表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔力ゼロの落ちこぼれ令嬢ですが、魔法帝国の魔帝陛下に寵愛されそうです  作者: いづみ
魔力ゼロの落ちこぼれ令嬢は魔法帝国の魔帝陛下に寵愛されそうです!
58/122

58 エピローグ 夢の向こう側




まさか、この私が、異世界転生令嬢の上、ループ転生令嬢でもあっただなんて。


しかも、その死亡フラグと破滅フラグを全力回避してくれていたのが、私を憎んでいたと思っていたお父様だったなんて。


もう一つの運命の記憶はほとんどないし、時を巻き戻された実感なんてまるでないのだけれど、実際そうなのだから受け入れるしかない。


かつて、父に愛され甘やかされ、ベッタベタに溺愛された結果、帝国最強の悪役令嬢兼魔王に育ってしまったという一周目の私。


魔族にそそのかされ、ディートリウス陛下の魔力を奪うため、恋人を偽り彼をたぶらかした挙げ句、その心を深く傷つけたという……自分で言うのもなんだが、なんてとんでもない悪女なのだ。


別の運命のこととはいえ、そんな私のしたことを、陛下は怒っていないのだろうか。


とある夜の、就寝前。


ねやに入ろうとする彼に恐るおそる尋ねてみたら、こんな答えが返ってきた。


『怒ってはいない。だが、不満には思っているな』


「不満……ですか?」


『そうだ。そなたと月の離宮で逢瀬をした夜のことを覚えているか? その時、夢の中の私は優しいと言っていただろう。私のことを夢で見たのだな? 私の腕に抱かれ、熱いくちづけを交わす夢を……』


「な……っ!? ど、どどどうしてそのことを……!?」


『私も同じ夢を見たからだ。おそらく、あれはただの夢ではなく、一度目の運命を辿った私達の記憶なのだろう。前の運命のそなたはあれほど情熱的に私を愛してくれたのに、そなたはまだ、くちづけすら許してくれない。これを不満に思わずにいられようか』


「真面目な顔でとんでもないことを平然と言うのはやめて下さいっ!! し、仕方ないじゃないですか……! 〝精霊王の寵妃〟にはなりましたけど、魔術学院の現役学生という立場の私は、陛下の婚約者という扱いなんですから! 百歩譲って添い寝することは了承したんですから、我慢して下さい!」


ーーというか、夢の内容が微妙に違っているのは気のせいだろうか。


首を捻っていたら、ひょい、とその腕に抱き上げられた。


ドサッと、落とされた先は寝台の上だ。


『ディアナは本当につれないな。夢の私には何をされても良いくせに、こうしてそなたの前にいる現実の私には、愛されたくはないと言うのか……?』


「ーーっ!? そ、そういう聞き方はズルイと思います……っ!」


顔を真っ赤に抗議すると、仮面の向こうから楽しげな笑い声が零れた。


『愛している。ディアナ、私の寵妃』


「私もですよ。愛しています……ディートリウス陛下」


仮面が外され、彼の笑顔が間近に現れる。


手を伸ばし、その頬に触れて。


私はただただ幸せな気持ちで、優しいキスを受け止めたのだった。






《完》

イア!イア!クトゥルフ・フタグン!


ここまで読み続けて下さり、ありがとうございました。

娘の出産後、すぐに急性肝炎になってしまい、二週間の入院期間中に書き始めたお話でした。

会いたくても会えない、抱き上げたくても叶わない、そんな父と娘の切ないファンタジーを書き始めたはずなのに……イアイアしてしまって、すみません。


完全に趣味です。


お話を書き進めている間、温かいご感想、評価を下さり、本当にありがとうございました! こんなに長いお話を書き上げられたのは、そのお言葉のおかげです!


言葉は力、動力源です!


最後に。

これからの続編執筆と後学のために、ご感想、レビュー、その他諸々、是非ともお願い致します。

気に入ったキャラクター、もっと読んでみたいお話など、教えて頂ければ幸いです。


あと、クトゥルフ好きだ、愛してる、この邪神も擬人化して欲しいという方、教えて頂ければ幸いです!


応募のために一度完結させて頂きますが、まだまだこの世界で遊びたいなと思っております。

次作予定『ナイアルラトホテップは剣と魔法の異世界でスローライフを満喫したい!(仮)』妄想中です。

しばしお待ちください。


それでは、このあたりで。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] はじめまして あちこち散策して見つけて、一気読みしました! 面白かったです✨ あと『ナイ』を見つけて二度ビックリ美味しい思いをしました❗️ ありがとうございます<(_ _*)> そうです…
[良い点] いあ!いあ! とっても楽しかったです! [一言] 最初にTLPGも嗜むと書いてあって転生、異世界もので表記するのは珍しいな、とは思っていたのですが!まさか!クトゥルフと魔法の融合とは! 呪…
[良い点] 全部です(●´∀`●) [一言] 完結お疲れ様でしたO(≧∇≦)O めっっちゃくちゃ最高でした(o´罒`o)ニヒヒ お父さんの気持ちも分かってハッピーエンドで(* ´ ▽ ` *) まさか…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