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八月の出来事B面  作者: 池田 和美
9/9

八月の出来事B面・蛇足



 使用上の注意


 蛇足の使用に当たっては一度本編を読み終えてからの方が適切と考えられるので、まず本編をお読みください。

 なお蛇足の「行」は本編の当該行の目安で(作者の数え間違えや書式変更などで)多少前後していても広い心で利用していただければ幸いです。

 そしてお知らせしますが、この作品に登場する人物、団体、事件などは、実在の物とは関係ありません。また、たまに物理法則を無視する時もありますが、面白さ優先の法則で、これまた広い心で許していただければ幸いです。


★八月のB面①

 ●終業式の放課後のパート

  1行:清隆学園の七不思議。

   他の五つはまだ知られていない。

  43行:象のハナコ

   象の名前が「ハナコ」という先入観は、おそらく井之頭公園で長生きをしたハナコのせいかしら。

  100行:「花子さんぐらい知ってるわよ。赤いスカートのおかっぱ頭の女の子って奴でしょ」

   いや、最近じゃ学ランを着た男の子の場合もあるらしい。

  105行:「…倒すと『ラバーカップ』…」「…『ユーレイしばりアップリケ』を敵に投げつけて『闇の世界に戻りなさい』…」

   ラバーカップはゲーム『女神転生』だったかな? アップリケを投げるのはポンキッキで流れていたアニメ。(正式タイトルは失念いたしました)ハーモニカのメロディで悪霊を落ち着かせるという、時々ぶっ飛んでいる事で心配になる公共放送局で放送していたアニメもありました。最近じゃ温泉に湯治へ行くという、妙に年寄り臭い、かつ視聴者サービス満点の花子さんがアニメ『ゲゲゲの鬼太郎』に登場しました。

  138行:「…街に再び神の加護…、囚われの王女を救いに…幻の都市に…」

   前半は、コンピューターロールプレイングゲームの草分け的存在『ウィザードリィ』しかも『Ⅱ』の『ダイアモンドの騎士』の事ですね。『Ⅰ』でもよかったな。後半は「手ごわいシミュレーション」で有名な初代『ファイアーエムブレム』ですね。テーベに攻め込むのは伝説の剣「ファルシオン」を手に入れるためでもあるのだけど、空楽にとって王女エリスの方が大事ということかな? どちらにしろ空楽はゲーマーということだね。

  253行:「…姐さん来週誕生日だから。…」これはサトミ。

  『八月の出来事』A面収録の『幕間④』参照。由美子の誕生日を設定したのは、遥か昔、湾岸戦争が起きる原因となったイラクのクウェート侵攻があった年だった。日付は秘密のつもりだったのだけど、まさか三十年後にオリンピック開催予定日になろうとは。この項目を書いている時点で延期が決まった様です。どうやら一日ずれちゃったようですね。

  272行:とうとう由美子が爆発した。

   あれだけ三人を殴り倒しておいて、とうとうって…。

  285行:「…『物事は単純な方がいい』と昔の人は言ったらしいぞ」

   アインシュタインの言葉だったかな?

  288行:「…こういう時こそ、正美。君の出番だ」

   正美の立ち位置がとうとうポケモン扱いにまで。あれ? 主人公ポジションだったはず…。

  336行:「丁度持ち合わせていた」

   サトミのディパックからは色んな物が出て来ることになっています。今は手ぶらなんだよね。

  370行:イビキ

   必ずそういった症状が出るわけでは無いことに注意。

  389行:空楽のスマートフォン。正美からの着信音

  「流星十文字斬り」に「力襷」ときたら「ちゃんばら」という語句を繰り返す特徴的な主題歌で有名なアニメ版の水戸黄門ですね。

  414行:空楽のスマートフォン。サトミからの着信音

   こちらは「最強」という語句を繰り返す主題歌で有名なSFアニメ版の水戸黄門である『最強ロボダイオージャ』ですね。なんで水戸黄門縛りなのかという疑問は横に置いておくとして。昔テレビでは、時代劇の水戸黄門に、アニメ版、そしてダイオージャが並んで放送されているという、カオスな時代があったのでした。

  421行:両手が塞がっているサトミが発信する

   アップルウォッチみたいな外付け端末でも持っているのかな?

  426行:今度はサトミの方から着信メロディが流れ始めた。

  「ベトナムで鳴らしたオレたち特攻野郎は、濡れ衣を着せられ当局に逮捕されたが、刑務所を脱走し、地下に潜った。しかし地下でくすぶっているようなオレたちじゃあない。筋さえ通れば金次第でなんでもやってのける命知らず、不可能を可能にし巨大な悪を粉砕する、オレたち、特攻野郎Aチーム!」

   以上、羽佐間道夫さんのいい声で!

   後に映画化もされた『特攻野郎Aチーム』のオープニングナレーションですね。この後オープニングはAチームメンバーの紹介へと繋がる。有名な「飛行機だけは勘弁な」はコングの台詞。

  457行:連続して空気を鋭く裂く音に加えてダブルホーンの特徴的な和音

  『四月の出来事』A面では「夏が来る」を勝手にサトミにインストールされていました。

  477行:「ちなみに俺だと?」「…『スーパーライナー』を牽引するEF二〇〇…」「…『五〇〇タイプEVA』でした」

   下書きでは『五〇〇タイプEVA』と『七〇〇系ラージA』でした。同じ新幹線だと、さすがにマニアでも聞き分ける事ができそうもないので、片方を電気機関車に。途中で出て来る「変電所殺し」というのは、EF二〇〇という電気機関車が、あまりにも消費電力が多すぎて、架線へ電力に供給する変電所の限界を超えるということでついた呼び名です。日本の技術力で、こんなに力が強い機関車が造れましたという証明をして、早くも引退されました。ちなみに「変電所殺し」としては二代目だったりする。元祖は、通勤電車で有名な一〇一系でした。あ、「スーパーライナー」っていうのは、JR貨物が運行している「チンタラ走ってたらダイヤが遅れる? じゃあ速く走ればいいんだろっ」と運行している世界最速貨物列車のことです。(普通、貨物列車って速度よりも一度に運べる量を競う物なんだけどな)

  509行:サトミのスマートフォンの、正美からの着信音。

  「ナイトライダー。陰謀と、破壊と、犯罪の渦巻く現代に蘇る、正義の騎士。ドリームカー・ナイト二〇〇〇と共に、法の目を逃れる犯罪者たちを追う、若きヒーロー、マイケル・ナイト。人は彼の事をナイトライダーと呼ぶ」

   以上、小林清志の渋い声で!

