古墳?
校外学習当日がやってきた。
教師たちは朝早くから学校に集まって職員室で会議を行っていた。
「今年も例年と同様奈良への校外学習です。皆さん、気を引き締めていきましょう。」
学年主任の帯弘岳先生が教師に言葉をかけた。
王都高校では例年奈良県への校外学習が行われている。
奈良には日本の王(天皇)が眠る墓が多いためだといわれている。
そこでは班対抗で古墳をめぐる勝負が行われる。
集合場所の東大寺から一日旧奈良県の範囲ならどの古墳に行ってもいいことになっている。
基本的に東大寺から遠ければ遠いほど高いポイントの古墳となっている。
現地に行って写真を撮ってそれを学校専用のアプリに送れば点数が送られるというシステムだ。
尚ポイントが送られるまではその古墳が何ポイントかはわからない。
極稀にポイント対象外の古墳もあるため注意が必要である。
会議が一段落して教師たちは各々自分の持ち場の確認などを行っていた。
「今年のクラスはどうなんですか、佐々木先生。」
「今年はいいですよ。去年の優秀な生徒が何人もいますからね。」
「なるほど。それは楽しみですね。うちのクラスも森宮を中心に何人かできる生徒がいますからね。」
「流山先生は毎年いい生徒さん多いですもんね。本当すごいですよ。」
「さて、今年はどうなるか・・・」
一方、学校専用のバスが止まっているグラウンドに生徒たちは集合し始めていた。
相変わらず朝が早い四条角川コンビは既にグラウンドに来ていた。
「奈良に行くのは初めてだぜ。」
「そうか。雪斗は初めてか。なら俺についてくるんだな。」
「なんかそれはそれで嫌なんだが。まあうちには森宮がいるからな。」
「本当底が知れないやつだ。なんでもそつなくこなしてくるからな。」
「噂をすればお出ましだぞ。」
若干霧がかったグラウンドに一人の女子生徒が歩いてきた。
四条たちの方に向かってきていた。
四条は森宮だと確信しての発言だった。
「おはよう。」
「お、おはよう。」
「何きょどってんだ、雪斗。」
「べ、別に。」
やけに四条は落ち着かない雰囲気だった。
「なんや、緊張してるんか。四条もえらいかわいいとこあるんやなー。」
逆に森宮は落ち着きまくっていた。
「うるさい。お前ができすぎなんだよ。」
「そんな分かり切ったこといちいち言わんでええわ。」
角川は今日は大変になるなと心の中で言った。
「二人とも今日は仲間同士だからな。忘れるなよ。特に雪斗。」
「承知!」
森宮は軽く頷いた。




