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武器

かなり開いてしまいました…

ちゃんと出せるように頑張ります

 一人で壁際の土の上に座る。グレンはあの後、複雑な表情をしてこのスタジアムを出て行ってしまった。誰かが追いかけるかと思ったのだが、グレンから近寄るなオーラがすごく、誰も近づこうとしなかった。

 今、スタジアムでは、自分の魔力で作り上げた剣を使用した模擬戦が行われている。俺は、模擬戦をするはずだった相手がいなくなってしまったため、ハジ先生に待機命令を出されてしまった。

こうやって見てみると、やはり、人によって武器種や同じ武器でも形はまちまちだ。武器種は、剣系から斧系、ランス系があり、その大きさ、色は本当に人によって違う。

 しかし、武器の強さを表すのはも自分の固有スキル。いくらかっこいい、自分好みな武器を作り上げたとしても、固有スキルが弱ければゴミも同然だ。つまり、俺の武器は弱い。


「なるほどなぁ、あの高慢なお嬢様、口だけじゃないってか」

 俺はカナの動きを追っていた。青く透き通ったレイピアは相手が一度剣を振るうちに何発も突きを繰り出す。手数がモノを言うかと思えば、狙いや速さも抜群だ。相手は気にしながら剣を振るしかないので、どんどん手詰まりになっていく。押していると思ってれば、いつの間かあと手あと手に回っていて、気がついた時には。

「はぁぁぁぁぁ!!」

 カナのレイピアが相手の腹部を捉えた。

「さすがね、カナ」

「いえいえ。あなたも良い剣でしたわよ」

 カナが地面に崩れた相手に手を差し伸べた。相手もその手を好意的にとって立ち上がると、にこっと笑った。人格的にできたやつなんだな……気にくわないことをしたやつにはアホみたいに怖いけど。

邪念が伝わったのだろうか。カナが、対戦相手の肩越しに俺の方を見た。バッチリ目が合うそして不敵な笑みを浮かべた。

 カナは少し離れて演習を見ていたハジ先生のところに行くと何かを話した。先生はそれに頷く。

そして

「リューク=アルスタイン。こちらに来るのですわ!」

「は?」

 高らかに、俺の名前を呼んだ。

 あの目は見たことある。俺は、壁にもたれかかっていた背中を離して、ゆっくりと立ち上がる。そして、彼女の待つところへ歩む。

 周りのクラスメイトは何事かと、事の成り行きを興味津々に見守っていた。

「リューク=アルスタイン。わたくしは、朝の出来事を許したわけではありませんわ。あの行為は思い出しただけでも、虫唾が走りますわ」

 カナは俺が目の前に来たのを確認すると、小言でどやし始めた。この子、結構根に持つタイプなのね。

「回りくどいことはやめないか?言いたいことがあるなら言え。それを俺は受け入れる」

 カナは核心に持っていくまで貯めるタイプの人間だった。聞くだけでめんどくさいし、時間の無駄だ。図星だったのかカナは驚いた顔をしたが、すぐに、高貴な騎士の顔に変わった。

「わたくしは、リューク=アルスタインに決闘を申し込みますわ。剣を取りなさい」

 決闘。騎士同士などで何かを決める時に執り行われる戦いだ。これは権力を持ち、勝った相手の要求は呑まなければならない。

 俺はこうなるんじゃないかと思ってた。そして、彼女の要求は。

「わたくしの要求は、朝の謝罪ですわ」

 ですよね。知ってた。

 まぁ、この状態の俺が、学園でどれくらいの強さにいるのか測るにはちょうどいいだろう。

「わかった。リューク=アルスタイン。決闘を受け入れる」

俺は、腰にある市販の鉄剣に手をかけた。

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