   何度もリメイクされている『ナイトライダー』の元祖オープニングナレーションですね。こちらも、この後に登場人物紹介が入る。

  533行:ジュゼッペ・ヴェルディ作曲の「マンゾーニの命日を記念するためのレクイエム」の第二部「怒りの日」

  『新世紀エバンゲリオン』で有名になった曲ですね。原曲は世界が終末し、神による裁きが下る様子を表している。

 ●孝之の視点のパート

  30行:黄色いタクシー

   タクシーと言えば黄色というのは古い概念何だろうな。特に指定のタクシー会社ではありません。

  94行:全世界的に有名な三色塗装の巨大ロボである。

  「ガンダム」ですね。油断していたら本当に動くガンダムをオフィシャルが作っていました。

  164行:「優しさが半分」の鎮痛解熱剤

   おそらくライオンが発売している「バファリン」。成分の半分が「やさしさ」というように宣伝していましたが、そうなると科学的に「やさしさ」は「アセチルサルチル酸」ということになる。

 ●海城家のパート

  68行:見事だった黒髪に、最近白い物が混じるようになって…

   前回の『七月の出来事B面』のラスト参照。

  69行:拳で八つ当たり

   痛そうである。

  132行:歴史の授業で習う「冷戦」…

   いやあねえ奥さま。冷戦が歴史なんですって。

  134行:「はん? エアガン程度に目くじら立てんなよ」

   前々回の『六月の出来事B面』で手に入れたガスチャージ式のエアーソフトガンである。特別な改造が施してあり金属球を発射することができる。詳しくは『六月の出来事B面』参照。

  151行:撃鉄部分に、シェラウド…

   撃鉄が服などに引っかからないように覆う半円形のカバーみたいなオプションパーツだ。

  233行:「どうやって入りやがった」

   だが明実なら「どこでもドア(物理)」や「通り抜けフープ(物理)」ぐらい所持していてもおかしくはない。

  281行:ポリ塩化ビニール

   一般的なウキワの材質だ。

  291行:有名な大怪盗のようにジャンプ一回で…

   アニメ『ルパン三世』ではお約束のアクション。

  321行:「これは平面であるから四色で塗り分けが可能なのだ」

   四色定理という立派な数学の問題である。和美がこれを知ったのは、定理がアメリカで証明されたという当時のニュースだった。って、齢がバレるじゃん?

  336行:バルベルデという国へ出張中

   中南米の熱帯にあるという架空の国だ。ハリウッドでよく使われる国名で「コマンドー」「プレデター」「ダイハード」などに名前が出て来る。だいたい麻薬王の出身地だったり、テロ組織の母国だったりする。実際にある国名だと、色々と問題があるからであろう。

  421行:狂科学者のように顔を歪めてみせる明実。

   後でも述べているが、明実はマッドスチューデントである。

  442行:「こんなこともあろうかと」

   真田さんか?


★八月のB面②

 ●南の島のパート

  87行:ほとんど紐みたいな水着の出番は、どうやら無さそうである。

   水着回だ! それぞれの水着姿を二次元化してくれる人がいたらいいな。紐みたいなやつはブラジリアン水着って言うの? へー

  108行:反対側の背中にも…貼ってある。

   貫通している傷なのだ。

  167行:アキラはヒカル…小柄な体格…

   でも標準ぐらいには出たり引っ込んだりしているしているつもり。ただし身長は低めだ。

  187行:ちなみに呑んでいるのは…、金色のラベルが有名…

   ヱビスビールですね。和美指定銘柄である。

  205行:「こんな南の『無人島』まで東京…」

   日本にある島で、道府県に所属していない島は、全て東京都となるらしい。だから日本最南端は沖縄県でなく東京都となる。

  207行:東硫黄島

   いちおう架空の島である。蓬莱学園? ホグワーツ日本校「マホウトコロ」? なんでしょうそれ?

  220行:メガクルーザー

   トヨタ自動車が生産していた多目的自動車。陸上自衛隊の「高機動車」の市販タイプ。航空自衛隊と海上自衛隊は、民生品であるこちらを採用している。まあ登場した時に散々「和製ハマー」と陰口叩かれた奴ですよ。ハマーはアメリカ軍が採用した、似たような車。アレとは、ちょっと似ているだけですよ。いまは生産が終了している。

  229行:厳つい男が…厳重に警備しているゲートを通過する。

   だいたいの道順で想像できると思いますが、神奈川県厚木基地を想定しています。

  234行:低視認性塗装が施された輸送機

   厚木で輸送機と言えば、海上自衛隊のハーキュリーズか、アメリカ海軍のグレイハウンドになるけど、ここは曲芸飛行可能という性能からして、航空自衛隊のブルーホエールことC二輸送機でしょう。本当ならば埼玉県入間基地からC一輸送機による定期便が、硫黄島分屯基地まで飛んでいるが、まあ変則的な便であったと設定。C二は鳥取県美保基地に配備されている。

  238行:分屯基地から…ヘリコプターに乗り換えて

   太平洋戦争の激戦地だった硫黄島には現在、海上自衛隊と航空自衛隊が基地を持っている。といっても同じ敷地内だけど。ここには海上自衛隊の第四航空群隷下の「硫黄島航空基地隊」と、航空自衛隊の訓練支援業務部隊、それと島内の不発弾処理のために陸上自衛隊の爆発物処理班が駐留している。海上自衛隊のUH―六〇Jは、小笠原諸島の急患輸送も任務に含めて幅広く救難任務に活躍している。

  288行:ヒカルの正体

   ヒカルはもちろん本文で説明している通り『クリーチャー』なのだが、五人分の死体を合わせて『構築』されたという設定である。

   さて、ここでは彼女を構成するその五人を推理してみよう。

    モーターマスター・参謀

    ブレークダウン・斥候

    ドラッグストライプ・兵士

    ワイルドライダー・暴走兵士

    デッドエンド・兵士

     って、それじゃあ「トランスフォーマー」の陸上部隊スタントロン、合体兵士メナゾールじゃん!

  295行「この歳になると、落ち着いてしまってな…」

   ハカセみたいな巨乳の方は、あまりはしゃぐとクーパー靭帯を痛めて、いわゆる「タレ乳」にもなるしね。

  348行:「この島自体も、その火山の名残なのだ」

   この砂浜自体がカルデラの縁なのかもしれない。

  388行:「男の子チームと、女の子チームね」

   アキラが思った事をオブラートに包んで表現するならば、成人チームと未成年チームといったところかな。

  392行:男女差はあまり関係ない。

   アキラとヒカル至っては、ビーチボールを叩き割れるだけの膂力があるしね。

  452行:イノセンス

   後で出てきますが、ヒカルが使う拳銃の銀色をしたリボルバーの名前だ。

  480行:「それを言うなら『タイミングとC調と無責任』だろ」

   昭和の金字塔『クレイジーキャッツ』ですな。

  541行:「ビーチも開いた事だし、私もちょっと入ってくるか」

   岸田博士はずっとビールを飲んでいたわけだから、もしかしてトイレに行く手間を省いたとか…

  546行:「おお~」八人分の声で場がどよめく。

   お兄さん方にプラスしてアキラの分も含まれていたりする。そして明実は含まれていない。

  557行:有名な絵画である「ビーナスの誕生」

   もちろん美術の教科書に掲載されているサンドロ・ボッティチェッリの作品の事だ。

  582行:香苗は涼しい顔をして缶ジュースを傾けていた。

   まあ二人がした男の子の会話は聞こえていただろうが、武士の情けで聞こえないふりをしてくれたのだろう。

  591行:インピーダンス計算。

   ざっくり言うと、交流回路における抵抗を求める計算。直列だったり並列だったり、間にコンデンサーが入ったり、日本では標準的な三相三線式だったりすると、途端に難しくなる。

  607行:象が踏んでも壊れないスマートフォン。

   明実お手製という設定である。

  623行:結局、爆発はするらしい。

   というか、それ、もう時限爆弾じゃない?

