プロローグ 〜出発するまでのお話〜
初めまして。暇つぶしにでも読んでいただけると嬉しいです。
この世界には、魔力持ちと魔力持ちでない普通の人間がいる。
けれど…魔力を持っている人間(魔力持ち)達は1人でも普通の人間数人を相手に出来るがいかせん数が少な過ぎた。
それもそうだろと断言できるのは魔力持ちがどう産まれてくるのか知っているからだ。
まぁ、そんな話はさておき。
数が少なく異常な戦闘力を持った魔力持ち達は平凡な人間達にその力を恐れられて私刑、迫害されてしまった。
それを逃れたほんのひと握りの魔力持ちは自分達で誰も人が寄り付けないであろう秘境の地へと逃げ込んだ。
その代償に魔物が多くいたので魔力持ちは魔術や魔法の研究に勤しみ自分や家族を守る力を手に入れた。
そして、子孫と細々生きていた。
魔力持ちの寿命は魔力の多さと比例するので魔力持ち達の村は長寿ばかりだ。
そんなある日、その村に濡れガラスの様な黒い髪と少し霞んでいるが引き込まれるような藍色の瞳を持った少女が誕生した。
その子は皆んなと容姿が異なって更に魔力も多いようだったので虐めに合うのでは…と心配していたがそんな事は杞憂であった。
何故ならば、村の人々は温かく歓迎してくれたからだ。
そして、3歳の時その少女。
名はクロエと名付けられた愛らしい少女は藍闇の魔女という愛称を村の村長から承った。
クロエの両親はまだ若くて知らなかった事だったが…千年に一度のペースで髪が黒く目が藍色や青色の"黒の魔女"がこの村に生まれ落ちることは決まっており千年以上生きた老人達にとっては周知の事実だったのだ!
村の老人達は生まれ落ちてくるのを今か今かと待っていたのでその誕生を知った瞬間盛大なパーティが開かれる事になった。
いつも、腰が痛いだの目が見えないだのグズグズ文句を言っていた爺さん、婆さんが急にキビキビと動き出して一切の文句も言わずに一目さんにパーティの準備に取り掛かったので村の人々は驚いたが一緒になってパーティを夜な夜な楽しんだのだ。
これは、正式に黒の魔女と認められた彼女が6歳の時の出来事だった。
それから幾らかの年月が過ぎ彼女は180歳になり魔女の成人となった。
いつもの黒の魔女の通り彼女は言った。
「私、外の世界に興味があって見に行きたいからこの村を出るわ。」
「あぁ…、やはりお主も出てくのか…。」
村長は黒の魔女の定めだなと諦めたように笑い。
項垂れながら…ちゃんと両親に許可を貰って村の連中に挨拶してから行くんだよと言った。
クロエは声は発さずに首を一回コクンッと縦に振って村長の家をスタスタ出ていった。
こちらは、趣味で書いてるので気分で投稿させていただきますので亀更新です。R−15は保険です。
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