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Big Crown  作者: こうのざん頂
第二章校外学習
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自己主張

一ノ谷が車酔いをしていたせいか、ほかの班員は全くとまではいかなくとも信用していなかった。

全員明らかに顔に出てしまっていたため、一ノ谷は何とも言ええない顔になってしまった。

一ノ谷は酔い止めを忘れたことをひどく後悔した。

基本的には信用していなかったが、諏訪は違和感の正体が何らかの手掛かりになることは確信していた。

しかし、これ以上地元の人でもない生徒だけで正体を見つけ出すのは難しいとも思っていた。


「これ以上いても正解は分からないと思うの。だからこの周辺に住んでいる人たちに聞いてみない?」


諏訪の提案には時間がないからここで足止めを食らうわけにはいかないという思いもあったのだろう。

春美は普段そこまで主張の激しくない諏訪が積極的に意見を言うあたり相当の自信があるんだなとおもった。

と同時に、諏訪が自ら行動を起こそうとしていることに少し感動していた。


「霞が言うならその方がいいかもね。」


自分の真意通り春美は諏訪の意見に賛成した。

しかし、角川は一つ危惧していることがあった。


「ちょっといいか。この辺に来てから俺ら以外に人なんて見たか?」


確かにそのとおりである。

宇陀に入った辺りから全くと言っていい程人を見ていなかった。

そんな所で本当に人を見つけれるのかと疑問に思うのは当然である。

質問を聞いて、諏訪の顔に自信がなくなってきていた。


「そうだよね。」


そう返答することしかできなかった。


「じゃあどないすんねん。うちらはここで仲良く談笑して終わりでええんか?」


森宮があきれた顔で言い出した。

誰も何も言わなかった。

自分の発案したことがもし間違いであったなら責任を取らないといけないんじゃないか。

皆に嫌われるんじゃないか。

そんなことだけが全員の頭の中に過った。

ただ一人を除いては。

四条が久しぶりに口を開いた。


「よし、いいこと思いついた。この風景写真撮って送ろう。」


思い切った作戦に班員は驚いた。

森宮以外。

確かにこの広い草むら全てが古墳の場合写真を送れば高得点が見込める。

しかし、もし違った場合は失格となってしまういわば賭けであった。

これには角川がすぐ反論した。


「お前わかってんのか。ミスったら終わりだぞ。これダメだったらどう責任を取るんだ。」


「責任責任って、そんなことどうでもいいだろ。俺はできるやつだ。運が味方しないようじゃ一流の王になんかなれないに決まってる。ここは俺を信じてくれ。」


昔から四条のことを見てきた角川は悟った。

これ以上何か言ったところで四条の意志が変わることがないということを。


「わかった。賭けてやる。雪斗の運に。この班の運に!」

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