  646行:写真に残っている結婚披露宴はフランス料理であった。

   そうはいっても、花嫁さんは食べている暇は無いそうだけど。

 ●着替えるために泉へ行くパート

  8行:「…オマエも片足を吹き飛ばされて地面をいざりたくは無かろう?」

   アキラとヒカルには『施術』があるから、すぐに治るのだけどね。

  13行:榴弾

   大砲の弾の種類。目標に命中して爆発する事により、その破片や爆風で柔らかい目標を破壊するのが榴弾、相手の装甲を撃ち抜くのが目的な物を徹甲弾と言う。他にも種類があるが、戦闘で主に使用されるのは、この二種類である。

  18行:「戦争中に、最大の激戦があった地域だぞ、ここらへんは」

   映画などで知った方も多いと思いますが、硫黄島は日米両軍が激しく戦った地なのです。主戦場はもちろん硫黄島で、この島ではないので「地域」とヒカルは言っている。アメリカ軍は五日もあれば攻略可能と攻め込んだが、援軍どころか補給も無い日本陸軍は一ケ月以上も持ちこたえ、日本軍の損害よりもアメリカ軍の損害が大きかった。

  41行:「海越しに?」

   この島は架空の島だが、隣の島までだいたい四キロぐらい離れているという設定。摺鉢山は硫黄島の西部にある山で、そこから観測されて誘導された砲撃が、上陸拠点を叩いてアメリカ軍を苦しめた。

  48行:「でも当たらなきゃ意味がねえ」

   アキラたちが住んでいる町は、明実の説明通り『大和』の主砲弾が届く範囲にあると設定している。ヒカルが当たらなきゃ意味がないと言っているが、有名な三式弾を使用された場合、目標地点を中心に幅一キロ、長さ五キロほどが焼き尽くされるので、当たるという話しどころか、何も無くなるという結果になるのではないだろうか。

  51行:「射的がやりたきゃ大陸間弾道弾でシャイアン山でも撃ちな」

   シャイアン山というのは、毎年サンタクロースの追撃で有名な北米航空宇宙防衛司令部、通称「ノーラッド」がある場所。山をくり抜いて造られており、核兵器の直撃に耐えると言われている。アメリカとカナダが共同で運用しており、北米大陸に脅威を与える航空機及び宇宙空間の飛翔体がないか二十四時間監視している基地である。もちろん想定しているのは核兵器を搭載した大陸間弾道弾や巡航ミサイルである。冷戦の時にはもちろん東側のミサイルが優先目標として設定していた。

  52行:「…必要なのは、目標へ確実に当てるために、近づけるかどうかだ」

   言うまでもないが銃は的に近づいて撃ったほうが当たりやすい。

  86行:さっそく、その水場の際にテントが立てられた。

   畳むとテニスラケットぐらいで、一捻りで自立するテントとか、いまは色々と便利なアウトドアグッズがありますから、コレもそういった物なのでしょう。

  95行:溢れた水の行先は…どこかへ地下に消えていくようだ。

   水道の水源といったところか。そうすると、かつては人が住んでいた島なのかもしれない。

  103行:「…あとでシャワーを借りることにする」

   後述する船でシャワーを借りたものとする。

  117行:「こ、こら。レディの前だぞ」

   意外にヒカルの方が純情だよね。

  137行:特に一か所を見つめた岸田博士は、ちょっと眉を顰めた声を出した。

   ナニを見たのだろうか?

 ●ノゾキを撃退するパート

  86行:「…三〇〇メガパスカルぐらいの圧力がかかっているらしい…」

   だいたい金属加工に使用されるウォータージェットと同じぐらいの圧力ではある。けど、そんな水圧が離れた所まで破壊力を持っていられるわけが無い。ウォータージェットだって金属に触れそうな距離での切断力だし。まあ、これも明実の変な発明という事で、ドラマ優先の法則が働いています。

 ●着替えの続きのパート

  76行:「一、一、二、三、五、八、一三、二一、三四、五五、八九…」

   フィボナッチ数列ですな。昔の人が「兎が際限なく子供を生んだら、一年後にはどれくらいの数になっているだろう」と要らぬ心配をして発見した数列。

  99行:「指輪を見たらおかしくなっちゃって」

   男に縁が無い岸田博士にも、結婚願望があるのだろうか? ちなみに香苗とそう歳は離れていなかったりする。

  133行:パステルイエローで上下を統一した下着が、Tシャツとズボンから顔を覗かせていた。

   よし、ノルマ達成。


★八月のB面③

 ●ヘリで移動するパート

  21行:「来た時と違うヘリなんだな」

   全面グレーは艦載機部隊のSHー六〇JかKであろう。ここではSHー六〇Kを想定している。白とオレンジの塗り分けは硫黄島基地に配備されているUHー六〇Jの塗装である。硫黄島基地の部隊は救難を任務にしているので、視認性の高い塗装を施している。

  109行:「…黄海海戦だって怪しい物ですよ。あ、あと真珠湾攻撃ぐらいはやりますか」

   この場合の黄海海戦は、日清戦争の時に生起した方ではなく、日本海海戦の前哨戦として生起した帝国海軍連合艦隊とロシア帝国第一太平洋艦隊との海戦の方であろう。ここで色々とやらかしたアレコレを反省したおかげで、本番の日本海海戦で大勝利を得る事ができた。真珠湾攻撃の正式名称は布哇海戦。

  111行:「…ミッドウェイと、…レイテ海戦」

   それまでイケイケドンドンだった日本海軍は、ミッドウェイ海戦で大コケしてから、いいトコ無しで敗戦への道を歩き出した。レイテ海戦は、日米双方の海軍力が全力でぶつかった最大の海戦。なんだけど、蓋を開けてみたら竜頭蛇尾という展開で終わっている。戦艦同士がぶつかる前に、潜水艦と航空機で決着が着いてしまったのだ。(だから現代の海軍の主力は潜水艦と空母、それに対抗できる駆逐艦が主力なのです)

  123行:…白い筋に近づくと、その正体が分かった。灰色に塗られた艦体に砲塔が載せられた汎用護衛艦が引く航跡だったのだ。

   第一護衛隊群の所属で汎用護衛艦だとすると、おそらく『むらさめ』型護衛艦であろう。第一護衛隊群には他に『いずも』型護衛艦と、イージス護衛艦が二隻在籍する。イージス艦の片方が『こんごう』で、片方が『まや』なのは、もはやわざとしか思えない。おそらく対空戦闘でミサイルを撃つときには、CICで「カーニバルだよ!」と唱えながらスイッチを入れる事だろう。

  126行:「BGMに伊福部昭が欲しいところだな」

   地球防衛軍のマーチあたりかな?

  131行:前後左右の遠いところに白い筋と、灰色の輪郭が確認できる。

   間隔が非常に開いているのは、敵性潜水艦をソナー探知するのに僚艦の雑音が邪魔な事と、大規模破壊兵器の一発で艦隊が全滅しないためである。艦艇同士や航空機なども含めたデータリンクが発達した今、極端な話しをすると、マストについているアンテナさえ見通せれば、関東平野並みの広さにバラけていても、すぐ隣に居るのと同じであるからだ。

  144行:先に下りていた青味が濃い機体がゆるゆると並列回転翼を回しているだけだ。

   米国海兵隊のオスプレイかな?

