そうです、私が悪役令嬢です!
※いじめは犯罪です。
※犯罪はどこまで行っても犯罪です。
「ラミール・ラ・ラーメイラ!貴様との婚約を破棄する!」
この国の第二王子が、学園の卒業記念パーティーが始まろうという時、ホールの舞台にたち、大声を上げる。
その腕の中には、ピンク髪の男爵令嬢このゲームのヒロインちゃんだ。
そう、この世界は乙女ゲームの世界。
わたし、ラミール・ラ・ラーメライ公爵令嬢は前世の記憶がある転生者。
日本に生まれ、社会人になり、何らかの事故で死んで、目が覚めたら貴族学校に通い始める公爵令嬢だったわけ。
鋭い目つき、見事な金髪縦ロール、真っ赤な唇、白い肌、そして前世の自分では手に入らなかったグラマラスな体形。
コルセットなんてなくても、スタイルが維持されるような女性に生まれ変わり、学校の寮で小躍りしてしまったほどだが、はたと自分が悪役令嬢だと気が付いた。
上記の通り、本来であれば卒業式で断罪される身。
婚約破棄の上、爵位剥奪、国外追放のトリプルコンボ。
ただ、その理由が、ヒロインの教科書を破る・落書きする、学校の池に突き落とす、階段から突き落とす、一年生末期のダンスパーティー用のドレスを破るなど、なんつーか子供の虐め。
まぁ器物破損に殺人未遂は、十分犯罪だが。
ただ、わたし、このゲーム楽しくやっていたんだけど、ヒロインと攻略対象のムーブがクソ苦手という本末転倒な楽しみ方をしていた。
モブの男性キャラや女性キャラが可愛くて良かったのよ。
本当に。
で、折角転生したんなら、徹底的にこのクソヒロインを苛め抜いてやろうと思ったわけ!
しかも、本来のゲームで断罪されるようなチャチないじめじゃない!もっと大々的にやってやると今に至ります。
「婚約破棄の件、承りました。して、殿下。一応理由をお聞かせいただいても?」
「理由を言わねばわからんのか!アメリア男爵令嬢へ行こなったいじめの数々の証言が挙がっているぞ」
「それはどのような?」
「彼女の教科書を破りすて、ドレスを切り裂き、あまつさえ階段から突き落としたと」
「ふむ、身に覚えがありませんね」
「しらを切るか!!」
「いいえ、虐めていたのは事実ですが、そんな内容じゃございませんもの。そのような子供のいたずらごとき内容、貴族のすることではなくってよ?」
「な、なに?」
ぷーくす。殿下すごい顔しとりますね。
何となくヒロインも転生者だと思ってたんですよ。
シナリオをなぞろうとしてるのが、ありありとわかりましたからね。
なんならハーレムエンド狙いでしょう?
クズが、貴族のいじめ方をなめるなよ。
「まず、そちらの男爵家が隣国との交易に際し、我が国の機密情報を流しているといううわさを流しました。次に、社交界において、そこのご令嬢の素行の悪さをながしましたので、そちらのご令嬢は今年一度も個人に対して、お茶会など呼ばれなかったはずですわ。
爪はじきですわね。
次に、男爵家の財政報告書に不備があったと聞きましたので噂を広めさせていただきましたわ。
今頃ご家庭は火の車でしょうね、どこもお金を貸して下さらなくなったはずですから。ご実家には一度でもお帰りになりましたか?
あと噂って火のないところには立たないんですのよ?
男爵様は国軍に所属でしたわね。
まさか本当に兵士の配属情報などを横流ししているとは思いませんでしたわ。
酒の席だからって許されるわけではないんですのよ国防ですもの。
これらの証拠は、証人も含め、すでに国王陛下へご報告、提出済みです。
真実の愛か知りませんが、男爵家はお取りつぶしですので、平民とのご結婚頑張ってくださいましね」
ふぅー言い切ってやったぜ。
いやー済々した。
バカじゃないのか貴族令嬢が直接、または間接的にしろ人を使って物的証拠を残すようなマネするわけじゃないじゃないか。
「だ、だが人を使って直接危害を…」
「殿下?わかってらっしゃらないようですから言いますが、物的証拠は御有りで?是非裁判所で会いましょうね。さようなら」
私は取り巻きのモブ令嬢、モブ令息を引き連れて、会場を後にする。
あ、男爵家の物的証拠なら提出済みですわよ。
名誉棄損?なるわけないじゃない。
こちとら公爵家よ。
ちゃんとした証拠もある上に、公爵家以下名だたる貴族が署名している会計報告や調書の数々なのよ。
王命ですらひっくりかえせない様に退路は断っているわ。
バカなヒロインだったわね。
味方の一人もつけないで、悪役令嬢である私に楯突いたんだから。
だまって、側室にでも収まるように動いてれば、ここまでしなかったものを。
ま、私は第一王子の正室になるのでいいわ。
国王とは取引済みですもの。
彼を立太子させて私が正妻、彼の彼女は側室になる形で交渉は成立済み。
本当は現側室が生んだ第二王子を立太子させたかったらしいけど、知ったこっちゃないわ。
ゲームでは第一王子はモブで、私の最も推しなのよ。
現王妃とは政略結婚だからか第一王子を立太子させることに国王は乗り気じゃなかったらしいけど、知ったこっちゃない。
子育て間違ったお前が悪い。
第一王子はちょっと優柔不断な性格だけど、私が国をかじ取りするから任せてほしいわ。
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数日後、第二王子は廃嫡され、幽閉。
男爵令嬢へのいじめの裁判?ないない。証拠ないもの。
逆に公爵令嬢への名誉棄損の罪が増えたわ。
男爵家?あれから3日で消滅したわ。借金の取り立てで屋敷差し押さえよ。
私は、立太子した第一王子の正妻、つまり未来の王妃として王宮へ。
第一王子の彼女さん、というか側室候補さんとは仲良くしているわ。
私は政治的な役目を担うから、殿下を支えてあげてねと、がっちり握手よ。
同じ男を好きになったせいか、気は合うのよね。
最近は3人で仲良くお茶したり、夕食を一緒に取るぐらいだから。
それに王妃様からも感謝されているわ、クズ野郎の第二王子と現側室もまとめて幽閉してやったからね。
あー明るい未来が待ってるといいなぁー
いじめは犯罪です!




