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四愛 ~人生の価値~  作者: 尖角
-蓮の章-
12/22

~俺の想いは、いつからか癒えぬ痛みに~

 話を聞いて苛立った俺は、泣き止んだ蓮先輩からジュンとやらの住所を聞き出す。



 そして、そのイライラ気味の状態で、俺は聞いた住所に小走り気味で一人で向かう。











 ピンポン―――――  っと、チャイム音が、家の中に響く。



 そして、それを聞きき 玄関から茶髪のパジャマ姿の男が出てきた。



 年齢は、18歳前後ってところだろうか? まぁ、少し先輩って感じの男だ。




 だけど、先輩だからどうだこうだとかは関係ない。



 ムカついたんだ。  ・・・その気持ちを、抑えることは出来ない。



 だから、俺はその怒り狂う寸前の声で、男に対して言葉を放った―――――。











俺:「お前がジュンか?」



 すると、男はいかにも不機嫌そうに答えてみせる。



男:「あぁ゛・・・?」

 :「だったら、どうしたってぇんだ?!」
















 俺は、蓮先輩の全てを台無しにしたジュンがとてもとても憎かった。



 蓮先輩の言っていたように、こいつの言動からは 反省の色は全く見えない。




 だから、俺の中に一つの憎悪が生まれた。  ――殺してやる・・・っと。















 ――――――――――――――――――――――――――――――



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 ――――――――――――











 だが、心の底から『殺してやる』と思ったとしても、決して簡単ではないだろう。



 だから、俺は手のひらに“殺意”の全てを集中させてから、ジュンに襲いかかった。








 憎しみでいっぱいな俺の両手は、次の瞬間 ジュンの首をしっかりと握り絞めていた。



 すると、『何しやがんだ!』と言わんばかりの表情で、俺を睨みつけるジュン。



 しかし、俺の手に込められた力が緩むことはない。 むしろ、強くなる一方だ!!




 すると、そんな俺の行動に 本気で危機感を感じたのか、抵抗を強めるジュン。











 だが、俺は空手をやっていたんだ。


 そうそう そこら辺の人間には負けない。



 しかも、こんな卑怯で最低な人間には負けない。


 っと言うか、負ける気はないし、何よりも負けたくなんかない。




 だから、俺のそんな意地が、さらに手のひらに力を集中させることになった。





















 それから少しして、「苦しい」「息が・・・」ともがくジュン。



 だが、そんな様子も次第に薄れていって、終いには 力無く ぐったりと倒れ込んだ。





















 『やったぁ!!勝ったんだ!!!』



 俺は、そうやって 心の底から喜びを叫び散らす。




 だが、そんな俺の後ろから、むせび泣く声が聞こえてきた。




 ――『誰だ?』っと思い、 後ろを振り向く俺。



 すると、そこには目を真っ赤に腫らした蓮先輩が立っていた。











俺:「付いて来てたのか・・・」  ――俺は思わず声を零した。



 すると、先輩は答える。  とてもとても小さな、弱弱しく掠れた声で。




蓮:「なん・・・で・・・?」

 :「なんで、こんなことを・・・?」








 それを見て、『先輩は 俺が先輩のためにしたことを褒めてくれる!』と思った。



 だから、俺は先輩に褒められたくて、先輩に飛びつくように近づいた。






 『!?』 ――だがしかし、どのタイミングか・・・


 どの時点からあったのかはわからないが、俺の辿りついた先にはナイフがあった。


























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