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脈流  作者: 智路
7 セイタン帝国
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第9話 チロの覚悟

第9話 チロの覚悟

 地球に戻ったチロは、サンガをよんでセイトの作戦を告げた。

「なるほど。それはいい作戦だと思いますが、わたしが国王の補佐などできるでしょうか?」

「セイトのお墨付きよ」

「いざとなったらナザイギアに全部任せることにしよう。チロさんは精神の檻の製作に専念してください。クーデターの方はわたしに任せてください。あ、その前にお願いがあります。アンドロメダに行ってゴクウを連れてきて貰えませんか?」

「わかったわ。トランティスの内情はサンガの方が詳しいでしょうからお願いね」

 ほどなく、チロはゴクウを伴ってきた。それからチロは精神の檻の製作にとりかかった。候補地は太陽である。銀河バルジの脈の密度と太陽のそれを比較してみると、太陽の中心部が銀河バルジの外縁から400光年と同じくらいの密度であることがわかった。

「太陽の中心部が銀河バルジの外縁と同じくらいということから、銀河バルジの中心部の密度を予測できないかしら?」

と、1つ課題を見つけたが、今は急いでいるのであった。

「セイトから教えてもらった精神の檻の条件は、太陽の中心部で満足するけど、万が一の失敗のときの対応の覚悟も必要ね」

 そもそもチロはセイトと会う決心をしたとき、覚悟は決めていた。チロとセイトは3世代目同士なので同格のはずである。精神体と精神体が接触しただけで、双方に相応の影響を与える。これが衝突となったとき、精神体の崩壊は間違いないだろうが、散った精神体の行く末は予測できていなかった。

(それでも物質界に影響はないはずだわ。セイトには悪いけどこの覚悟は内緒にしておくことにするわ)

 一方、久しぶりの再開を喜ぶサンガとゴクウであった。ゴクウは精神体であるが、兄のサンガとの意思の疎通に問題はなかった。

「サンガにいちゃん、チロさんから大体のことは聞いたけど、ナザイギアはこのことを知っているの?」

「そのためにゴクウを連れてきてもらったのだ。何食わぬ顔をしてトランティスに戻ってナザイギアを説得してもらいたいのだ。媒介者はナザイギアの奥さんを使えばいい。彼女ならゴクウをよく知っているし、ナザイギアは奥さんに飛び切り弱い」

「それなら、リッタのルーラも巻き込もうか?」

「いや、事の初めは少人数の方がいい。事の半ばで巻き込もう」

「じゃあ、いってくるね」

「セイタンに挨拶してからね」


※お詫びと予告※ この章をもって、第1部を完結させたいと思います。引き続き第2部を「脈龍RW1」として投稿したいと思います。尚、「脈龍RW1」の第1部として脈流1章分を1部分としてリライト(1回目)して載せています。読者の方にはご迷惑をおかけしますが、ここでお詫びと第2部の予告をしたいと思います。

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