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四愛 ~人生の価値~  作者: 尖角
-蓮の章-
8/22

~いつかの恋を忘れる事が出来なくて~








 パンッ!! パパンッ!!  パン!!―――――



 俺の耳に響く音・・・なんだかとても懐かしい音だ。




 エイ! ヤー!!  そして、再び布の弾ける音―――  パァン!!!










 どうやら、俺は空手の道場にいるらしい。






 そんな俺は、小3からずっと空手をやっていた。



 しかし、「もう高校生になるし、黒帯も取ったし・・」と思い、中3でやめてしまった。










 そんな数年前 空手をやっていた頃の話、  俺が中2の冬の時であるが、



 長い間 慕ってきた工藤蓮(くどうれん)という、当時 高校一年生だった先輩が引っ越した。




















 ――そんな先輩が、  今 俺の目の前で空手の型を打っている。


 相も変わらずキレのいい技の数々。 それを見て、『カッコいい!』と 俺は思うわけだ。




 そんなカッコいい先輩を見ているわけだから、見惚れないはずがない・・・。



 とりあえず、俺は 先輩を“ウットリ”と眺めていた―――――。
















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 が、しかし、  実際の先輩は引っ越している。



 そして、今 目の前で型を打っている先輩は、引っ越しをする寸前の先輩の姿だ。




 ――っという事は、ここは“過去”・・・


 ――今から三年前っていう事になるんだよな・・・??  ――俺はそう思った。














 ちなみに、何故 引っ越しをする寸前だと分かったかというと、


 蓮先輩はずっと長い間 ショートヘアーだった―――――。




 しかし、引っ越しをする数か月前から髪を突然 伸ばし始め、


 今俺が見ている蓮先輩である、 肩下くらいまで伸ばしたのだ。


























 ある日、蓮先輩は言った。


 「ずっと、長い髪には憧れてたけど、空手をやるには邪魔だから」って。








 俺は昔 それを聞いた時には、“先輩が空手をやめるんだ”って事に気付けなかった。



 だけど、今は知っている。  ――先輩がやめる事になるっていう事実を知っている。





 だから、過去に戻った今、あの時 伝える事の出来なかったこの想いを告げる事にした。

















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