それぞれの思い
一方、ほかの班は無難にコツコツとポイントを稼ぐ班、一攫千金を狙う班と様々だった。
「これで三つ目だな。」
神折たちの班は前半の時間で三つも古墳を回っていた。
どうやら数で勝負するようだ。
「どんどん行こう。この勝負に勝たないと意味がないぞ。」
神折は森宮に一度負けていることをかなり根に持っている。
そのためこの戦いにかける思いは並々ならぬもがあった。
「君たちがこの古墳を選ぶとは意外ですね。てっきり色んな古墳を回るのかと。」
ある班は東大寺からはかなり遠い古墳に行きついていた。
そこには二組の担任の佐々木先生がいた。
「マンケー先生がここにいるのが意外でしたよ。まあ流石は僕たちの担任ですね。」
二組のとある生徒が佐々木先生と会話していた。
二組の生徒たちは佐々木先生のことを下の名前の万慶と呼んでいる。
このことからかなり親しみやすい先生である。
「ここのポイントはかなり高い。もしかしたら優勝もあるかもしれないですね、真田君。」
「マンケー先生に行ってもらえると心強いですよ。僕も楽しみです。」
真田は軽く微笑みながら楽しみだと言った。
他のライバルたちが続々とポイントを稼ぐ中四条たちはまだ古墳にたどり着いていなかった。
というよりかは迷子になっていた。
どこに谷脇古墳があるかわかっていると四条は豪語していたが実際に現地に行くと訳が分からなくなっていたのだ。
ただ延々と手あたり次第の道を行ったり来たりしていただけだった。
「おい、どうなってんだ雪斗。このままじゃ0ポイントじゃないか。なんとかしろ。」
「そういわれてもわからないものは仕方ないだろ角。進むしかないって。」
角川はやや呆れた顔になった。
「あのなー、それでうまくいったら苦労しないんだよ。ちゃんとした対策を取らないと。」
「そういってもなー・・」
ここで森宮が口を開いた。
「せやったらもう諦めるしかないやろ。このままズルズル探したところで見つかる確率なんてほぼ皆無や。やからさっさと帰っていくらでも反省したらええ。一回や二回勝てんかったくらいでいじけるような奴が一番王になんかむいてへんねん。わかるか?」
「森宮の言うことはごもっともだ。けどもう少し頑張ってみたい。負けていい勝負なんかないから。」
双方の意見にほかの班員たちは戸惑っていた。
どちらの意見も正しい、そう思ってしまったからだ。
ここが班の運命を決める分岐点になるかもしれない。
班員全員がそう思った。
しかし、諏訪が物凄くぶっ飛んだことを言い出した。
「なんかこの道おかしくない?舗装されてないっていうか・・」




