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生き残り兵乱記  作者: 遥か大地に
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息子の縁組と

備中の国 備中松山城 三村元親



大友攻めからしばらく経って、秀親が帰ってきた。

第六天魔王から秀親を因幡の国を任せてはどうかを言ってきたので任せることにした。

秀親は父の政治や産業開発のやり方を見ていたため、統治を上手くやり始めた。

因州和紙や小規模な銀山や鉄などを生かし、

産業開発を、港や街道を整備も。

三成や吉継らを借りて検地を行うことも忘れなかった。

洪水対策も武田の旧臣を使っている。

俺は竜子いや松の丸に『助言する必要がなくなった。

そろそろ、隠居しても良いか?』

《最近、備中松山城の中腹にある所に屋敷を作って貰い、竜子は松の丸と呼ばれるようになった。》

松の丸は笑って、『秀親殿に妻を娶るようにすれば』

そう言えば、すっかり忘れていたわ。

誰が良いか、悩むところだが。



近江の国 安土城 第六天魔王



上杉が預かってた将軍家、ついに追い出されたらしい。

哀れなものよ。

かなり持て余したのだろうな。

上杉を継いだのは景勝か。

織田に降るのか、戦うのか、分からないが、見守るとしようか。

そう言えば、元親は因幡を秀親に任せたようだ。

儂のところに手紙がきたが、あれはぬけておるな、内政などは出来るのに、すっかり秀親の嫁取りを忘れていたとは。

儂に頼み込んだ手紙が来て、読んだが、つい、笑ってしまったわ。

毛利など周りを見ても年頃の姫は居なかったから、待てよ。

忘れていたのではない。

ぬけていたのでもない。

わざとらしいわ。

儂の家からの嫁取りを策したな、元親。

浅井の三人の娘がおる。

そのうちの一人を考えているのか。

年は、三人とも申し分はないか。

市に、長政と会って相談してみるとしよう。



同上 浅井 長政



市と共に安土に来るよう、言われた。

三人の娘のことで。

市は『おそらく、娘達の相手を考えているではないか、と』

私としては誰かと問うと。

市は『分かりませんが、恐らく、三村備中守の嫡男ではないかと』

私は『秀親殿か。しかし、三村には姪が継室に入っている。

娘が生まれたと書状が来ていたが』

市『あの家との結びつきは悪くはないでしょう、まあ、従姉妹を義母と呼ぶことに不満を持つかもしれませんが』

長政は複雑な表情を浮かべていた。



市の予測は当たることになる。



備中の国 備中松山城 松の丸



織田様に書状を送ってしばらくして、浅井と織田家から縁組の使者として、赤尾清綱殿と明智光秀殿、細川幽斎親子が来ている。

殿はすっかり忘れていたらしい。

そして、相手の名を聞いて、私は愕然とした。

まさか、あれが嫁ぐなんて、あり得ない。

しかも、私もあれに義母上と呼ばれるのは、正直、勘弁して欲しいのですけど。

殿は殿で名前を聞いた途端、明後日の方向を向き、固まってました。

私以上に衝撃的だったのでしょうか?



同上 三村 元親



何故、あれが息子の嫁に来る。

謀略家に悩まされ日々から、息子の嫁に悩まされる日々になるとはな。

勘弁して欲しいが。

まあ、待て、史実よりマシになっている可能性はある。

気乗りはしないが、拒否するのは難しい。

因幡にいる息子を呼ぶとしようか。

光秀に『秀親は今、因幡にいる、儂が勝手に決める訳にもいかぬ、』

光秀『確かに、貸していた秀満を連れて帰りたいが、宜しいでしょうか?』

俺は『構わないが、丹波は山に囲まれた土地だが、豊かな土地だ。

京にも近いため、恵まれた土地だ。

じっくり内政を行なうといい』

幽斎『儂の息子を秀満殿と交換、内政のイロハを頼む』

俺は内心、頭を抱えている。

忠興か。

利休の弟子で、茶人であり、文化人、愛妻家であるのは確かだが、愛妻家ぶりが度が過ぎてしまった。

その結果、DVの戦国時代のバージョンを確立したのは、彼ではないかと思う。

あの玉、いやガラシャへの執着は異常、危険だ。

DVと言っていいことをしている。


それに、ガラシャと話しただけで、職人の首を斬ったり、ガラシャの死の際、手にかけた、家臣の一族を放逐したりとか。

さらに、妄想癖もあり、ガラシャもろとも、猿を釣り天井で始末する考えもあったと言うからな。

俺は関わりたくないのだがな。



武田、北条攻めまで預かり、しっかり教育して丹後の国守として、幽斎の後を継ぎ、DVに走ることはなかったと言う。





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