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後宮ままごと暮らし  作者: 夜が更ける
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理解

全てが理解できた。


生命の誕生の謎。

愛の結晶という言葉の意味。

人目に映るのが「はしたない」ということ。


全てだ。


昨日までの自分とは違う。

生まれ変わったのだ。

自分は人という生き物ではなく、女という生き物であったのだと突きつけられる現実。


恐ろしくなった。

昨日までの平和な生活が乱されるのではないか?



-------------


予想は当たった。

ただ、もっと心乱されるとか、そっちの乱れ方を予想していたのだが。


急激に体調が悪化する。

食べものがのどを通らない。眠い。


私が東宮妃に選ばれる折、健康だということが一つの理由だったが、やはり私は健康だったのだと理解した。

生きることが辛いと、ただ寝起きする生活が苦しいなどと、今まで思ったこともなかった。


世間で病弱だと噂されるような人は、幼少時よりこのような苦痛に耐えてきたのか?

だとすれば、名歌も詠めるはずだ。辛い思いをすれば名歌が生まれるというのが世の常なのだから。


私も体調が良くなったら、前よりも歌の名手になっているはず…そうでもないとこの苦痛を耐え抜けない。


栓なきことを考えつつ、体を横たえる。横たえたからといって、苦痛がやわらぐ訳でもないが…。



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