ミミ付き少年の配下になった
ブックマークがついたので続けてしまった……
「おい、起きろ」
「おい」
軽くはたかれて目が覚める。辺りはすっかり暗くなっていた。いい感じの隙間を見つけて考え込んでいたら、少し眠ってしまっていたようだ。
「いだだだッ」
すごく体が痛い。特に、硬い地面に座っていたから尻が痛い。僕を起こしたのは誰だ?
…………目の前には知らない黒髪の青年がいた。ミミ付きの。
…………ミミ付きの。なんかすごいケモノっぽい。顔にはあまり毛が生えてるようには見えないが、鼻もちょっと犬っぽい感じだ。布の服を来ているから身体は分からない。
「こんなとこで寝てるってことは、お前は転生者だな?」
「えっあっうん……そう。」
「召喚されたばっかだな?」
「うん。」
この少年、すごく偉そうだ。大体同い年ぐらいに見えるけど。
「神は誰だ?」
「神…………?」
神…………?そういえば昨日神官みたいな人が、召喚の時になんか言ってたな。
覚えてないけど。
「どの神から加護を授かっているんだ?」
「ごめん、わからない。」
「そうか、能力の確認はできるか?」
「できるよ」
「それで確認出来るハズだ。」
昨日さんざん見たけどそんな項目あったっけ?
っていうか、この少年は初対面の人間に命令口調過ぎない?僕は命令されると従ってしまうタイプの人間だから、思わず命令を聞いてしまう。
まあ、とりあえず能力の確認をしてみるけど…………
『身体能力
思考能力
スキル』
としか出ない。
僕がどうすればいいか分からなくてまごまごしていると少年がいきなり僕の右手をガッ‼と掴んで口元まで近づけ
「この者の神を示せ」
と言った。けど何も起こらない…………。
少年はなんで何も起こらないんだ?って雰囲気で首をかしげている。
僕はどうすればいいか分かんなくて固まっている。
少年が首をかしげて止まったままなので、ちょっと勇気を出して
「この建物の中の、神官みたいな人に聞いてみたら?」
と提案した。だが
「無理だ」
と少年は即答した。
「…………」
「…………」
なんか言えよ…………。少年に動きがないので少年を観察してみる。黒目黒髪でわりかし整った顔立ちをしている。ケモノっぽい雰囲気を感じるのは
多分頭についてるミミのせいだ。キレイな三角形でピンと伸びてる。あとわりと体毛が濃い。手の甲とかはかなりモコモコしている。
うむ。なかなかいい感じの容姿じゃないか。まあ、だからといってどうということは無いんだけどね。
と、ぼうっとしていると少年が口を開いた。
「男だな?」
「うん」
まだ若いけどな。ピチピチの中学生だよ。
「番はいないな?」
「うん?うん。」
彼女いない歴=年齢というやつだ。まだ若いけど。
「じゃあ、何の制約もない、自由気ままってわけだ」
「うん…………」
自由どころじゃない。この世界で生きていくあてが全くない。
どうやって生きていけばいいのかわからない。
「それなら…………俺の手下にならないか?」
3話目に仲間登場ってテンプレ過ぎるのでは?
どうしよう、非テンプレしてかなきゃ