  147行:その機体の脇で、胸を張って黄色い服をはためかせている人影がある。

   ここは『新世紀エバンゲリオン』第八話「アスカ、来日」のアスカ登場シーンのイメージだったりする。

 ●図書室にサトミがいない事が確認されるパート

  23行:彼の湯飲みを差し出した。

   図書室の『常連組』は個人で湯飲みを持ち込んでいるという設定である。そしてもちろん、お茶くみ担当みたいになっている花子は、ドノ湯飲みが誰の物かを把握している。

  83行:「ベル二二二UT+」

   メガドライブ版の『スーパー大戦略』には、隠しユニットが豊富に仕込まれていて、セガの『アフターバーナー』の「F一四XX」などが使用できた。「ベル二二二UT+」もその一つで、超音速で攻撃して来る完全防弾の未来ヘリコプターだった。元ネタはドラマで有名な『エアーウルフ』だったりする。

  97行:「姉さん。不破くんも、ぶきっちょながら頑張ってくれているのよ」

   だからといって空楽が不器用というわけでは無い。彼は平均より少し上ぐらい。他が凄いのである。

  103行:趣味の鉄道模型で手先が利くのか…

   正美が趣味にしているのはNゲージといって、一五〇分の一の縮尺模型だ。大雑把に言って電車一両が一四センチぐらいである。もちろん人間なんか一センチ程度の大きさしかない。強者はその人形を手作りしてしまうほどだ。

  131行:「ちなみに、姉さんは?」「…『こB…」

  『正義の三戦士』が彼女につけた威名『拳の魔王』と言おうとしたのだろう。

  165行:「新井さんだよ空楽」「いや、残念ながら俺は見てない」

   空楽はクラスメイトの新井尚美に会えないという裏設定がある。そしてもちろんサトミの命を狙つていた人物でもある。『四月の出来事B面』など参照。

  185行:「手先が器用だから、縫うのを手伝いに行ったとか」

   爆弾作ったりするんだから、サトミはもちろん手先が利く。

  187行:「美人さんだから、モデルさんかもよ」

   これで学園祭の花嫁さんの伏線回収したつもり。仮縫いなどがあったのだろう。その後、清隆学園高等部を抜け出して、どこかの米軍基地からオスプレイに乗り込んだと思われる。

  227行:なおかつ規定通りに並べ直すという一番大変な作業班もあるのだ。

   清隆学園高等部図書室は日本十進分類法を採用している。

  258行:「夕方には別の用事があンのよ」

   透のお見舞いの事と思われる。もしかしたら海水浴へ向けての買い物か?

  260行:「ハナちゃんは、明日から家族旅行なンでしょ? その分、お願い」

  『夏の想ひに』に花子がいなかった伏線のつもり。

 ●実験直前のナイショ話のパート

  1行:遅い昼食は、明実の予告と違ってカレーライスではなかった。

   海上自衛隊でカレーではないということは、今日は金曜日ではないということだね。タイムライン的には土曜日のつもりなのだけど、はたして計算はあっているだろうか。

  6行:味は十倍以上も良かった。

   食事はストレス軽減のため、マシな物が出る。

  24行:反対側に座る香苗からは微塵も眠気を感じられなかった。

   ま、ヘリの中で寝ていたようですし。

  58行:アキラは掌を上に向けて肩を竦めて見せた。

   明実の真似かな?

  69行:海上自衛隊の第一護衛隊群旗艦ヘリコプター搭載護衛艦『いわて』

   空母化で有名になった『いずも』の同型艦という設定。いや、『いずも』でもよかったのだけど、『いずも』の改装がどういう風に進むか分からなかったので、変に違うよりは三番艦にしちゃえとなった。本物の『いずも型』は一番艦『いずも』二番艦『かが』である。他にも改良型が建造され『いぶき』と名付けられたとかいう話しもある(笑)

  91行:どうやら再突入に関してデータが得られて、それが今後どう役に立つのかを力説しているようだ。

   小惑星探査機『はやぶさ』の再突入体や、宇宙ステーション補給機『こうのとり七号』の回収カプセルなど、日本の宇宙開発を担うJAXAも年々技術力を上げている。もちろん地球から宇宙へ飛び立つのも大変な難業なのだが、安全に帰ってくる方も大変なのだ。さて明実の再突入体だが、真面目に検証してみる。静止衛星軌道である上空六、五五三六キロから到達時間を一〇分として、時速三九、三二一六キロ、マッハは時速一二二四キロだから、マッハ三二一、三。それだけの運動量があっても一ニュートンが質量一キロを一メートル毎秒毎秒の加速だから、BB弾を〇、一グラムとすると、〇、〇〇〇一キロに三、九三二一、六〇〇〇の二乗だから、核兵器の一二億分の一程度の威力しかない。まあおそらく大気の断熱圧縮で、弾自体が蒸発するだろう。それか大気の浮力に弾き返される可能性すらある。それを突破したとしてもエネルギーをTNT火薬換算にしてみても〇、〇〇一グラムにも満たない。兵器としては役立たずである。後で無事に着弾するのは、このシリーズ特有のドラマ優先の法則という事で。

   あと海上自衛他の第一護衛隊群が参加しているのは、昨今の国際情勢から海上自衛隊の任務に、ミサイル防衛という物が加わったため、再突入する物体を追跡する役目はその練習となるからであろう。

  107行:一時間ほどで気象から衛星の位置など全ての条件が整って…

   静止衛星と地球なんだから、位置も固定されているようなものだが、太陽など他の天体との位置などもあるだろう。太陽や月からの重力の影響は、地球上で潮の満ち引きを引き起こすほどなのだから、突入体の軌道を捻じ曲げるなんてお手の物だ。

  151行:「同好の志ねえ」

   最先端技術ではなく「変態」のライバルであろうか?

  210行:「違ぇよ。あの若さで一尉なんざ、エリート中のエリートだろ」

   その階級へ至ったコースによって上下するが、最短で二十七歳。同じ一尉でも、そのまま五十三歳の定年を迎える人がいるぐらい。

  218行:一尉と言われてもピンと来ない。…有名な赤い機体に乗っているマスクをした男が、最初少佐だったのを思い出した。

  『機動戦士ガンダム』のシャアですな。第一話の時点で二十歳…、若すぎである。『超時空要塞マクロス』だとロイ・フォッカー少佐が第一話の時点で二十九歳、その一年前であるはずの『マクロスゼロ』では(なぜか)二十六歳。『宇宙戦艦ヤマト』だと古代進がリメイク版で一尉任官が二十歳だけど、あれも戦時昇進だからなあ。

  267行:「その中隊を指揮する偉い奴ぐらいが一尉だよ」

   他国の陸軍や陸上自衛隊ではそうですが、海軍や海上自衛隊だとまた違います。空軍や航空自衛隊だと、戦闘機に乗っているパイロットの一番下っ端が三尉だったりするから、また違ってくる。

  277行:「そこまで行くと師団や戦闘団になる。指揮するのは将官になる。日本だと陸将、最高階級と言っていいクラス」

   自衛隊には昔の大将や中将にあたる階級は無い。ひっくるめて陸将や海将、空将となる。少将だけは陸将補、海将補、空将補となる。

  290行:「とりあえず銭形警部は担任ぐらい偉いってことが」

   ヤツめ。とんでもない物を盗んで行きおった。

  329行:「おっふ」

   Ⓒ照橋心美

  344行:緑色のデジタルパターンの迷彩服

   アメリカ海兵隊の服飾だね。

  371行:一気圧下で三、九八度における一立方ミリメートルの水の質量ほど変化した。

   だいたい1ミリグラムですね。

  390行:これらは清隆学園研究所が開発した、出張実験用情報センターである。

   国際海上貨物用コンテナには主に二種類あるが、日本国内の道路事情から二〇フィートコンテナの方であろう。内一つが、アキラたちが入った部屋で、もう一つは丸ごと情報処理機器かな?

