核融合によって得られるエネルギーは高速中性子がもたらすものではないということにであった。(尚、以下の文章には科学的根拠は全くないので注意してお読みください。筆者はこの物語のテーマである組み合わせに結び付けたいだけなのだから)
中性子は自分が持つ温度によってエネルギー量が異なる。高速中性子はかなりの熱量を持ち温度が高いためエネルギー量が多いことになる(筆者は熱についてまるで理解を持っていないことをご承知ください)。この熱がどこからきたかというと、二重水素と三重水素を核融合するときに数億度という温度条件が必要であるため、この熱を得たと考えられる。 では、核融合のエネルギーの正体は何かというと質量の欠損である。高速中性子は質量を欠損した状態で放出される(つまり中性子はもはや中性子と呼べるのか不明である)。
さて、核子は陽子と中性子から構成されるが、どのように構成されているのであろうか?一つの仮説として次のことが、考えられる。素核子が存在してこれをb、電子をe-、陽電子をe+とすると(素核子は質量を持ち電荷は0である)、
陽子(p)=b +e+
中性子(n)=b +e++e-
となる。
核子の内部の陽子(p)と、中性子(n)の個々の関係は次のいずれかになる。
① p -p
② p -n
③ n -n
上記の①~③には核力として引力が働くため、この力を-Bとする。この力に距離などの要素が影響するか不明なのでないとしておく。①は陽子同士だからクーロン力として斥力も働くため、この力を+Cとする。クーロン力は、距離に影響を受ける。②は、陽子と中性子の間で周期性を持ったe-の交換が行われる。交換に使われる力はクーロン力だから距離に影響を受ける。但し、交換に周期性を持っているため時間によって核子に影響するエネルギーは異なる。③は中性子同士だから核力以外の力は働かない(中性子の持つ電荷e+とe-は自己相殺されるため核子に影響を与えない)。
陽子と中性子の大きさは10の-15乗m、電子の大きさはそれより遥かに小さく不明であるため点(0m)とする。ここで、仮想的に原子核の内部を10の15乗倍してみると、陽子も中性子も核内に相対的な座標を持っていることがわかる。
さて、ノードを陽子と中性子としたとき、原子核の内部は完全グラフなのであろうか? というのを次の話の命題としたい。