~また出逢い、 また願う~
心の底から・・・いやっ、魂の底からと言うべきだろうか?
とにかく、俺はその身体の奥底から声を聞いた―――――。
アリス;「あら、また来たの?」
まだ視界が暗い中、俺は辺りをキョロキョロ見渡した。
だが、やはり暗い中では何も情報を得ることは出来ない。
すると、そんな俺を見て、アリスは言った・・・。
アリス;「何やってんの?」
;「落ち着いて、もう一度ゆっくり目を開いてみて!!」っと。
俺にはその意味がよく分からなかったが、とりあえず言われた通りにしてみる。
すると、暗かった世界に、 少しずつ、少しずつではあるが、明かりが灯ってくる。
そして、その明かりの中には、紅茶を淹れるアリスの姿があった―――――。
俺:「おい、アリス!!」 俺は早く夢を見せてもらうべく、アリスに向かって叫ぶ。
すると、アリスはいかにも落ち着いた声で話し始めた。
アリス;「もう・・・何を焦ってるの??」
;「とりあえず、これでも飲んだら?」
そう言って、先ほど淹れていた紅茶を手渡す。 まだ、温かい状態だ。
俺はそれを「おぉ、ありがとう・・・」っと言って受け取り、口に運んだ。
だが、紅茶を飲んで一服したところで、『早く夢を見たい』という気持ちは変わらない。
だから、俺は飲み終わってすぐに、アリスに話しかけようと口を開いた―――――。
――っが しかし、アリスは俺の言葉を遮り、話し始めた。
アリス;「わかったわよ・・・」
;「そんなに夢が見たいのなら、見せてあげる・・・」
――そう言って、アリスは天井に手をかざし、再び辺り一面を“ドロッ”っと溶かした。