  398行:ドドドと機械が駆動する音が格納庫に響いていた。

   空調を動かすコンプレッサーであろう。動力はいちおう外部電力としておく。内燃機関とすると格納庫内に排気ガスが充満し、酸欠のおそれが出て来る。

  419行:「ここにある情報処理端末に、熱は大敵なんです」

   いまでは集積回路の方が鉄工所などで取り扱う熱量をも超える発熱量だとか。もちろん熱暴走の恐れがあるので冷やさないといけない。

  449行:「…鷲掴みにして引っ張ってちぎってやるぞコラ」

   何をちぎるのだろう?

  476行:自宅の裏庭で条鰭類フグ目に属する魚が死亡しているという内容のふざけた歌詞…

   家の裏でマンボウが死んでいるPの「家の裏でマンボウが死んでいる」ですね。

  481行:「ああ。ちょっと古いアルバムだが…」

   家の裏でマンボウが死んでいるPの『My Colorful Confuse』と思われる。

  485行:最後に収録されているコウチュウ目カブトムシ亜目コガネムシ上科の昆虫に手刀打ちしたら受動的時間旅行したという内容の曲を流し始めた。

   おそらく曲名は『クワガタにチョップしたらタイムスリップした』ですね。

  491行:「これで完璧とは言えないが、盗聴対策にはなろう」

   もちろん電子的対策は元からしてあるとする。さらに音楽を流すことによって立ち聞きなども防止できる。

  608行:「…我々はこの日、受付にて研究所の車両を借りる相談をしたはずだ…」

   前回の『七月の出来事B面』参照。

  697行:「浅倉威?」

   特撮『仮面ライダー龍騎』に登場する凶悪犯の名前。浅倉は仮面ライダーの能力を使い、鏡の世界を通り抜けて脱獄する。

  700行:「じゃあ影山鑑」

   特撮『ミラーマンリフレックス』の主人公の名前。もちろん鏡の中の世界に入ることが出来る。

  701行:「どちらかというとバド星人?」

   特撮『ウルトラセブン』他。頭がハート形をしている。最近のウルトラ作品にも登場したので香苗も知っていたのかな? 産んだ子が男の子だから、相手をしている内に自然とそういった情報が脳に入ったのかも。

  707行:「…鏡京太郎じゃないのか」

   特撮『ミラーマン』の主人公。もちろん鏡の世界に入れる。そして特撮作品では一番卑怯ではないかとウワサされている。なにせオープニングで堂々と「いまだ! 狙え! 目だ!」って言っちゃってるし。

  709行:「あら。マリバロンだって『鏡渡りの術』が使えるんですからね」

   特撮『仮面ライダーブラックRX』に登場する敵組織の女幹部。けっしてレッドバロンやマッハバロン、ガンバロンの後継者ではない。何の説明も無しに鏡の世界を出入りする話しがあった。

  718行:「私はカガミトカゲに一票」

   特撮『仮面ライダー』に登場する怪人。仮面ライダーといっても「♪迫る~」の方ではなく「♪飛べ飛べ~」の方のライダーである。紛らわしいので最近では「スカイライダー」と呼称されておりますな。

  726行:「鏡の向こうの世界からの侵入だとしても…香川教授のような…」

   特撮『仮面ライダー龍騎』の登場人物で、一三人の仮面ライダーとは別のオリジナルライダー『オルタナティブ・ゼロ』を作り上げた人物。変身すれば鏡の中の世界へと入れる。というかカガミトカゲとか香川教授とかスラスラ出て来るということは、ハカセは特撮ファンなのだろうか?

  860行:「そうしたら、オマイは今頃墓の下かもな」

   いや、そしたら明実が命を狙われることも無いのだから、事故自体起きていなかった可能性もあるぞ。詳しくは『四月の出来事B面』参照。


★八月のB面④

 ●由美子、再度真鹿児家へのパート。

  56行:『常連組』のバカとかバカは、まるで爆弾のような発明品を持ち込んでは炸裂させて大騒ぎ…

   やはりサトミと明実かしら?

  60行:(だいたいそのせいでテーブルを一つスクラップにされたし)

  『夏の想ひに』参照。

  79行:発信を選択した途端に、閑静な住宅街に爆発音が…。続いて「怒りの日」がどこかの窓から流れ始めた。

   おそらくサトミが仕込んだイタズラであろう。『四月の出来事』A面でも、正美のスマートフォンへ、勝手に着信音を登録していたみたいだし。

  136行:「ちゃいながん! おくなげんねんよ!」「いっちゅくん!」

   日本の少女漫画最大の謎(大げさ)『ここはグリーンウッド』の九巻に出て来る如月唯のセリフ。いまだに何と言っているのか正解が分からない謎セリフの割に、印象的な言葉である。

  167行:「ママは妊娠なんてしてなかったよ!」

   余裕が無くなったのでママと呼んでいる。前回訪問時は、ちょっと気張って母さんと呼んでいた。

  234行:「明日は…、蔵書整理はお休みで…」

   タイムスケジュール的には、二人が話しているのは土曜日なので、日曜日は校舎内に入れないとかで、お休みなのかな?

 ●明実の実験のパート

  28行:「派手な方がデモンストレーションとなるだろ」「兵器として利用できないっていうタテマエじゃないのか?」

   後述するが宇宙の軍事利用は禁止である。

  86行:…模型部の面々を思い出した。とても個性的なメンバーが揃っていた。

   きれいな言い方である。

  32行:「こちらの標的艦とは別の物体を、水中に感知している様なのだが、なにか心当たりはないかいな?」

  『二月の出来事A面』に出てきたサトミの潜水艦も来ているようだ。「こちらの標的艦」と言うのは、その時にサトミの潜水艦相手に大活躍した明実の潜水艦の事である。

 ●とある病院のパート

  105行:「そうね、治さないとね。トール」

  『夏の想ひに』参照。

 ●夜の艦上のパート

  3行:しかし南の海とはいえ、いまの風はアキラに心地いい物であった。

   南の海でそんなに涼しくなるのかと問われる方もいらっしゃるかもしれないが、夜間は海風で気温が下がる沖縄を考えて欲しい。

  8行:夜間の発着はどうやらひと段落したようだ。

   夜だって哨戒をサボるわけにはいかないから、艦載ヘリの発着は当然ある。

  14行:「船酔いか?」

   護衛艦はヘリコプター発着の時に揺れると危険なのでフィン・スタビライザーがついている。もちろん常時スイッチが入っているわけでは無いが、嵐でも無ければそう揺れないと思うけど。

  55行~:みんなのドレス姿。

   かわいいよりも美しい格好を目指してみました。(除・アキラ)岸田博士なんかは、ドレスをナイショ話をした情報センターと一緒に乗せており、乗船してから受け取ったのかも。海城家の三人は、香苗の主婦力ということなのかな? もしくは明実に先に教えられており準備していたとか。

  137行:アキラの頭の上に電球が灯った。

   昭和な表現ですね。未来になったら「頭の上にLEDが灯った」になるのかしら。

  190行:一瞬だけバニーガール姿が…

   アキラの嗜好がバニーさんってわけじゃないんですよ。ただヒカルが着たら面白いだろうなというコスチュームなだけです。

  204行:「『アイラブユー』を『月が綺麗ですね』と訳した…」

   夏目漱石だったかな?

