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四愛 ~人生の価値~  作者: 尖角
-死の章-
19/22

~もしも、心と身体が別々だったなら~






 『もう、俺は何をやっても駄目なんだ・・・』



 『俺が何かをしようとしたところで、手遅れなんだ・・・』



 『もう、駄目だ・・・ 俺は、駄目なんだ・・・ 俺は・・・』




 意識を取り戻した―――夢から覚めた俺の中は、そんな思いで 満ちていた。








 ――辛い・苦しい・寂しい・・・


 そうやって、いくつもの悲しみが、俺という存在を縛りつける。




































 『もしかしたら、俺の人生は今まで幸せすぎたのだろうか?』



 『女子に「キャーキャー」言われて、驕っていたのだろうか?』



 ――そんな思いが、湧水のように次から次へと絶えることなく溢れ出てくる。






 そして、終いに『もう、愛なんかいらない!』『縛られる生活なんか嫌だ!!』と―――。




 そう・・・俺の心は、疲れ切っていたのだ。 俺の心は、自由を求め始めていたのだ。






 だが、そうは思っても、俺の身体は動かないまま。 縛られたままなわけだ。



 だから、やはり俺の救いは夢しか残っていない・・・っということになってしまう。






 けれども、 夢から覚める時のあの痛みは、もう二度と味わいたくなんかない。



 だから、俺は新たなる願いをアリスに伝えた。


 ――『俺は苦しくなくて、痛くない・・・ 二度と目覚めない夢が見たい・・・』っと。





















 なぜなら、  その夢を願ったのは、“夢も信じ込んでしまえば、現実になるから”。






 今の足の動かない、生きたくもない現実なんかよりも、 全く自由のない生活よりも、



 悲しみなど微塵も生まれない、 二度と目覚めない夢の方が絶対マシに決まってる!!











 だから、俺は新しい夢を見せてくれと願うことにした。



――そこには、俺の一番の幸せが眠っているはずだから・・・。
































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