班を決めよう
教室には続々と生徒たちが入ってきた。
時刻は間もなく八時三十分。
生徒たちは自分の座席に着席した。
予鈴のチャイムと同時に流山先生が教室に入ってきた。
昨日と全く変わらない様子で落ち着いていた。
「皆さん、昨日はお疲れさまでした。新学年早々からどうなるかと思ったでしょうが今日からは普通の授業をちゃんとしますので安心してください。」
内心まだ何かあるんじゃないかと思っていた生徒たちは自分たちの心の中で胸を撫で下ろした。
「ちなみに本当に追放する気なんて微塵もありませんでした。ゲームが終わったら適当な理由をつけて皆さんを戻すつもりだったんですが、ちょうど森宮さんが戻してほしいと言ったのでそれを理由にしただけです。ということで森宮さんには学級委員長を務めてもらいましょう。皆さん拍手。」
教室中に拍手の音が鳴り響いた。
森宮は少し恥ずかしそうだった。
「今日のHRで校外学習の班決めをします。頭に入れておいてください。」
二週間後に控えた校外学習を四条は今か今かと心待ちにしていた。
「それでは一時限目を始めます。」
チャイムと同時に授業が始まった。
そして、HR。
校外学習の班決めの時間になった。
委員長の森宮が教卓に行き指示をするようだ。
「それでは、班を決めます。男女三人ずつの班を組んで下さい。」
生徒たちは一斉に動き出した。
四条は角川とは組むことを決めていたが他は決めていなかった。
「角、どうする?正直知らない人が多いんだよな。」
「俺もそうだが手あたり次第探してみよう。」
四条と角川は一人の生徒に声をかけた。
「俺と班にならないか、神折。」
「断る。お前たちには勝たないとだめだから。」
あっさり断られて四条はショックを受けた。
しょうがないと思いながら他を探した。
いつの間にか班ができつつある周りを見て少し焦った。
後追にしようと思ったが気さくな後追はすぐにクラスに溶け込んでほかの班に入っていた。
どうしようと思っていたところに一人の生徒が話しかけてきた。
「俺と班になってほしいんだけど。」
立った前髪が特徴の生徒だ。
「本当に。ぜひなろう。えーと、」
「一ノ谷琢也。みんなはいっちーって呼んでる。」
「そうか。俺は四条、こっちは角川だ。よろしくな、いっちー。」
「よろしく。」
新しい友達ができたのもつかの間女子を決めようと思ったらいつの間にか残っていたのが森宮のいたグループだけになっていた。