  206行:『月に代わっておしおきよ』

   マンガやアニメで有名な『美少女戦士セーラームーン』の口上ですね。

  233行:そこで二人の微妙な表情にやっと気が付いたようだ。

  「お呼びでない、こりゃまた失礼しました」ハロヒレハレ~。

  298行:「…砂漠じゃ目立つから、時々振り向きながら方角を確認してな…」

   新月だったのかな? 月が出ていればわかりやすかっただろうに。

  336行:「あんなトコに一等星はなかったハズだから、おそらく木星か土星じゃねえか?」

   我が名は池田 和美。かのコペルニクスを超えた者。なにせ水星を見た事があるから間違いない。

  346行:「望遠鏡が発明されるのは、ガリレオとかの頃だろ…」

   望遠鏡の発明は一六〇八年オランダの出来事。ガリレオが土星の環や、木星の衛星…いわゆるガリレオ衛星の観測をしたのは、その翌年からである。


★日付的にはこの間に、由美子の誕生日を祝うため、みんなで深夜の新宿まで行くイベントがあるが、アキラとヒカルの二人は不参加なので割愛。詳しくは『清隆学園の夏休み』の『幕間④』参照。


★八月のB面⑤

 ●夏期講習のパート

  12行:こちらの講習は寒いぐらい温度が下がる大学の校舎で行われる予定だ。

   昨今の環境問題で、こんな冷房を利かせていたら怒られるのだろうな。でも大学には熱が大敵のコンピューターが複数あるという言い訳を考えてある。

  31行:肩口がヒリヒリするのは今週行った海水浴のせいである。

   もちろん『夏の想ひに』の事だ。

  81行:教室で会話するのは、クラス内で同じ班に所属する女子三人と、同じく図書委員であるはずの孝之、それともう一人校内で有名な変態の一人ぐらいだ。

   由美子は一年一組で、アキラとヒカル、そして今回は出番が無かった『学園のマドンナ』佐々木恵美子の四人で班を組んでいる。孝之は言わず物がな、校内で有名な変態というのは、アキラとヒカルの二人と一緒に行動している明実の事だ。

  84行:図書委員会の方で親しくしている、もう一人の副委員長である花子と、図書室の常連客ぐらい…

   この後登場する花子はいいとして、常連客と言う表現に注意。いつも使っている『常連組』ではない。『常連組』だけでなく、普通の常連さんたちも含まれているからだ。

  119行:そしてちょっとどころじゃなく胸のサイズに差があった。

   この孝之の話し相手は、後述されるアイコチナミである。そして胸のサイズが強調されているが、けっして由美子のサイズが貧弱という意味ではないつもり。

  152行:そのまま建物を突っ切った。

   孝之が進んだ方向とは別の道を行きたかったのかな?

  161行「…オレたちとRINE…」

   LINEじゃなくて、ちょっと一捻り。

  189行:そのメンバーには、もっと大きな体をした者までいるから、怖いとも感じなかった。

  『常連組』の中で体格的に一番小さいという設定は『正義の三戦士』の正美であるが、それにしたって高校生男子の平均身長である。他は軒並み電信柱の様に高い連中なのだが、その中で一番大きい十塚圭太郎に至っては、相撲取りのような体格である。

  318行:ポケットから柄付きキャンディを取り出すと…

   格闘を含む荒事になってもいいように、それまで咥えていたキャンディを捨てて駆け付けてくれたのだろう。

  343行:「ヒカルは?」

   何度も言うが、ヒカルは受講する必要は無い。ヒカルが清隆学園高等部にいるのは、アキラと明実の護衛のためだ。

  353行:小走りに走りながら花子が二人に訊ねた。

   アキラとヒカルの息が乱れないのは『クリーチャー』だから。元気が取り柄の由美子はまあいいとして、花子が走りながら喋れるのは、やはり裏設定の『最強の華道』を修めているからか?

  390行:学内で流行している彼女のアダナ

   なぜ『王子』と呼ばれるようになったのかは、定かではない。(木枯らし紋次郎のナレーション風)

  397行:「あたしらとアキザネは、まあ無関係じゃあないが、そういった事じゃないから」

   だが清隆学園高等部では、科学部総帥である明実の両脇に控える秘書役の美少女二人と認識されているのだった。『十一月の出来事』A面他参照。

 ●ヒーロー参上のパート

  7行「うわ、すげえ。あの女、範馬勇次郎かよ」

   漫画『刃牙』シリーズに出て来る「地上最強の生物」の名前である。その握力は、石炭を握りつぶしてダイヤモンドに変えるほど。

  14行:「あの、ちょいよろしいどすか」

   この怪しい方言は、おそらく『常連組』の松田有紀だろう。

  36行:「…ゼロワンドライバー!」「…ブラストエンド!」

   高いところからトランペットということで、またロム兄さんと思わせておいて、今度はキカイダーゼロワンだったというオチ。特撮『キカイダーゼロワン』

 ●アキラがダイヤと会うパート

  86行:オウストラル島を徘徊するドークスガーディアン・レベル二一ゼノンタイプ

   アニメ『巨神ゴーグ』に出て来るゴーグですな。また古いアニメキャラを。家にあったという事だが、なぜこんな物があったのかは「海城家の秘密」ということで。

  133行:大岩輝

   彼女については『六月の出来事B面』などを参照の事。

  180行:「殴り込みした学校に、今度は講習を受けに来るなんて」

   前々回の『六月の出来事B面』でダイヤがやらかした事件だ。

  223行:庚陽菜

   試しに、こういうタイプを使ってみたけど、実際にいたら避けて通るわ。

  224行:「…いっつもメイドさんのバイトか…」

   ダイヤのメイド服姿は『六月の出来事B面』参照。

  318行:「そのシラユリさまって、なんなんだよ」

   ちなみに当代の白百合さまは、サトミの実姉だったりする。『八月の出来事』A面参照。

 ●由美子が機嫌を損ねるパート

  4行:休憩時間にちょっとしたゴタゴタ

  『八月の出来事』A面参照。

  88行:「どうした~? ふられたんか~?」

   声をかけているのは、おそらく同じ部活のヤマトであろう。ヤマトとアイコは『幻影幽霊』の方が先出である。


★八月のB面⑥

 ●科学部事務局でのパート

  65:かのルビコン川よりも深くて広い溝があった。

   といってもカエサルが決断したとされるルビコン川の幅は小川程度らしいぞ。

  123行:「いちおう盗聴器を警戒せんとな。このオイラ特製の盗聴探知機で…」

   超短波受信機だったら、ただのFMラジオだ。まあやらないよりはマシかな? 昨今のデジタル技術とやらで、普通のアナログ受信機や、他のデジタル受信機では探知しにくくなっている。

  156行:「筆談は…余計に…証拠が残りやすい…」

   言うまでもないが書いたメモが残るからだ。燃やすなど処分をしっかりすれば大丈夫だが、量が多くなると管理が甘くなりやすい。一番確実なのは手話であろうか?

