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最古の魔人  作者: 癒しメモリー
2/14

最初の目標

最古の魔人2話目になります。試行錯誤しながらの執筆ですので、行間や視点など変更する可能性があります。その点だけご了承ください。

 

「ん~~」


 永い時封印されていた魔人「シン」


彼は凝り固まった体をほぐすように背伸びをすると周囲を見渡す。


「目覚めたはいいが、ここは・・・どこだ?」


 周囲には草木もなく風に砂が舞うだけのやせた荒野。


「・・・生物の気配を感じるから世界中この状態ということはないだろう・・・たぶん」


 自分の感知能力を信じるなら大きな生体反応がある。


「じっとしていても何も始まらないし、とりあえずこの生体反応を調べるか」


 目指すのは今いる荒野とは似ても似つかない濃い緑色に彩られた山脈。


「そうだ、封印に使った『水晶クリスタル』も持っていくか?」


 振り返り自らを封印していたそれを見ながらシンは呟く。


「・・・まぁ、いいか。今から荷物を増やしても邪魔だろう」


 そう自問自答するとシンは山脈に視線を移す。


「ちょっと遠いけど、体を慣らすために歩いていくか」


 シンは自分の知らない世界に新たな一歩を踏み出す。


「なんか不思議な気分だな、かつて自分たちが破壊し尽くした世界。その世界が自分の知らない成長を遂げている」


 妙にセンチメンタルな気持ちになりながら荒野を進む。しかし幾ら進んでも生体反応との距離が縮まらない。むしろ離れていっている気すらする。


「いや完全に離れてる。かなり早いな」


 まだ荒野の半分も進んでいないが、明らかに生体反応との距離が離れているのを感じる。まるでシンが封印されていた祠から離れるように、もしくはシンから逃げるように。


「これ以上離れるとさすがに面倒だな、飛ぶか」


 そう呟くと、過去の記憶から転移の魔法を引っ張りだす。


「ゲート」


 シンの足元に魔法陣が浮かび上がると光が周囲を埋め尽くす。光が収まった荒野にはシンの姿はどこにもなかった。

 






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