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生き残り兵乱記  作者: 遥か大地に
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内政と人材育成

備中の国 備中松山城 三村元親


あの伯耆遠征より二年が経ちました。

史実のような滅亡はなくなった感じがするが、わからないのがこの戦国という時代です。

気を引き締めて行きましょう

銅の産出、鉄の産出、ベンガラによる陶器や織物などに加え、農器具の開発も考えてます。伯耆では鉄や銀がよく取れ、特に安芸、備中、出雲の境は鉱物資源の宝庫です。

特産品を作り、堺や博多に売り、資金を得る、これは一貫しています。

隆佐や俊通が見に行ってます。

俺は、米子から備中への道の整備に余念がありません。尼子の残党から山賊に身を落とす者が多く、治安が良くないため、説得を中心に召し抱えたり、更生出来ない者は討伐するようにしてます。高瀬舟による輸送もやってますが、安全とは言い難い。

交通路の整備の成果が少しずつ現れ、山陰から山陽へ、山陽から山陰へ物資流通が上手くいき始めました。運上金も手に入りはじめました。

高梁川沿いの整備を行い、瀬戸内海へ出る場所に堺に負けない商業都市を作る予定ですが、謀略家のおかげでまだまだ無理のようです。仕方ないので備中松山から成羽へ井原、笠岡へ行く道を整備し、笠岡に港を作りました。本当は倉敷、水島に作りたかったが我慢しました。

港を作って、隆佐は笠岡に店を開きました。堺や博多からも他の商人や出店してきました。

堺と博多の丁度中間点の停泊場所として良いようです。

さらに隆佐は境港にも店を開きました。

北方、さらに李氏朝鮮との交易も行える準備をしているみたいです。

流通による経済力により、備中、伯耆、西美作の国力が少しずつ上向きはじめました。よって密かに心中で暖めてた年貢の四公六民制の準備をしました。

失敗しても大丈夫なように、開始しました。

最初は少し混乱していましたが、概ね好評のようです。

後、数年はこれを維持し、安定させて、食糧の増産と救荒作物を取り寄せ、試しに植えて、よいと思った時、奨励するようにしていく。混乱は出来るだけ避ける心使いを考え、内政を行なっていく、予定だ


備中松山城 立原 久綱


元親殿は内政や軍事、かなりのものだ。

私には平凡に見えるが、非凡な能力を持っているようだ。この年の始め、毛利に義久様のことで元親殿は交渉しているが、色良い返事は貰えてない。

鹿之介は現在、丸目殿に剣術を習って、ウサを晴らしている。

かなり最初の内、丸目殿にヤラレていた。

元親殿は私に言っていたな、あれにこそ我慢することを覚えて欲しい。また、学問や剣術と言った物をしっかり学び、尼子復興の際、役立てるように自身を磨いてほしい。と

宗信、茲矩も頑張っているようだ。

彼らが伯耆にいることで、他の尼子の旧臣も仕官する者が増えているようだ。

そのせいなのか、備中や伯耆の治安が良くなっている。

家臣としての教育をしてくれてる、ありがたいことだ。


備中松山城 丸目 長恵


最初、元親様に会ったのはここで試合をした時、優勝した。その時は相良に復官せねば、という考えだったため、元親様の誘いを断わった。

どうやら断られること覚悟で仕官の誘いをしたようだ。

別れる時の言葉が印象的だった。

肥後の相良に戻り、薩摩の島津との戦いで、私は失敗し、主君は怒り、私は暇乞いをし、弟子と共に再度、備中を訪れた。

元親様は嬉しそうだった、さらに竹を使った練習刀を私に渡し、訓練時に使って欲しいと、木刀は危険だからと言う理由のようだ。

流石に驚いた。

私も使ってみたし、弟子たちも使ってみたが、好評のようだ。

先程、これで尼子の旧臣の一人をしごいたが、筋も良い。

山中鹿之介幸盛殿らしいが、かなり鬱屈している、無理もないか。


備中松山城 三村元親


国力は随分と上がった、宇喜多よりさらに東が胡散臭い状況、毛利もいよいよ大御所が最期が近い。

尼子の旧臣の蜂起が少ないため、西や南の対応に苦慮している。

西は大友氏、南は村上武吉がいる。

村上武吉は小早川隆景が交渉中だから、大丈夫だろう。

九州については丸目長恵からいろいろ聞いている、大友、龍造寺はまだ大友の組み下かな、島津の三国時代の様相になるのはまだまだらしい。

いずれ近い将来、島津が九州席捲するだろう。

毛利は大友と激突している、まだ立花道雪、高橋紹運が生きてるからな。

龍造寺は島津に沖田畷で熊が撃たれて右肩下がり、もう撃たれたかな?、まだまだ先か。

島津の動向が重要視されるだろう。


内政や他国の状況を聞き、考えながら、思案にくれ、夜は子供達を見、妻の相手をする日々が続いている



そんなある日、安芸から早馬が着いた。

聞くまでもない、凶報であることは分かっていた。





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