  163行:外国語で「空中のアーチ」と名乗るビジュアル系ロックバンド

   ラルク~アン~シェルかな? 確かにアキラが言うようにアニメとのタイアップ曲が多い。

  183行:…明実は、ノートパソコンに台座のついた球形の装置を繋いだ。…プロジェクターである。

   巷に似たような製品があるが、これは明実謹製であろう。

  246行:『天使』の両目へと辿り着く。

   威力の強い弾丸で弾幕を張るためのサブマシンガンで、こんなにコントロールが効くとは思えない。が、ヒカルは『クリーチャー』なので反動を腕力で抑え込んで可能にしている。

  277行:鍵寺明日香

   彼女については『七月の出来事B面』を参照の事。

  291行:ボートテイル形

   とがった先端の反対側がわずかに絞ったような形をした弾丸。断面図がボートのように見えなくもないことからそう呼ばれる。

  304行:クロガラス

   彼女についても『七月の出来事B面』を参照の事。

  366行:「…ベクターで使うから変に火薬をいじったヤツじゃなくて…」

   ヒカルは銃の専門家であり、その分野は射撃だけで銃弾の製造までに至っている。ヒカルが右腿に巻いているホルスターに入れてある銀色のリボルバー「イノセンス」は装填されている一発一発が手作りされているほどだ。よって市販品の銃弾に火薬を注ぎ足すことも可能だが、変に弄った銃弾だとサブマシンガンが正常に作動してくれなくなる恐れがあるので、そちらは手つかずにしているのだろう。

  368行:三五七

   七五三に非ず。シティハンターのパイソンや、次元大介のコンバットマグナムに使用する事で有名な三五七マグナムの事だろう。

  381行:「北欧のどっかが開発した御機嫌な弾」

   開発国はフィンランド。これを基にした改造弾は、距離にして二キロ以上も超音速を維持する。ボトルネックと言うのは薬莢の形であり、弾丸自体の形は既述のとおりボートテイルである。後ろで言っているクジラの密漁や、狙撃距離のギネス記録というのは本当の事だ。

  406行:チョウチョに見とれた主人公が狙撃されて終わる話

   映画『西部戦線異状なし』が確かこんな終わり方だったような…。見たのが三十年以上前だから自信がない。

  417行:特別な銃弾を使用することに特化したリボルバーである。

   詳しくは『四月の出来事B面』の蛇足参照。

  426行:単純故に頑丈にできており、強力な銃弾に銃自体が耐えられるからだ。

   言うまでも無いが構造が脆弱な銃に強力な銃弾を装填すると、火薬の爆発を抑えきれなくて、手の中で自爆する事もある。これを暴発と呼ぶ。

  454行:クロガラスの銃

   詳しくは『七月の出来事B面』の蛇足参照。

  488行:「まあロケット推進の悪いところが出たな」

   弾丸は逆に、銃口から飛び出した瞬間が最も運動エネルギーが高い。

  497行:「あれ?」ヒカルが訊くと…。

   ヒカルは地面に倒れていたので、『天使』へロケットパンチが食い込んだ瞬間を見ていない。

  508行:『天使』は驚いた表情で、アキラを振り返った。

   もちろん体当たりすらもイコノスタシスで防がれるはずだが、アキラは無効化に成功している。天使はそれに驚いているのだ。

  542行:…『生命の水』が必要になった時、アキラは実際に自分の心臓から注射器で抜いた…。

  『五月の出来事B面』での出来事。

  553行:「『天使』の下っ端の時は右だったような…」

   クロガラスが「キューピット」と呼称していた『天使』の下僕たちの事。『七月の出来事B面』参照のこと。アキラは、そちらのイコノスタシスも無効化している。

  703行:「もしかして『マーガレット・スピンドルストン』の事を申しておるのか?」

  『マーガレット・スピンドルストン』については前々回の『六月の出来事B面』を参照の事。その後の数百年ぶりに新設計されたA級ヘビーメタルの改造機が持っていそうとは、アニメ『重戦機エルガイム』に登場するロマン砲「バスターランチャー」の事。所持というか抱えているのは主人公機の「エルガイムマークⅡ」だ。

  731行:「…『宇宙空間における探査と利用の自由。領有の禁止。宇宙平和利用の原則。国家への責任集中の原則など』…。なにも軍事利用を禁止しているわけでは無い…」

   言うまでもないかもしれないが大陸間弾道弾は宇宙空間を飛行する。条文では大量破壊兵器を積んだ衛星などを軌道上へ乗せる事は制限しているが、通過は制限していない。

  756行:「どこかから戦車を盗み出すよりは現実的な案が出てきたぞ」

   前回、研究所から車を借りる時に戦車の名前を上げていたが、やはり武装は撤去、もしくは使用不能状態なのであろう。清隆学園は民間の施設なのだから、当たり前と言っては当たり前である。

  781行:「せめてエイティフォーか、M七二ぐらいにしろ」

   両方とも携帯式の対戦車兵器の名前である。エイティフォーは無反動砲。M七二はロケットランチャーである。だいたい一メートルぐらいの長さの筒に、発射に必要な全てが梱包されている。使用する時には砲身を引き出し、照準装置を起こせば準備可能となる。この後、ロケットパンチランチャーは完成し、肝試しに使用されることになる。『八月の出来事』A面参照。

 ●帰宅した由美子に連絡が入るパート

  9行:(自分から誘っちゃうなンて)

  『八月の出来事』A面参照。

  50行:(え~っ、私の出番、回想シーンのココだけ?)

   すまんなコジロー。

  88行:明実が発明した、怪しい機械で見せられた夢…

  『清隆学園の夏休み』収録の『幕間④』参照。

  189行:「全部、飲み屋じゃねえか」

   由美子はなんでその屋号の店が飲み屋だって知っていたのだろう?

