表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
生き残り兵乱記  作者: 遥か大地に
35/49

上杉への仲介と狸

備中の国 備中松山城 三村元親



播磨の猿が伊勢に国替えになり、代わりに近江の秀才がやってきました。

官兵衛は第六天魔王の直臣になったようです。

第六天魔王は関東の北条と組んだようです。

上野から越後を伺い始めました。

謙信は加賀から撤退し、越後に戻りました。

秀親がついて行ったようです。

第六天魔王から前に手紙を送った時に書いた北条との同盟が功を奏したようです。

程なく、謙信が便所で倒れ、関東へ攻めようとした矢先でした。

俺は第六天魔王に謙信亡き後の越後は割れるだろうから仲介したらどうか提案した。

1、越後、佐渡の国主は景勝殿

2、関東管領は景虎殿とし、関東へ鎌倉へ下ること

3、越後にいる将軍家をさっさと追い出すこと

この条件を書状にして送った。



近江の国 安土城 第六天魔王



備中の元親から書状がきた。

越後の件だ、面白いかもしれぬな。

それを朝廷から言って貰うようにしておくようにした。

武田は信玄以来の名将が立て続けに病で亡くなったし、曾根などは甲斐を去ったようだ。

真田は儂の孫である信勝を密かに連れて北信濃、西上野に向かったようだ。

勝頼に甲斐、駿河を保全し、信玄と儂が生前交わした約定を果たそうとする書状を送ったが、断わってきた。

上杉と北条が儂の出した条件を了承したら再度、書状を送ろう。

それでも断るなら、滅ぼすまでだな。



備中の国 備中松山城 お福



織田様に書状を元親殿は書いている。

書状には八郎のことについて書いていない。

元親殿にそれとなく尋ねたことがあった。

側室は持たれないのか、と。

『持ってもいいが、相手をする時間がない、

竜子一人で十分かな。』

私は『八郎には父が必要なのではないか』と。

『父親代わりか、うん、それは』

元親殿は驚いた表情をしていました。



三河の国 岡崎城下 百地丹波



殿の密かな命で私は一人の人物に目星をつけている。

商人の格好を敢えてしている。

服部に見つからないようにしないといけないだろう。

難しい作業だが、やり甲斐はある。

武田に仕え、勝頼に疎まれ、甲斐から去り、三河に逃れ、作事や山師で鉱物資源を見つけることが出来るが、現在は猿楽師になっている大蔵長安だ。

接触を図り、備中に来て欲しいと要請してみた。

大蔵長安の方は嬉しそうに頷いた。

殿の噂は聞いていたらしく、三河で旅費を工面していたらしい。

それに何人かの武田の旧臣に接触した。

中には、曾根昌世がいたりする。

私は彼らを誘ってみた、殿の命令に逆らう恐れもあったが。

徳川に仕えようと思う者がいたが、昌世が『明日から武田を討つ所に仕えるのは、いささか、義にもとるから、新天地を目指すのはどうかな。』

その一言が決めてとなり、全員、備中に行くことになった。


おまけに刈谷城下で丹波は水野から勘当され、奉公向を出されて路頭に迷っていた、水野勝成を誘って備中に帰還した。


殿は喜んで彼らを迎えた。


内心、俺は、頭を抱え込んでいた。

長安だけで良いのに、拾って、お持ち帰り、

なんでもかんでも、拾ってくる奴があるか。

まあ、全員有能だから助かるがな。

長安は作事を、昌世は参謀として十分やれる。

物見、軍事の情報分析は有能だ、信玄の眼と言わしめた人物だし。

武田の他の旧臣達も十分使えるだろう。

信玄が考えた治水や作事をやらせる。

最後は水野勝成か、武勇の士だ、いわば切り込み役だな。

正信がびっくりしていた。

狸の従兄弟らしいからな、無理もない。

それにこれらの人材は吝嗇な狸には勿体無い、とりあえず、丹波を改めて褒めた。



遠江 浜松城 狸



儂はこれから、武田の人材を得ようと招こうとしたが、城下にいたはずだが、姿を消してしまっていた。

三河でも、大久保が推薦していた者や水野の長男が父親から勘当された勝成も同じく三河から去ったと言う。

何者かが三河や遠江で彼らを儂より早く、得たのだろうか?

どうみてもおかしいので半蔵に命じて、後を追わせたが、発見出来なかったらしい。

仕方ないが、いないのなら。

武田から再度、誘降させるかな。



備中の国 備中松山城 三村元親



人材が増えたことは嬉しいが、それに似合うだけの知行をあたえられない辛さがあるが、我慢して貰おう。

そんな中、兄の莊元祐が病で亡くなり、子は娘が二人らしい。

俺は次男を元服させ、信祐と名乗らせ、に莊家を継がせるようにした。

その際、家老として、本多政重を付けることを忘れず、もちろん毛利や織田に付け入る隙を与えなかった。

そして、姪二人は養女として、育てることにした。


後で輝元様から使者が来て、莊家に養子を出そうとしたが、既に出し終わった後だったため、次男を入れたと報告しておいた。

それを聞いてかなり、三村に介入出来なかったことを悔しがっていたと言う。


それと、お福の要請を受け、八郎を猶子いや養子違うか、なんと言えば良いのか、分からないが、とりあえず、猿と同じようにし、お福を側室にしました。

もちろん、肌を合わせることはしてなかったが。

八郎に猶子とするから、しっかりするようにと、言い含めました。

さすがに驚いた表情をしていました。

どうやら、寂しかったのだろう、嬉しそうにしてました。

竜子は少し妬いてましたが、しばらくして、

彼女が懐妊したため、機嫌が良くなってました。













評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