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生き残り兵乱記  作者: 遥か大地に
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伯耆侵攻

備中の国 備中松山城 三村元親


尼子と宇喜多の侵攻をなんとか凌いだが、いずれ尼子は潰れる。北からの侵攻はないと言っていい。

問題は宇喜多だが、逆に侵攻しても、危険と言っていい。逆に再侵攻と言ってもこちらを警戒している。

俺は宇喜多の背後にいる浦上に手紙のやり取りをしている。いわゆる外交戦だ。

浦上に宇喜多の東をついて貰い、宇喜多の様子を見ながら、内政に力を入れている。

隙をつくのは用兵の常道だが、内政を疎かには出来ないのだ。愚痴も言いたくなる。あの謀略家のせいで内政でやりたいこと《内政改革》がさっぱり出来ない。

とりあえず、財政はいい。産業の振興による資金は順調と言っていい。また、毛利の銀も入ってるし、食糧の購入も可能だからやはり、やっておこうか。年貢の四公六民制の導入の検討してみようか。とりあえず伯父上に隆佐、全登に相談から始めるとしよう。

3人を呼んで四公六民制の導入について相談してみた。3人ともかなり悩んでいるようだ。俺としてはこうも合戦続きだから百姓達に苦労をかけてることからということで考えていたことなんだが。

3人は俺の言ってることは分かっている。もう少し、平和になれば可能なのですがと言っている。

まあ確かに苦労をかけてる、五公五民か辛いところだ。

とりあえず、俺としては百姓達に対して申し訳ない思いでもあった。

井倉の石灰岩の鉱脈を得て、石灰岩を粉末にし、石を混ぜて水で溶かしてセメントいやコンクリートを作り、試しに木を骨組みにした物に塗り付けてみた。

コンクリートでの小屋を作成しようと試してみた。

もちろん屋根の骨組みは丈夫な物にして石州瓦をのせた。

小屋が完成した。隆佐は目が点になっていた。隆佐はこの工法を生かし、百姓達の住居を試しに作り変え、冬を越せれる小屋として定着した。備中と備後の境には多く見られるようになったし、城や砦の壁改修に使えるようになった。


備前 岡山城 宇喜多 直家


尼子が失敗し、追い詰められたため、三村を単独で叩くのは不可能になった。

内通している中島元行は今回大失態を犯した。元親の軍の内容など全く調べてないのだ。

火縄の増産や硝石の生産方法についてもだ。

知らずに攻めてたら大変なことになっていた、後で知って寒気がした。尼子はこれを知らずに舐めてかかったのだろう。

三村は軍備を近代化したと見ていい、迂闊に攻められない。

それと浦上、恐らく三村の謀略だろう、東方を脅かしている。

今のところ三村は合戦続きのため内政を行なっている、兵を休ませているいや、訓練をしているのだろう。


備中の国 備中松山城 三村元親


鶴首城から本拠地をここに変えました。

鶴首城と国吉城は三村親宣(親成の息子)と遠藤兄弟に今までの恩賞として与えておきました。

毛利の侵攻の可能性が皆無と言っていいため、治安維持に近い状態いや百姓の二男三男を鍛えられる箇所になりました。

うちの師範が頑張ってます。

宇喜多の侵攻がすんでしばらくして肥後に戻った筈の丸目蔵人佐長恵が主君相良氏の勘気に触れ、弟子共々、追放になったそうで、備中にやってきました。

もちろん弟子共々召し抱えました。

軍事面は強化出来てますが、政治力がある人材の強化は出来てない不満が。

仕方ありません、弟の生意気な元範、弥九郎君と同じくらいの実親、小西の二男、子供の弥九郎君の手を借りざるを得ない状況に。

近江出身の羽柴の文官が欲しいくらい、忙しい。

二、三年は内政じっくりやりたいが、謀略家の存在感でさっぱり出来ぬ。

何を仕掛けてくるか、わからないためだ。

これは嫌がらせに近い。

最近、獅子身中の虫はやたら宇喜多への再戦を言いふらしている。

俺を煽ろうとしているのだろう、逆に言い返してやった。

戦いたければ、貴様一人で行け、と。

全登は始末したらどうかと言っているが、俺は伯耆を攻める際に役立って貰うため、飼っているだけだ。

ここ最近の評定は公式は、あの虫に偽情報を流している。

いない時は密かに俺の居室で行なっている非公式の評定、これがある意味作戦会議と言っていい。

信用出来る存在にしか出入り禁止にして、伯耆侵攻を決めた。

毛利も最終局面と言っていい、尼子は終わる。互いに伯耆に眼を向けてないが、毛利からは了承を得ている。

獅子身中の虫を如何に謀略をかけるか、楽しみだ。

俺は密かに俺の鎧、兜などを三つづつ、旗指物は三本準備している、俺の体格にあった兵士二人に着て貰い、俺に扮して美作、備中高松に行ってもらう。それは既に決まっている。仕草なども訓練をしている。

伯耆侵攻の準備が整ったので、 浦上に使者を出し、宇喜多を足止めさせ、俺の出陣を匂わせた書状を出しておいた。

俺は作戦実行の指示を出し、全登と元範、実親、上田繁実を交代させ、二人には専守防衛を諭させておいた。

全登を先陣、伯耆侵攻が始まった。

それと同じく俺に扮していたものにも備中高松、西美作に向かわせ、部下達にも、俺だと思わせる芝居をうってもらうように、別に書状を宗治と繁実に届けさせた。


南伯耆 三村 元親


先に尼子方の国人領主の殆どが新見で戦死、負傷しているため、降伏する者が後を絶たない。毛利方は増援として合流してくる。

楽な侵攻と言っていい。

米子も落ち、全登を残して東に向かった。

因幡との境の羽衣石城に迫った。

ここは南条氏の城、今は毛利方だが、何年かしたら織田に鞍替えする、おかげで鳥取城は地獄を見る。後の災いは潰したい思いに駆られたが、我慢し、米子に戻り、そこで吉川元春の出迎えを受けた。








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