追放
急にゲームをやるといわれても何のことかわからないといった生徒が大半である。
そして、先生はゲームの内容について話し始めた。
「まあゲームと言ってもすることは一つです。自分の意志で動くこと。裏を返せば人の言うことに従うな、その一つを守ってもらうだけです。」
先生の説明にまだいまいち理解している生徒は少なかった。
先生は更に詳細に説明しだした。
「今からは私以外の質疑応答を禁止します。並びに、それに準ずるような行為も禁止します。違反したら、というよりかはゲームオーバーになってしまったものは私の授業には永久に出ないでいただきたい。それだけです。簡単なゲームでしょう。」
新学年早々クラスから追放される危機に生徒たちはあってしまった。
この学校は全教科を担任が請け負っているため担任の授業を受けれないイコール追放を意味する。
そのため、ゲームオーバーになるのだけは絶対に避けなければならないと生徒たちは思った。
「ところで座席がない理由は何ですか?」
角川がそもそもの問題点について思い出したように聞いた。
「そうだよな。」
後追もそれに続くように角川の質問に応戦した。
これがまずいことになる。
「説明の前に後追君はゲームオーバーです。教室から退室してください。」
突然のことで驚くことすら後追はできなかった。
そのまま小声で後追は聞いた。
「さっきの何が駄目だったんですか?」
すぐに先生は回答してくれた。
「角川君の意見に賛同した。これが原因です。わかったのなら退室してください。」
返す言葉もなく後追は教室を後にした。
角川はフォローしてあげたかったが質疑応答になるためなにもできなかった。
「言い忘れていたんですがゲームなので勝てば勿論ご褒美があります。最後まで残った一人には先生がなんでも一つお願いを聞きます。各県の王になる権利ですら差し上げることができます。皆さん頑張って工夫を凝らしてライバルを蹴落としてください。」
この発言に生徒たちは興奮した。
王になる権利がもらえることほどこの学校の生徒がうれしいものはない。
そのため目の色を変えてほぼ全員が最後の一人に残ろうと思った。
四条などを除いて。
先生は思い出すように座席のことを付け加えた。
「そういえば座席のことは授業中でも自由に相手に仕掛けれるようにしただけです。あまり気にしないでください。」
相手に近づいてもいいんだという解釈を角川はした。
四条や角川は勝つことではなく負けないことがこのゲームにおいて大切だということにいち早く気付いた。このことが、四条たちのゲーム展開を大きく左右することになる。
早速授業が始まった。
まずは、国語の授業。
座席がないため先生の口頭での説明をただひたすら聞くだけの授業である。
すると突然、
「授業面白くない人手ーあーげない。」
どこからかそんな声が聞こえてきた。
そして、この声が聞こえた数分後には生徒の数が六人までに減っていた。




