6/22
~次の望み、 次の願い~
梅花との夢から、3日が経った・・・。
あの手を繋いだ時の温もりを、そっと思い出す。
すると、何とも言えない感覚が“ゾゾッ”と体中を襲うんだ。
心は冷え切っていた。 『・・・次の温もりが欲しい』っと。
誰か・・・誰か・・・。 誰か、俺を愛してくれよ・・・。
――心が そう訴える。 ――俺には誰もいやしないのに・・・。
そう、現実には俺を愛してくれている人など誰もいない。
こんな足の不自由な俺を愛す者など、この世に誰一人として存在しない。
チクショウ! チクショウ! チクショウ!! ――心が そう叫び散らす。
駄目だ・・・。 駄目だ、もう一度・・・。 もう一度だけ、誰かに愛されたい。
――俺の心には、希望の光が宿る。 ――夢という名の儚い希望の光が・・・。
俺はそう思い、静かに眠る。 ――『いい夢が見れますように・・・』っと。