  191行:「…某有名チェーン…蕎麦店ぐらいしかないじゃん」

   言うまでもないが、この物語はフィクションであるので、特定の店舗を示しているわけではありません。ギャグの一つと取って下さい。似たような事件があったとしても、偶然でございます。


★八月のB面⑦

 ●ヒカルと香苗だけのパート

  16行:パステルイエロー

   常識的に考えて別の物だろうけど、海水浴の時に履いていたのと同じ色だね。

  66行:「白いの目立ってないか?」

   本当は美しい黒髪だったヒカルが白髪を気にしなければならない理由については既述したが、あわせて『七月の出来事B面』も参照の事。

  67行:白髪染め

   特定の商品を意識はしていないので、もしかしたらこんな染め方では足りないと思われる方もいるかもしれない。

 ●駅前で待ち合わせのパート

  36行:ゲームか何かに夢中で気が付かないと見える。

   いえ(未成年なのに)呑み会です。詳しくは『幕間⑤』参照の事。

  55行:「まさか約束を忘れて、三人で食べに行っちゃってるとか」

   いえ(未成年なのに)呑み会(以下省略)

  62行:カラスたちが飛び立ち、毛を逆立てたノラネコが…

   けっして由美子の殺気に怯えたわけではない(と信じたい)

  65行:「背骨を数えるように一つずつ…」

   どうするのだろうか?

  101行:「真鹿児と同じく天文部一年の橋本大和です」

  『幻影幽霊』の方に出て来るヤマト先輩の一年生時代である。

  111行:「天文部はね、正午に太陽の黒点観測をしているんだ。

   これも『幻影幽霊』シリーズ参照のこと。

  135行:確かに愛子千波と書き込んであった。

  『幻影幽霊』の方に出て来るアイコ先輩の一年生時代である。いちおう、まだヤマト先輩とは付き合ってはいない設定。

  146行:シワシワネーム

   キラキラネーム、もしくはDQNネームの対義語。ちなみに花子が花子と親に名付けられた理由は、親自身が難読漢字を使用した名前で、小さい頃から苦労したため、自分の子にはそういった目に遭わないようにという思いがこめられている。という設定。

  197行:天文学部顧問の小石健介教諭

  『幻影幽霊』シリーズ参照…、といっても実は『六月の出来事B面』にチラっと出ていたりする。

  223行:さっそく由美子はスマートフォンに登録された番号をクリックし始めた。

   おそらくサトミ、正美、空楽の順にスマートフォンを鳴らしたのであろう。

  257行:(家の仕事で使っている番号だから、まともに取り次いでくれないかも…)

   正美の父親は、冒険家という肩書のアウトドアなニート。母親は連載を抱えるマンガ家という設定である。

  301行:E電

   死語(笑)

  320行:降りてすぐは公園のようなスペース。

   ロータリーの方には、空楽と馬をタンデムした新田義貞公像がある。『夏の想ひに』参照。

  323行:マイクロバスやスポーツカーなどが縦列駐車しており…

   おそらく観測会に参加予定のOBたちの車であろう。マイクロバスは、今回出番の無かった槇夫先輩の車かもしれない。

  376行:相手はとても物腰の柔らかい女性の声だ。

   電話に出たのは空楽の母親である。『幕間⑤』参照の事。

 ●とある住宅地の惨劇パート

  25行:魂の底から発せられた悲鳴の三重奏が周辺に轟いた。

   このパートは『八月の出来事A面』収録の『幕間⑤』を参照のこと。


★八月のB面⑧

 ●観測会のパート

  23行:観測会を行っているのは高等部C棟の屋上である。

   南側のB棟が邪魔になっているという表現ではあるが、B棟自体が盾となって、南側にある学園を東西に走る中央通りに多数ある街灯の明かりが届かないという設定。

  30行:天文部は大きく三つに分かれて活動していた。

  『幻影幽霊』参照。

  38行:ピラミッド形の置物

   これも『幻影幽霊』参照の事。ヤマトの私物である音声式の時計だ。

  64行:他にも、はくちょう座に関連して、七夕で有名な織姫(こと座のベガ)と彦星(わし座のアルタイル)も教えてもらった。

   夏の星空と言えば、ここに上げた三つの星を繋いで描く「夏の大三角」である。

  68行:誰かがしたお約束のボケに、誰かがツッコミを入れていた。

   ボケをしたのは誰だか分からないが、ツッコミを入れたのは、もしかして中等部時代の弓原舞朝かしら。『幻影幽霊』の方の主人公である。

  108行:複数の人物が「カネ! カネ! カネ!」と叫び声を上げていた。

   天文部の名誉のために記すが、英語圏の人も「マネー! マネー! マネー!」って唱えるらしいよ。

  128行:「…昔には、もっとすごい流星雨っていう現象も日本で観測されたらしいけど…」

   二〇〇一年十一月のしし座流星群は一時間当たり一〇〇〇個もの流星が観測された。ちなみに和美は一晩中「カネカネカネ」と唱え続けた。ご利益はあまり無かったようである。

  133行:「…尾の成分のチリが、地球の重力に引かれて落ちて来て、流れ星になるから…」

   彗星だけでなく小惑星の場合もある。

  137行:二人はC棟の二階へと下りて来た。廊下を東へ行けば地学室であるが、由美子の足が止まった。

   今回の話しで、最初に孝之が倒れていた男子便所はここにある。

  145行:D棟にある自販機コーナーも近い。

   休み中でも部活動などがあるので、自販機は稼働している物とする。

  275行:女の子とはいえ…赤ん坊の言語発達…由美子は知らなかった。

   まあ彼女も、いつかは(政略)結婚して子供を作ることになるだろうけど、あくまで今の由美子は女子高生だし。知らない方が自然であろう。

  280行:「オムツが取れたのも?」

   普通は二歳からである。

 ●佐藤美代子のパート

  8行:ハトヤのコマーシャル

   ある年代以上の方は知っている「イトウに行くならハトヤ」というコマーシャルだ。六〇年代のテレビやラジオで当たり前のように流れていた。

  11行:「こりゃシャクだった」

   六〇年代に流行した言葉。

  155行:「ドレスって言ってもなあ」

   ウェディングドレスが日本で一般化するのは六〇年代後半である。それまでは神前式が当たり前だった。

  158行:新聞で昔見たイギリスの王女さまが上げた結婚式の写真を思い出し、それを神前の席に…

   一九四七年エリザベス王女、現在のエリザベス女王二世の結婚式が、日本人がウェディングドレスという文化を知るきっかけになったとも言われている。

  178行:車でなく国電で…。しかも急行などでなく鈍行である。

   この語句で、このパートが現代で無いとわかるつもり。和美もたまに出るけどね「国電」とか「電電公社」とか(歳がバレるのう)ちなみに千葉県方面は地盤が脆弱なため道路の整備が遅れていたため、車よりも電車の方が便利だった。

  364行:「…扉を手で開けられるようにできるコックが…」

   自動ドアつきの鉄道車両には乗降用非常圧搾空気開放弁、いわゆる非常ドアコックという物が備えてある。普段は空気圧で開かないようになっている自動扉ドアから空気を抜いて、手動で開けられるようにするためのレバーだ。だいたい赤色に塗られている。これは根岸線桜木町駅で起きた車両火災で、燃える電車の中に閉じ込められた乗客が一〇六人も焼け死んだ事から、そう安全規定が設けられている。もちろん事故などの非常時以外に作動させると罰則規定があるので、良い子のみんなは見るだけにしよう。

 ●朝チュンパート

  50行:オーギュスト・ロダンの未完作品が構成する群像の部分として製作されたブロンズ像

   俗にいう「考える人」って奴ですな。

  78行:怒鳴りつけた方のヒカルが頭を抱えた。

   ひょっとすると宿酔いしていて、それが響いたのかな?




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